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最新技術で予測する近未来『ベーシックインカム』

2024-03-30 12:06:49 | 最新技術(IT)で変わる事
@日々進歩する技術革新により人間は便利なものを多く生み出しているが、逆に失くなったことで生体環境が変化し、人間にとって悪作用になる可能性もある。本書では生成AI、遺伝子工学、VR(仮想世界)、強化技術(視覚)の近未来に起こるべき事件事故を未来予測小説として取り上げている。特に注目したいのは生成AIによる自立性ロボットが最終的に「人間排除」する可能性は多くなると予測する。生成AIロボットが求める完全完璧社会は人間的な感情や思想は要らない社会を築くことになる。今後人間社会がロボットの判断に委ねる社会に変わりつつあり気付いた時には人間はペットにような存在で恐怖感を持つだろう。
『ベーシックインカム』井上真偽
「概要」遺伝子操作、AI、人間強化、VR、ベーシックインカム。未来の技術・制度が実現したとき、人々の胸に宿るのは希望か絶望か。美しい謎を織り込みながら、来たるべき未来を描いたSF本格ミステリ短編集。
「言の葉の子ら」(人工知能ロボットと人間)
・幼稚園で働く人工知能エレナ。暴力を振う男の子のストレスをある“言葉”から母親の不倫が気になって母子環境を指摘する。母親は「ロボットが奪うものは労働じゃなく人の、人への愛情だ」と指摘する。
「存在しないゼロ」(遺伝子組み換えで失うものと得るもの)
・豪雪地帯に取り残された家族。春が来て救出されるが、父親だけが奇妙な遺体となっていた。
アレルギー体質の娘の出産が根拠となり事件は解決。「ゼロxゼロは1にはならない」人間は遺伝子組み換えを繰り返しアレルギーを克服した体を手に入れる
「もう一度、君と」(仮想世界を現実と見誤る)
・妻が突然失踪した。夫は理由を探るため、妻がハマっていたVRの怪談の世界に飛び込む。
VRで見た幻想が現実の妻に起こって彷徨い始める。
「目に見えない愛情」(人工視覚アイと家族の秘密)
視覚障害を持つ娘が、人工視覚手術の被験者に選ばれた。紫外線まで見えるようになった彼女が知る「真実」とは 家族の秘密が暴かれる
「ベーシックインカム」(プロジェクションマッピング+ルンバ+リモート操作)
・全国民に最低限の生活ができるお金を支給する政策・ベーシックインカム。お金目的の犯罪は減ると主張する教授の預金通帳が盗まれる。


日本の神社の「神」の不思議さ『神社で読み解く日本史の謎』

2024-03-30 07:43:11 | 歴史から学ぶ
@日本には多くの神社が存在し、その歴史的由緒背景を読むととても奥深いものを感じ、日本文化を保持継承していることは素晴らしい遺産であり誇りと言える。史上では神社分離、取り潰し、併合など多くの災難にも遭っているが、特に天皇家皇族の神話など戦国時代、太平洋戦争などで燃え尽き現存しない神社仏閣、史跡なども多くの「神」に対する啓蒙が現在でも祭り事などで継承していることに興味深い。    徳川時代の日光参拝に多額の費用、多くの人足と参拝者があったのことに驚愕する。
日光東照宮の造営は1年5ヶ月、のべ650万人、総工費2千億円
日光参拝19回(@譜代旗本のみ参加13万3千人、人足22万8千人、馬32万6千匹)
午前6時に親衛隊出立、将軍午前10時、先鋒から最尾まで10時間を要した参列
参拝日程は4日間、古河城、宇都宮城に宿泊、費用は20万両(140億円)
『神社で読み解く日本史の謎』河合敦
「概要」神社からしか知りえない“真実の歴史”がある! 神社は、日本史を動かす大きな役割を果たしてきた。それゆえに、神社に注目することでしか解き明かすことのできない「日本史の謎」がある。全国の有名神社に注目しつつ、日本史の謎を解明。ミステリー小説を読むような感覚で歴史を楽しめる贅沢な1冊である。
・伊勢神宮(三重)
    天皇家の皇祖神天照大神皇祖を祀る社殿(社殿は茅葺き屋根の素木の堀立柱形式の建物)
    20年に一度の式年遷宮(天武天皇の考案で持統天皇以降の行事)
    3つの神器(第11代垂仁天皇の皇女倭姫命による社を立てた)
    内宮は天照大神、外宮は豊受大神、皇室のご参拝は明治時代から    
    伊勢参り(農閑期:1月から2月で30~35日間の旅、年平均50~60万人参拝者)
    参拝者数は文政13年には約5百万人(六人に一人の割合)
・宇佐八幡宮(大分)
    全国4万以上ある八幡宮総本宮、応神天皇の神霊(571年創建)
・熱田神宮(愛知)
    日本武尊が持っていた三種の神器天叢雲剣が御神体(武尊は伊勢国で祟りで亡くなる)
    戦国武将織田信長が桶狭間の戦いの前に祈った(戦いには宮司なども武将として活躍)
・愛宕神社(京都)
    明智光秀によるクジで決断したという謀反
・神田明神(東京・神田)
    朝廷に反乱を起こした平将門が有名、徳川家康も江戸総鎮守として祀った
    将門の首は最後には大手町の首塚(将門塚)に埋葬、祟りを恐れ現存する
    1984年に再び将門を祀り髪として戻した(神田明神から神田神社と改名)
    日本の3第祭り神田祭、祇園祭、天満祭がある    
・明治神宮(東京)
    明治天皇を祀った神社・外苑、墓所は京都の桃山、造営は渋沢栄一らの提言
    日清にしろ、富国強兵に成功で国民の精神的支柱(明治天皇糖尿病59歳没)
    ホットスポットは「清正井」(東京ドームの15個分・出陣学徒行進など10万人)
    外苑の銀杏の通りは146本、樹齢は百年以上、高さ28m(青山近くは7m高い)
・出雲大社(鳥取)
    縁結びの神様、天皇家との縁、本殿の高さは24m(3本の直径1.2mの柱)
・鶴岡八幡宮(鎌倉)
    源頼義(石清水八幡宮)から由比ヶ浜へ、源頼朝が現在の鎌倉に移転
    平氏追討祈願(義経の妻静御前の舞ともと上皇の親衛隊西行法師の語らい)
    流鏑馬、相撲など祭りを啓蒙
    3代将軍実朝が暗殺は雪の降る拝賀の時期(犯人は前将軍の遺児公暁)
・日光東照宮(栃木)
    家康の命日4月17日霊廟、権現(天界の提案)、守護したのは武田、北条の元武士
・伏見稲荷大社(京都)
    石塚が築かれ明治に630基が戦後には4440基となる
    千本鳥居で脚光(小さい鳥居で17万5千円、最大の10号だと130万2千円)
    稲荷は渡来人による創建で元々「伊奈利」で「稲が生った」のが語源
・北野天満宮(京都)
    太宰府天満宮(福岡)、湯島天神(東京)ともに菅原道真の祭り神(全国1万2千社)
    学問の神菅原家、菅原道真は右大臣となるが藤原時平にまけ左遷、2年後に没
    道真の怨念が皇族を呪い朝廷が天満宮を創建、秀吉等での茶会などで盛んになる
・諏訪大社(長野)
    諏訪一族、上社本宮(夫)と妻、下社、現人神(御柱祭:もみの木を立てる儀式)
    戦国時代の諏訪一族は滅亡(武田信玄により守られた)
・熊野三山(和歌山)
    平安時代後期・造営熊野本宮・那智大社・速玉大社(白河法皇)
    後白河上皇による三十三間堂
・厳島神社(宮島)
    推古天皇により創建、平家一門の尊崇、その後豊臣秀吉(武運祈願)
    平清盛(藤原氏一門とのコンプレックスvs春日大社、興福寺)清盛は天皇の子孫
    回廊の床板釘を利用していないで隙間は高波などを低減する役割
・靖国神社(東京)
    1869年に国に殉じた人々を祀る神社として設置
    戊辰戦争、西南戦争、日清・日露戦争などの戦死者を祀る神社(明治時代で7751名)
    満州事変、日中戦争、太平洋戦争の戦死者「英霊」として246万6千名
    昭和51年にA級戦犯も合祀されたことで諸外国から注目されるようになる