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辺野古工事の中断から基地建設断念へ!

2016年03月06日 | ジュゴンブログ
 3月4日、安倍内閣は福岡高等裁判所那覇支部が示した和解内容を受け入れました。
沖縄タイムス社説3月5日
琉球新報

この和解内容は、「国・県は訴訟を取り下げる」「国は一時工事を中断する」
「国は県の承認取り消しの是正指示を出し、県は不服ならば裁判をする。その結果には従う」というものです。

当初、1月29日に提示された和解案に、
沖縄県は「前向きに検討する」と回答(2月15日)していましたが、
政府は「前知事から工事許可をもらった。進めさせていただきたい」(菅官房長官2月16日)と無視していました。
(沖縄タイムス2月16日)
(沖縄タイムス2月16日)

なぜ、安倍内閣は急きょ受け入れたのでしょうか。

3月17日に県が申し立てた国地方係争処理委員会不服判決が、
4月13日には国による代執行裁判の判決が出るからです。
高裁那覇支部の和解案では、地方自治法改正で「国と地方公共団体が対等・協力の関係となること」が期待されたにもかかわらず、
「改正の精神にも反する状況になっている」と代執行裁判では「国の敗訴」の可能性を示唆したからです。
行政法学者・研究者をはじめとする辺野古基地建設反対の闘いが世論を作ったからです。
(琉球新報15年10月24日)
(琉球新報1月27日)

安部首相は和解案を受け入れる際にも「辺野古が唯一の選択肢」との姿勢を崩してはいません。
安倍内閣は6月沖縄県議会選挙、7月参議院選挙を有利に進めるために「工事の一時中断」を受け入れたに違いありません。
また、是正指示をめぐる次の裁判に自信を持っているのでしょう? 

何はともあれ、「工事の中断」は大きな成果です。
翁長知事が埋め立て承認を取り消した昨年10月13日の時点まで時計を戻しました。

菅官房長官も記者会見で、
移設計画が遅れる可能性について「スケジュールに影響が出ないと言えばうそになる」と認めざるを得ませんでした。

「あらゆる手段を駆使して辺野古移設を阻止する」との翁長知事の姿勢は変わってはいません。

すでに、次の闘いは始まっています。
私たちがこの工事中断の間に、本土で、そして世界にむけて
「ジュゴンの海を守れ。辺野古基地建設を断念せよ」の世論を広げることこそが重要です。
私たちはIUCN世界自然保護会議に向けた取り組みで、
工事中断の期間をさらに引き延ばし、辺野古基地建設を断念させます。

<和解内容(抜粋)>
① 府と県はすべての訴訟を取り下げる
② 政府は埋め立て工事をただちに中止する
③ 政府は県の埋め立て承認取り消しに対する是正を指示し、不服なら県は国地方係争処理委員会へ審査を申し出る
④ 委員会の是正指示に不服がある場合、県は是正指示の取り消し訴訟を起こす
⑤ 政府と県は判決確定まで円満解決に向けて協議する
⑥ 政府と県は判決確定後、それに従う。

 ジュゴンの保護者より

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