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「頭でっかち」は根底からひっくり返っても不思議ではない『千両かんばん』

2020-02-06 07:53:32 | 歴史から学ぶ
@「成功への秘訣」。成功する人、失敗する人は世間にゴマンといる。中でも「成功する人の秘訣」は誰もが「目標に向かって一途に努力した」と言う。だが、実際苦労した人ほどその「他人より人一倍努力した」と言う重みが違う。ドン底にから這い上がった叩き上げの人物こそ危機感をもって取組み、何かあっても即座に判断ができる。 現代はそういった人材が乏しく頭でっかち「理論武装」だけで乗り切ろうとする輩が多いのは、結局長期継続は無理なのである。 「経験」と「継続的努力」のコツはここにあると確信できる。 新型コロナ肺炎でも日本の対応は他国と比べてどうなんだろう。 いつも出遅れ、それなりの理由で対処しているが・・・日本の危機管理とは、「無責任」誰も責任を取らない、決して取ることをしない体制かもしれない。

『千両かんばん』山本一力
秘伝の継承を目前にして親方は逝き、弟弟子には先を越され、鬱屈した日々を送る看板職人・武市のもとへ、大店から依頼が舞い込んだ。しくじりは許されない重圧の中、天啓のように閃いた看板思案に職人の血が滾る。実現を前に立ち塞がるいくつもの壁。それでも江戸っ子の度肝を抜くこの仕事、やるのは俺だ。知恵と情熱と腕一本で挑む、起死回生の大一番!痛快無比の人情時代長編。
  • 師匠が弟子の武市に秘伝を伝授する直前に亡くなり、家を追われる。弟弟子(裕三)が華やかな行灯飾りを作り上げ一世風靡となるが、火事で跡形もなくなり短い存在の絵となってしまった。 武市はその苦境を乗り越えようと様々な人々の「縁」と「運」から乾物問屋の屋根に誰もが考えつかない猪牙舟を使った広告塔と行灯には加賀あかねで描いた梅鉢紋をあしらえ大成功を収める。その時弟弟子に行った言葉が「裕三、今日からが勝負だぜ」
  • 苦しみ、妬み、窮地などを味わった人物の成功への物語である。武市の励みはやはり「飾り行灯には、深い闇が一番の手助けになります」と弟弟子との競争心があったからこそ成功した。
  • 江戸時代、徳川家康が考えた施策
    • 人は陸を使う(人々は道を使い往来をして、交通混乱を避けた)
    • モノは水を使う(物資運搬は水路を使い江戸に運ばせた)
    • 人あるものは禄を薄く(石高を少ないものは責任権限を与えた=親藩大名)
    • 禄あるものは任薄く(石高が多いものは責任権限を押さえた=外様大名)
    • 大きな屋敷の大名(見栄)はそれなりに巨額の出費も覚悟した
  • 室町時代に生きた雪舟は67歳で「四季山水図」を76歳で「破墨山水図」を描いた
  • 江戸時代つきに百杯もの猪牙舟が建造されており、江戸には3~5千に及ぶ舟があった