骨盤を立て、背中をまっすぐというか背骨がS字カーブを維持できるように立てて頭を前掲させない「基本の座り方」(「正しい座り方」という言い方はしないそうです:16ページ)をすることで腰痛を改善するように勧める本。
ぎっくり腰について、日常的な筋肉疲労があるところに腰に負担をかけることで起きる、「コップの水が縁からこぼれそうになっても、表面張力でなんとか持ちこたえていたところ、もう1滴か2滴の水が加わると途端に破綻して、水があふれ出すようなものです」(30~31ページ)という説明は、なるほどと思いました。実際、そんな強い力をかけてないのになりますもんね。
「長時間連続して座り続けると、筋肉が集中している下半身の活動が低下するため、血流や筋肉の代謝が低下。肥満や糖尿病、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、がん、認知症などのリスクになるといわれています」(40ページ)と脅かされ、極めつけは「WHOは2012年に『座り続けることは、タバコと同じくらい、健康への害になる (sitting is the New Smoking)』と発表し、長時間座る生活に警鐘を鳴らしています」(40ページ)って…
著者の言う「基本の座り方」は、写真で見るにはそんなに困難なものとは思えないのですが、「『基本の座り方』は、意識しないとできません。最初のうちは、1分間続けるのがせいいっぱいだったりします」(46ページ)、「姿勢を改善するうえで、とても大事なことは『順番』です」「自転車に乗れない人が、いきなり肩手離しで乗ろうというようなものです」(50ページ)、「『腰痛の改善は、骨盤を立てて座ることから』…と口で言うのは簡単ですが、みなさんが苦労するステップです」「そう言う私ですら、最初は1、2分しかキープできませんでした」(52ページ)とか言われると、初心者には自力でできないように思えてしまいます。写真どおりにやってみても、それは実はできてないってことなんでしょうか。
他方で、「基本の座り方」ができてもそれを30分以上キープする必要はない、どんなにいい姿勢でも同じ姿勢で座り続けると血流や代謝が悪化することがある、体がきついときは途中で楽な姿勢を取っても構わない(53ページ)という著者の指導には、ホッとします。まぁ、無理しないで少し姿勢をよくするよう気をつけておきましょうということですね。

碓田拓磨 主婦の友社 2022年2月28日発行
ぎっくり腰について、日常的な筋肉疲労があるところに腰に負担をかけることで起きる、「コップの水が縁からこぼれそうになっても、表面張力でなんとか持ちこたえていたところ、もう1滴か2滴の水が加わると途端に破綻して、水があふれ出すようなものです」(30~31ページ)という説明は、なるほどと思いました。実際、そんな強い力をかけてないのになりますもんね。
「長時間連続して座り続けると、筋肉が集中している下半身の活動が低下するため、血流や筋肉の代謝が低下。肥満や糖尿病、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、がん、認知症などのリスクになるといわれています」(40ページ)と脅かされ、極めつけは「WHOは2012年に『座り続けることは、タバコと同じくらい、健康への害になる (sitting is the New Smoking)』と発表し、長時間座る生活に警鐘を鳴らしています」(40ページ)って…
著者の言う「基本の座り方」は、写真で見るにはそんなに困難なものとは思えないのですが、「『基本の座り方』は、意識しないとできません。最初のうちは、1分間続けるのがせいいっぱいだったりします」(46ページ)、「姿勢を改善するうえで、とても大事なことは『順番』です」「自転車に乗れない人が、いきなり肩手離しで乗ろうというようなものです」(50ページ)、「『腰痛の改善は、骨盤を立てて座ることから』…と口で言うのは簡単ですが、みなさんが苦労するステップです」「そう言う私ですら、最初は1、2分しかキープできませんでした」(52ページ)とか言われると、初心者には自力でできないように思えてしまいます。写真どおりにやってみても、それは実はできてないってことなんでしょうか。
他方で、「基本の座り方」ができてもそれを30分以上キープする必要はない、どんなにいい姿勢でも同じ姿勢で座り続けると血流や代謝が悪化することがある、体がきついときは途中で楽な姿勢を取っても構わない(53ページ)という著者の指導には、ホッとします。まぁ、無理しないで少し姿勢をよくするよう気をつけておきましょうということですね。

碓田拓磨 主婦の友社 2022年2月28日発行