眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

LIVING

2008-02-12 | 日記
僕は今を語れない。
いつも過ぎた昔をこう語る、「あのころは」と。
どうしてだろう?
たぶん、時間が経たなければ言葉にできないんだ、確信がもてない。
時が解決してくれることは、痛いほど身に染みている。だから、月夜の晩にひとりきりでビールを飲み、煙草をくわえる。
さしずめ、今という時間を語るとすれば出てくる言葉は決まっている。
   
   「助けて」

優しい人は、限りない優しさと手に負えないもどかしさで沈黙を保ち、やがて皆がそうであったようにいつしか僕の存在を過去にしてしまう。
僕はうっとしがられ、ある時には今を語れ、と切り捨てられる。
もっともな話だ。
できるならば、僕も年齢相応に今を語るべきなのだろうか?

人の思考回路は複雑だ。
その迷路を潜り抜けて答えが出るまでには時間が必要なのだ。
時間をかけなければ言葉は存在を見失う。呆れるほど饒舌に、言葉は口から垂れ流される。まるで飼い犬の、餌を欲しがる涎のようにだ。
それに自信をもてるのかい?自分に言い聞かせるように、僕は情報をただぼんやりと眺めている。
僕は今の意見が、確信を持って口に出来ない。
僕は傍観者なのだ。呆れるほどに弱く、今という瞬間に乗り込むことにあきらかに遅れている。
現実は、かようにシビアなのだ。

時間が必要だ。
平和にも、人を愛することにも。
はじめから親しげな顔には心を許せないんだ。
時を潜り抜けた物、それは必要最小限だ。それだけ考え、体験し、愛した証のように想う。

くだらない日常の瑣末な想いを詩に託す。
ほかに語るべきことはたくさんあるだろう?いつもその言葉に卑屈になる。でもね・・・。
口にする言葉にほんとに自信が持てるのかい?

       「LIVING」

生きること。
目には目を、それもいいだろう。でもそれだけじゃあ世界は盲目になる。
生きること。
人を愛し、信用し裏切られ。有頂天になりどん底に叩き落されること。
世界は複雑で奇妙だ。

       「LIVING」

ちいさな頃から詩を描く事は夢だった。
そうして、そんな夢をささやかな暮らしのなかに散りばめている。
この言葉たちは僕の生きた証だ。
たくさんの夢と絶望、苦しみと哀しみ。優しさと人の柔らかさを記している。何度も助けられた、いろいろな言葉たちに。
苦しくて眠れない夜に詩を描いた。それは誰の物でもない僕自身の言葉だ。
その全ては僕自身の言葉で僕自身だ。
たくさんの友人に出会ってその言葉に救われた。
僕はその大切な言葉や友人を誹謗、中傷する者を許さないだろう。


あなたは、別の人を愛すればいい。それが主義主張でも信念でも思想、神だってかまわない。

僕はあらゆる宗教に属さない。
あらゆる団体に属さない。
宗教を持たない信仰者だ。
ただ酒と音楽と友人を信じる。

僕は、酔っ払いの詩を託す。





     





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