眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

十年後

2008-03-10 | 
時の残渣がざわめきだす頃
 白いノートの余白に悪戯描きをした
  あれはいつだっただろう?

   十年後の自分なんて
そのとき嫌気がさした作文のテーマだったけどもさ
     何故か このような理由により
      僕や友人達はここに辿り着いた

      僕は島に戻り
       彼等は彼等の人生を歩いたんだ
        ふてくされた表情で侮蔑した
         いつかの存在となった

       風が吹き抜けた

      十年なんて下らないくらい過ぎ去るよ
     僕らは笑ったけれども
    あの初老の化学の教師の言葉は
   どんな方程式よりも確実だったし
  いちばん的を得ていた
 宗教の時間に黒板に白墨で
「愛」
 なんて書き出した大学出の教員の言葉なんて
  今だに僕ら密やかな笑い話ではあるが

   記憶その他大勢の

    呆れるほどに現実的なのは時が流れること
     変化する為の勇気を
      マルクス・アウレリウスの
        「自省録」
       に没頭した
      古代ローマ皇帝の言葉は確かに
     長い年月を経ただけのことはある
    ストア派なんてよく解らないけどさ

    化学方程式の想い出

    十年なんて下らないくらい過ぎ去るという事
     馬鹿げたテレビ番組の
     馬鹿げたコメント

     頭が痛くなるのは何故だろう?

     テレビを消してこう想う
     どうせ消えて無くなる
     跡形も無く
     
     ビーカーとリトマス試験紙の記憶

     化学教師は唯一まともだったのかもね


 
コメント (2)
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