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人事マネジメント研究所「進創アシスト」からの情報発信

人事マネジメントの視点~部下のやる気スイッチではなく、上司のスイッチを入れる

2016-04-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
 モチベーションの低い部下に対して、やる気スイッチはどこにあるだろうかといろいろ工夫してやってみても、なかなか上手くいかないと嘆いている上司も多いのではないでしょうか。中には「こちらが一生懸命やっているのに、どうしてわかってくれないんだ」とキレてしまい、関係が悪化してしまうケースもあります。
やる気スイッチがすぐにわかればいいのですが、上司は心理学者や分析家でもありませんから、発見はそう簡単ではありません。では、どうすればよいか。
部下のやる気スイッチを探すのではなく、上司のスイッチを入れるとよいでしょう。どういうこと?上司のやる気スイッチは入っているのに!と不思議に思われた方も多いのではないでしょうか。このスイッチは上司のやる気スイッチではなく、聴く気スイッチのことです。

● 相手の話を一緒に見るぐらい聴く
 「私は部下の話を聴いている」と多くの上司は思っていますが、実は“部下の話を聴いているつもり”になっいませんか。表面的に聞いていたとしても、それは相手に集中して聴いているとまでは言えない状態です。もう少し解説すると、相手の話を一緒に見る、感じる、すなわち疑似体験しているという状態にまで意識を集中させるのです。「聴く」というのは、一見消極的に見えますが、積極的に耳を傾け、部下の見ているもの見、
感じているものを感じるように、上司の聴く気スイッチ
を入れることで、同じ話でも全然違って聴こえてきます。

● 安心→信頼→部下自身がスイッチを入れる
 そうすれば純粋な興味が湧いてきて、確認したくなることが自ずと出てきます。自然な質問につながります。これができれば、部下は私のことを理解してくれていると感じるようになり、安心します。繰り返していくことで信頼関係も出来上がってきます。そして、部下は自ら行動し始めます。動き出しは、自分の得意なことや失敗が少ないだろうと考えていることから手を出し始めるでしょう。これこそが部下のやる気スイッチに手をかけた状態です。後は、それを成功体験にもっていけば、部下自らがやる気スイッチを入れます。部下は、他人(上司)が勝手にやる気スイッチを押したわけでもなく、強制されたわけでもありません。自らスイッチを押したことになりますから、気持ち良く、モチベーション高い状態で仕事に取り組んでいけるようになります。

 このようにやる気スイッチは、部下のスイッチを上司が押そうとするのではなく、上司の聴く気スイッチを入れることから初めてみてください。
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