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人事マネジメント研究所「進創アシスト」からの情報発信

上司の役割は部下に仕事を任せること

2016-10-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
◇ 「自分でやったほうが早い」病
 「自分でやったほうが早い」と考えている上司は多いようです。部下に仕事を任せると自分の思い通りの出来栄えにはならないし、失敗する。失敗の責任は負いたくない。忙しくて教える時間がない等々さまざまな理由で、仕事を抱え込んでしまっているのではないでしょうか。
そうすると、さらに次から次へ仕事はどんどん増え、ますます忙しくなります。その結果「私はこんなにも仕事をしているのに、部下は全然成長しない。頼りない」と。
この傾向は昔からありましたが、仕事の仕方やコミュニケーションの取り方が変わってきたためでしょうか、仕事を抱え込む人がより多くなってきているように感じます。


部下の成長の機会を奪っている
 「自分でやったほうが早い」では、部下は育ちませんね。一方、部下は楽なものです。簡単な仕事だけを上司の指示どおりにだけやっておけばよいのですから。この状況は、上司が部下の成長機会を奪っているといえます。
部下を育てるには、仕事を任すことが必要です。
私の経験ですが、社会人になりたての頃、ある調査の仕事を任されて面白い結果の出た資料をまとめました。私はそこまでが役割と思っていましたが、会議の場で突然、要約報告しろといわれ、頭が真っ白になり、上手く報告できませんでした。他の会議メンバーがサポートしてくれたのですが、それでも“よし”と言ってくれました。今から考えれば5,60点ぐらいの出来だったにもかかわらず認めてくれたことは、たいへん嬉しかった思い出です。もちろん、大反省をしたのはいうまでもありません。


◇ 任せる仕事を見極めて、進捗確認とフィードバック
 部下には失敗する経験を与えるのも上司の仕事ではないでしょうか。もちろん、致命的な失敗は避けなければなりませんが、軽いスリ傷程度は負わせて、次にどうすればケガをしないで済むかを考えさせることが大事だと思います。
そのためには、任せる仕事を一人ひとりきちんと見極めなければなりません。無暗に仕事を振るのは無責任ですが、個人の特徴をつかんでいればおおよそ任すべき仕事はわかるでしょう。そして、進捗を確認しながら、ポイントやヒントを助言する。
任せた仕事が完成したら必ずフィードバックする。一言労って、自身をつけさせる。部下が「出来た!」と思えばしめたもの。また、次の仕事を任せていけばよいのです。
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