goo blog サービス終了のお知らせ 

血統徒然草

サラブレッドの能力を血統面から考察する我儘・自分勝手なブログ

ダノンシャンティ(NHKマイルC)

2010-05-13 14:39:41 | 2010年GⅠ勝ち馬
ダノンシャンティ(フジキセキ×シャンソネット-Mark of Esteem)牡・07生

主:7 結:5 土:2 弱:4 影:3 質[近]:3 質[遠]:4 SP:4 ST:4
合計:36点 クラス:3B 芝:7~11F ダ:8~10F
日本適性:○ 成長力:□ 成長型:早め 馬場適性:芝 重馬場適性:□

 ダノンシャンティの前面でクロスしているのは、Halo3×3の中間断絶クロス。Halo内はAlmahmoudが系列クロスを形成し、Haloが実質的に主導だと言える。このHaloへと、血統に散在するクロス馬を集積したのが、ダノンシャンティの能力の源泉だと言えるだろう。

 主導たるHaloへの血の流れは良好で、3代目から影響力を行使している点も相まって、結合力も強固だと言えるが、近親度の強さを考慮するとやや良いといった程度だろうか。また、土台構造もGainsboroughが14ヶとやや貧弱で(実質的主導はAlmahmoudの為Pharos(=Fairway)を土台構造および、そのアシストとするのには無理がある)、ややアンバランスな血統構成だと言える。

 しかしながら、その生かされたスピード・スタミナ能力はかなりのレベルで、前面でクロスするのはスピードタイプが多く全体的にスピード優位と言えなくはないが、Blue Swords~Blue LarkspurやSir Gallahad(=Bull Dog)など、意外ときめ細かくスタミナを生かしている。Milan Mill5×6はその父Princequillo6×7・7とクロスしスタミナを補給はしているものの、Khaled(=Red Ray)の影響も強く、ややスピードよりの血統構成になった為、スタミナの核としてはやや弱いのが惜しまれる。

 それでも、全体的には良く出来た血統構成だと言え、軽いスピードを血統の奥にあるスタミナで底支えすることが出来た内容で、日本の軽い芝向きのスピード馬だと言えるだろう。前述のスタミナの核の欠如から、本質的には10F前後までの血統構成だと言え、12F克服は展開の助けが必要になるだろう。

ジャガーメイル(天皇賞・春)

2010-05-13 13:47:11 | 2010年GⅠ勝ち馬
ジャガーメイル(ジャングルポケット×ハヤベニコマチ-サンデーサイレンス)牡・04生

主:7 結:5 土:4 弱:2 影:3 質[近]:2 質[遠]:3 SP:4 ST:3
合計:33点 クラス:2B 芝:8~11F ダ:8~10F
日本適性:○ 成長力:□ 成長型:早め 馬場適性:兼用 重馬場適性:○

 ジャガーメイルの血統を強力にリードしているのは、Northern Dancer4×4。このNorthern Dancerは、母母方ノーザンテーストと呼応したもので、当然Lady Angelaを伴う。また、BMSにサンデーサイレンスを配した為に、Almahmoudもクロスしている。この牝馬クロスで血統をリードした血統構成だと言える。したがって両者を内包したNorthern Dancerが中間断絶ではあるものの、実質的に主導として機能している。

 また、スピードを前面に押し出した配合ではあるものの、父方Hornbeam内のHyperionを5代目からクロスさせた事は、バランスの悪さを助長する側面を持つものの(トニービンやジャングルポケット産駒が距離延長に一定の適性を見せるものの、真のステイヤー足り得ないのは、このHornbeamのスタミナと位置の悪さが大きな影響を持つと考える)、スタミナのアシストを強力に受けられた事は幸いだろう。

 反面、父の弱点でもある米系統の欠陥を補正できなかったのは惜しまれる点で、オンリーフォアライフ・Pretty Waysなど近親度が高い配合の割りに、弱点を複数持ったのは成長力・安定感の面においては大きなマイナスだと考えられる。

 ただし、全体の配合としては(総合評価は2Bだが)大きな間違いは無い配合だと言え、Gainsboroughが19ヶで土台構造を強固に形成し、その仔Hyperionを13連持った為、クロスが少ないシンプルな血統構成と相まって仕上がった際の破壊力は十分に感じられる。

 惜しむらくは、前述の弱点とHyperion以外のスタミナの核を形成できなかった事だが、中距離向けの配合としては、見るべき点もある内容だと言えるだろうか。

ヴィクトワールピサ(皐月賞)

2010-04-27 14:07:07 | 2010年GⅠ勝ち馬
ヴィクトワールピサ(ネオユニヴァース×ホワイトウォーターアフェア-Machiavellian)牡・07生

主:7 結:6 土:2 弱:5 影:3 質[近]:3 質[遠]:4 SP:4 ST:4
合計:38点 クラス:1A 芝:8~12F ダ:8~10F
日本適性:□ 成長力:□ 成長型:早め 馬場適性:芝 重馬場適性:□

 ヴィクトワールピサは血統の前面で、Halo3×4を形成した配合馬。このHaloは系列クロスを形成する、Almahmoud5×6・6を内包し極めて強力とは言い難いものの、血統全体をリードし主導としての機能をはたしている。

 また、主導たるHaloが3代目からクロスしているため、近親度の強さを考慮しても結合面に対する評価は悪くは無い。しかしながら土台構造はBlandford・Gainsboroughが形成するものの、やや散漫で惜しまれる点である。

 更に、大きな弱点や欠陥は無い配合で、影響度バランスも(8-3-9-3)と安定感のある配合だと言えるが、やはり近親度の強さが気にはなる点であり、突然の不調や故障には通常以上の配慮を要するタイプだと言える。

 しかしながら、生かされたスピード・スタミナ勢力は中々に強靭で、HaloへとAlmahmoud・Nasrullahをはじめ、Fair Trial・Tetratemaがスピードを、Crepello・Hyperionがスタミナを補給している。ややスタミナ勢力に比較してスピード勢力が強い為、距離延長といった点では不安が残るものの、ペース次第では12Fを克服することは可能。

 日本向きの中距離馬といった趣がある配合だと言え、決して成長力の高い配合だとは言い難いものの、血統構成自体は優秀でクラシックでの活躍を期待したい配合馬。

アパパネ(桜花賞)

2010-04-15 13:34:35 | 2010年GⅠ勝ち馬
アパパネ(キングカメハメハ×ソルティビッド-Salt Lake)牝・07生

主:5 結:4 土:3 弱:5 影:3 質[近]:1 質[遠]:3 SP:4 ST:3
合計:30点 クラス:2B 芝:6~9F ダ:5~8F
日本適性:□ 成長力:□ 成長型:早め 馬場適性:兼用 重馬場適性:□

 アパパネは血統の前面で、Northern Dancer5・5・7×5及び、Nantallah7×6~Nasrullah6・7・8・8×6・7を形成した配合形態。このことから解るように、主導としては非常に不明瞭な配合形態で、実質的に評価項目からは削除しているものの、その位置も決して褒める事は出来ない。

 更に、Northern Dancer及び、Nantallah~Nasrullahの結合は、自身の土台構造を形成する、Nearco~Pharos(=Fairway)によって強固になされているものの、Count Fleetは10代目The Tetrarchで、Case Aceは10代目までに結合を完了できていない。実質的な異系交配であるものの、やはりこの結合力の弱さはひっかかる部分である。

 しかしながら、Northern DancerやMr.Prospector内のスピードの生かし方はなかなかきめ細かく、国内向きのマイラーとしては見るべき点もある。

 配合形態としては安易な内容だといえるだろうが(前面にNorthern Dancerクロスを作り生かし方が中途半端)、欧米系のスピードを再現できたのは幸運だと言えるだろうか。

キンシャサノキセキ(高松宮記念)

2010-03-30 17:33:02 | 2010年GⅠ勝ち馬
キンシャサノキセキ(フジキセキ×ケルトシャーン-Pleasant Colony)牡・03生

主:7 結:3 土:3 弱:5 影:3 質[近]:3 質[遠]:4 SP:4 ST:3 特:1(主導牝馬クロス)
合計:35+1点 クラス:3B 芝:7~10F ダ:~8~F
日本適性:□ 成長力:□ 成長型:遅め 馬場適性:芝 重馬場適性:□

 主導はAlmahmoud5×6の系列クロス。次いで、Nasrullah7×6で血統をリードした完全異系交配馬。主導たるAlmahmoudは、血統の2ブロックにしか存在しないが、父Mahmoudを6・7×7・7・7・8と3ブロックにではあるが血統に張り巡らせ、全体を比較的強力にリードしている。

 ただし、完全異系交配であるとの点を考慮したとしても、全体の結合力はやや弱く、Princequillo6×6は、8~9代目Gay Crusader~Bayardoを通じ結合こそ果たしているものの、その効果はやや疑問である。更にNasrullahは7代目Blenheimで、その父NearcoはNasrullahを通じ、Tourbillonは10代目St.Simonを通じなんとか結合をしている。このように影響の強いクロス馬達を、主導たるAlmahmoudがまとめきれなかった点が、この配合の最大の弱点であると言える。

 しかしながら、生かされたスピード勢力は中々に強靭で、Fairway・Nasrullahを上手く主導たるAlmahmoudへと補給しているのを見て取れる。

 スタミナ勢力は、スピード勢力に比較すると頼りないがHyperionを中核に、結合こそ弱いもののPrincequillo・Tourbillonと引き出しの難しさは残るものの、中々に良好だと言える。

 本質的には、マイル~中距離タイプだと言える血統構成で、スピードタイプでありながら、重厚なスタミナをしっかりと持ち、日本向きの素軽いマイラーとは一線をかくしている。今後の活躍も期待したい。