@「逆境、回復する力、そして喜び」がサブタイトルのこの書籍、突然の夫の死から自らが書き下ろした書籍である。最近富に若い人の死、特にがんで亡くなる人が増えている。突然愛する人が自分の域から居なくなることで自分を責め、何事に対しても自身喪失となり、しばらくは立ち直れない状況に陥る。この書籍は正にそんな状況から如何に早く立ち直るかの方法を伝授する、自分の経験と多くの人々の実話を語った書籍である。参考になるのは「3つのP」から如何に自分をそこから抜け出せるかということになるが、やはり時間はかかる、それに周りの協力なしには脱し得ないことだ。特に周りはどのように接したらいいのかのなかで「お辛いですね。いつも側にいますよ」と声をかけるとか、 「あなたなら乗り越えられる。一緒に乗り越えよう」が必要だとある。「OPTION B」は自分との戦いであり、それには小さな事でも一歩一歩やり遂げ、「ジャーナリング」(言葉を書きだす)は効果あるのかと思う。
『OPTION B』シェリル・サンドバーグ
- 逆境、レジリエンス、そして喜び。人生を打ち砕く経験から回復するための、具体的なステップがある。レジリエンス(回復する力)とは自分で鍛えることができる力。人生の喪失や困難への向き合い方、逆境の乗り越え方を教える。失恋、挫折、人間関係のこじれ、仕事の失敗、突然の病、そして愛する人の死。誰であれ、「バラ色」だけの人生はあり得ない。フェイスブックのCOOシェリル・サンドバーグは休暇先で最愛の夫を突然失った。(2015年5月1日)
- 苦難からの立ち直る=「3つのP」から断ち切る方法
- 自責化(Personalization)=自分が悪いと思う事:自戒
- 普遍化(Pervasiveness)=ある出来事が人生のすべての側面に影響すると思う事:自信喪失
- 永続化(Permanence)=ある出来事の余波がいつまでも続くと思う事:
- 辛いことに悩み続ける症状
- 「自分独りの所為ではない、全てではない、ずっとではない」
- 克服の為の行動
- 「大丈夫、乗り越えられる」と広い世界、人類共通の経験であり、多くの人々と繋がっていると思うこと。
- 「感謝できること」自分の今いる世界の恵みに感謝すること
- 「レジリエンス」(回復の力)は心の内奥から生まれ、差し伸べられたた助けから生まれる。この世の良いものに感謝することから生まれ、最悪な事態をありのままに受け入れることから生まれる。
- 「もっと悪い事態が起こっていたら」と想像すること
- 「ジャーナリング」自分の気持ちを言葉で表し、心の内を吐き出すこと。(良いこと、悪いこと、上手くいった事、喜びの瞬間、人生で一番後悔していることなど)
- 「生きる理由のある人は、ほとんどどんな方法ででも生き抜くことができる」(生きている限り希望を持てると思うこと)
- 「悲劇を経験したことで感謝の念を強くする」
- 4つの信念を持つ
- 自分の人生は自分である程度コントロールできる
- 失敗から学ぶことができる
- 自分は独りの人間として大切な存在である
- 自分のために役立て、他人と分かち合うことのできる強みが自分にはある(自己価値の認識)
- 周りの友人の行動 「共感」と「苦悩」
- 「みんなは寄り添いたいけどなんといって良いのかわからない」だから自分からその一歩を踏み出さなければ立ち直れない。だからできれば「これから何が起こるかは、あなたにも、私にもわからない。でもあなた一人に辛い思いはさせない。私もずっとそばにいるから」と声かけ、優しくハグする。
- 「お辛いですね。いつも側にいますよ」と声をかける
- 「あなたなら乗り越えられる。一緒に乗り越えよう」
- OPTION BのB(ベイビー)は養子縁組を考える
- 哲学者セーレン・キルゴール
- 「人生は後ろ向きにしか理解できないが、前向きにしか生きられない」
- ビクトル・フランクル
- 「苦しみの中に意味を見出した瞬間、それは苦しみで無くなる」(死すべき運命を自覚した人は人生の優先順位を見直し、それが成長につながることがある。死との遭遇が新しい人生を導くのである)
- 著作家アニー・ディラード
- 「日々の活動の積み重ねが人生を作る」
- (ちょっとしたことをどんどんやってみること)
- 高齢者の幸せ
- 「人は歳をとるにつれ、どれほどワクワクできるかではなく、どれほど安らかな気持ちになれるかという観点から、幸せを捉えるようになる。」
- シングルマザー
- 1970年代から倍増、子供の15%が一人親家庭でそうした家庭の85%が母子家庭、日本お母子家庭は124万世帯、父子家庭は22万3千世帯
- 自己破産の原因
- 40%が病気を掲げる。癌患者では2.5倍ある。アメリカ人の46%が$400の突然の出費に対応できないという。
- 成功の因子関係
- 1957年世界初の人工衛星スプートニク打ち上げから50年世界に30の組織がある。成功させる確率がもっとも高いのは、過去に打ち上げで失敗した回数が多い組織だ。
- 人の後悔
- 後悔はやったことではなく、やらなかっとことに対して感じるもの
- Facebookのポスター・教訓
- 「素早く動いてぶっ壊せ」
- 失敗を学習のチャンスにする(失敗の履歴書を書き発表)
- 自分の盲点を教えてもらう(自分では気がつかない)
- 社内で「本音の話」をすること(何事も人ごとではない)
- 配偶者を亡くした後パートナーを見つける確率
- 男性の54%が死別後1年後に恋愛関係を持つ、女性は7%
- 高齢者の男性では15%が半年後に、女性は1%
- 男性の25%が2年後に再婚、女性は5%
- (女性の場合、多くが子育て生活で忙しいという理由)
- 離婚につながる夫婦会話
- 「そっぽを向く」会話か「向きあう」会話
- 6年後の結婚生活で、結果離婚は33%
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます