shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

秋の白山ハイキング(御前峰・大汝峰・白山釈迦岳 周回)その④(釈迦新道・前半)

2023-09-19 05:30:03 | 山行・旅行
いよいよ今回の白山行のメインイベントである釈迦新道に入った。ここからは登山者が少ないためクマ除けの鈴をストックにつけた。


道の左側はハイマツが続き、右側には高山植物が観られた。
 
シラタマノキは果実をたくさんつけていた。綿毛になっているのは、ミヤマコウゾリナかカンチコウゾリナだと思う。

 
オヤマリンドウの花は終わり、ミヤマアキノキリンソウはまだ咲いていた。

今一度地図をご覧いただきたい。標高が2505mの七倉ノ辻から標高が800mの市ノ瀬までは基本下りの連続である。
水場は『山と高原地図』では2ヶ所の記載があるが、実際に水が得られるかは不明だった。そこで室堂を出る際に1.5Lを持った。


下草が刈られて歩きやすい道だ。しかし道の左側に連なるハイマツやササが露に濡れていて、ズボンと靴が濡れてしまった。
もしこの道を歩くなら、レインパンツとスパッツを着けた方がよいと思う。





嬉しいお花に出会えた。アオノツガザクラ(ツツジ科ツガザクラ属の常緑小低木)だ。もうとっくに花が終わっているものだと思っていたが、まだ咲いていた。
大汝峰で観たシラタマノキの花に続き、サプライズの第2弾というところだった。

歩きやすい道が続く。実をつけていたのはオオシラビソ(別名アオモリトドマツ、マツ科モミ属の常緑針葉樹)。白山では雪のため高く育たないものが多い。
 

赤い実をつけていたのはナナカマド。1ヶ所道が崩落していて、上を巻いて進んだ(常設ロープあり)。
 

これから向かう道と歩いてきた道。
 

小松ドームと柴山潟見っけ! 鞍掛山見っけ! その先はいずれも日本海。
 


タカネマツムシソウ(マツムシソウ科マツムシソウ属の越年草)見っけ!


ミヤマセンキュウ見っけ!


ハクサンフウロ見っけ!


ミヤマアキノキリンソウ見っけ!


ミヤマコウゾリナ見っけ!
標高2250m付近の南斜面には、まだたくさんの花が咲いていた。

そしてお花畑の坂を下るとトリカブトが群生していた。

花梗に短い毛が僅かに見える。兜は僧帽形で大きい。


花梗に短い毛が僅かに見える。兜は僧帽形で大きい。


花梗は観察できない。兜は僧帽形で大きい。


花梗は観察できない。兜は僧帽形で大きい。


花梗に短い毛が僅かに見える。兜は僧帽形で大きい。


花梗は観察できない。兜は僧帽形で大きい。
以上を総合すると、ミヤマトリカブトとリョウハクトリカブトの雑種の、ハクサントリカブトのようだった。

お花はその後にも次々と現れた。

タテヤマアザミのようだ。


こちらはノコンギク。この先たくさん咲いていた。


ミヤマキンポウゲ(キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草)を観たのはここだけだった。


草臥れてはいるが、ミツバノバイカオウレンのようだった、


カニコウモリはたくさん観られた。


カライトソウ(バラ科バラ亜科ワレモコウ属の多年草)が群生していた。

釈迦新道の中では珍しい裸地もあった。道を迷うようなところではなかった。
 


ノコンギクはその後もたくさん観られた。


こちらはゴマナ。


このアザミは先に観たタテヤマアザミとは異なる。上を向いて咲いているのでハクサンアザミでもなさそうだ。




リンンドウが次々と現れた。


花が大きいのでミヤマコウゾリナのように見えた。


ミソガワソウ(シソ科イヌハッカ属の多年草)だろうか。

 
ハクサンフウロはあちこちに咲いていた。


ハクサンシャジン(キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草)がぽつんと咲いていた。

突然標識が現れた。距離は書いてなかった。



同じ花は撮らないようにしていたが、きれいなノコンギクの群落で、つい写真を撮ってしまった。


道沿いにミヤマコゴメグサ(ハマウツボ科コゴメグサ属の一年草)の小群落が観られた。


ヤマハハコの群落も見事だった。

水の音が聞こえてきて、踏み跡を辿ると水場があった。500mLを補給した。
 

振り返って歩いて来た山並みを観た。
 

秋の白山ハイキング(御前峰・大汝峰・白山釈迦岳 周回)その⑤ 最終回(釈迦新道・後半)に続く。

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10 コメント

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おはようございます^^ (attsu1)
2023-09-19 06:15:07
アオノツガザクラ
葉も花も不思議な綺麗さを持っていますね。
そして高山に咲く花なのを感じます。

タカネマツムシソウ、etc
今回、見っけ!!見っけ!!と楽しまれたのが伝わってきます
カメラも大活躍ですね^^

トリカブトが群生
トリカブトの群生とは、なにか武者たちが、
たくさんいるかのようです

ハクサンシャジン
ツリガネズイセンは。見るんですが、
見た目は似ていても、ハクサンシャジンと聞くと、
別の花のよう~

こんなにたくさんの花が咲いているのを見ながらとは、
行けることは無いのですが、私がもし行ったら、
進まなくて、かなり時間がかかりそうです^^;
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attu1さん おはようございます (shu)
2023-09-19 06:55:26
コメントありがとうございます。
アオノツガザクラを見つけたときは驚きました。
白山では珍しい花でありませんが、この時期に咲いているとは思いませんでした。
お花畑にはまだたくさんのお花が残っていて、虫が集まっていました。

お花を見つけるのも楽しいですが、小松ドームや鞍掛山を見つけたときも嬉しかったです。
鞍掛山は実家から20分ほどで行ける山です。山頂から白山がきれいに見えます。
皆さん、鞍掛山に登ると白山が見えるか必ず気にしますが(晴れていればすぐに分かります)、白山に登って鞍掛山を探す人はまずいないと思います。

トリカブトは今回の一つのテーマでした。砂防新道で観たものとは違うようでした。
ハクサンシャジンはツリガネニンジンの高山型です。同じ種として扱う場合もありますが、ハクサンを冠した植物ですから、そのまま名前が残って欲しいものです。
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Unknown (なつみかん)
2023-09-19 08:03:13
おはようございます。
すごい、すごい!
次々現れる花に、見ている私も興奮してしまいました。
標高2250mだともう花が終わりかけかと思っていましたが、まだまだたくさん咲いていますね!!
ハクサンのつく花も沢山。
どれも憧れの花ばかりです。
私はといえば、学生時代に行くはずだったのに機会を逃したのが運の尽き。
それ以来縁がありませんでした。
もっと早くこんなに素晴らしいところと知っていれば!!
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ひとりクイズ (fukurou)
2023-09-19 08:57:28
shu様
おはようございます。
花の写真で名前を当てる、ひとりクイズをしながら楽しませてもらいました。
半分も正解はありません。
三分の一くらいかな?
今年は暑いせいか、まだまだ高山植物の花が見られるのですね。
これだけ次々とお花が出てくると疲れも吹っ飛びそうですね!
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こんにちは (さざんか)
2023-09-19 11:03:46
雄大な景色と沢山のお花、素晴らしいですね。
アオノツガザクラ、綺麗ですね~!
山のお花は分かりませんが、見当を付けながら拝見しました。
ミヤマやハクサンと付くお花が多いですね。
トリカブトの兜が大きいです。
本物の兜だったら、前が見えない…。
白山ハイキング④までに出て来たお花は50個以上あります。
名前をよくご存じなのは流石ですね。
これらの幾つかが次回のクロスワードに出るんですか。
大変だ~~!
釈迦進道を歩かれて良かったですね。
最終回を楽しみにしています。
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なつみかんさん こんにちは (shu)
2023-09-19 13:46:35
コメントありがとうございます。
毎日散歩をされていて、大山にも登れたなつみかんさんですので、室堂まででしたら難なく登れると思いますよ。
何なら私がガイドを務めてもいいのですが、京都からだと前泊を含めて2泊3日の日程になると思います。
前日に白山高山植物園に出向いて予習をするのもいいかもしれません。

白山のお花の季節は7~8月です。今はもう終わっています。
それでもこれだけ残っているのは、いろんな場所にお花畑があるからだと思います。
釈迦新道の次は中宮道を歩いてみたいですが、アクセスも悪いので一人では大変そうです。
いずれにしても来年です。
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fukurouさん こんにちは (shu)
2023-09-19 13:51:59
コメントありがとうございます。
今回は写真の後に植物の名前を書くようにしてみました。
クイズとしてお楽しみいただけたのなら、それは良かったと思いました。
後半はリンドウなどが数多く咲いていて、素晴しい花街道でした。
同じ植物は撮らないようにしていましたが、それでもけっこう写真の数が増えました。
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さざんかさん こんにちは (shu)
2023-09-19 13:58:43
コメントありがとうございます。
アオノツガザクラには驚きました。どうして今頃咲いているのでしょう?
不思議です。
もう出現したお花が50種ですか? 意外と多いですね。
いくつかは見逃していると思います。
次回のクロスワードのテーマは『白山で観ることができる高山植物』です。
私のブログの『白山花紀行』に載っている写真を使います。
今回撮ったものは使いません。
また『白山花紀行』は7、8月に観た植物を選んでいますので、今回見たものは『白山花紀行』にも使いません。
秋になって新たに咲くのはリンドウくらいでしょうか?
そうそう明日はちょっと珍しい植物も登場しますよ。
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アオノツガザクラ (山歩き)
2023-09-19 17:03:59
shuさんこんこんばんは。お馴染みのお花が次々と現れてきて嬉しくなりました。アオノツガザクラは私も好きな花の一つです。「カラー 高山植物 白籏史朗 著」(東京新聞出版社)を眺めていたら、興味深い記述がありました。

【この属は常緑で、しかもとうていツツジ科とは思えない形態の葉を持っている。実はこの葉の形がツガザクラの名の因となっているのであるが、これはマツ科のツガ属の葉形とそっくりなためである。サクラの名は、花形は似ていないが、花色が似ているからであろう】
日本人はサクラが好きなのだなあ、そういえばサクラソウもあるこれは色ではなく形だな、 そう思いました。

以上はアオノツガザクラについてですが、ツガザクラについては以下のとおりです。
【この仲間は北半球の寒帯および亜寒帯に数種が分布するだけのもので、日本では四種と五つの亜種が自生する。ツガザクラはこれらを代表するもので、1870年、須川長之助が採取してからしばらくは、シベリア産ツガザクラと同種とされていた。だが1905年、牧野富太郎氏が別種断定、日本のツガザクラの代表として、ニッポニカの学名がこれにあてられた】

須川長之助は私の地元岩手県紫波町の出身で、チョウノスケソウにその名を残していますので、以前から知っていましたが、恥ずかしながら牧野富太郎については知りませんでしたしNHKのドラマも観ていません。
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山歩きさん こんばんは (shu)
2023-09-19 22:06:50
コメントありがとうございました。
ツガザクラの学名は Phyllodoce nipponica Makino ですね。
学名は牧野博士が付けたものですが、和名のツガザクラも牧野博士による命名だと聞いたことがあります。
白山ではツガザクラは限られた場所にのみ生育していて、アオノツガザクラの方が優勢です。
これも聞いた話ですが、アオノツガザクラはツガザクラが変異してできた種だそうです。
環境適応性がツガザクラより優れていて、ツガザクラを凌駕して繁殖しているとのことでした。

チョウノスケソウはチングルマに似た植物ですね。私は実物を観たことがありません。
最近は限られた山に何度も足を運ぶことが多くなりました。
それでも年に数回は遠遊したいと思っています。
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