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沖縄ジュゴン絶滅論を黙認する環境監視等委員会

2021年06月17日 | ジュゴンブログ

(2020年6月古宇利海域で確認されたジュゴンの食み跡:環境省)

環境省は2021年4月に「令和2年度ジュゴン広域調査結果概要」で、
20年、21年のジュゴンの食み跡調査と目撃調査の結果を発表しました。
沖縄県も「令和2年度ジュゴン保護対策事業報告書」で、
古宇利島・屋我地島付近で19年5月に1か所、20年7月に2か所ジュゴンの食み跡を確認しています。

沖縄防衛局の環境監視等委員会も辺野古新基地建設工事海域で、
ジュゴンの鳴き声を19年に33回、20年に204回確認した録音データを持っています。
環境監視等委員会第24回、29回委員会資料「工事の実施状況について」より

しかし、環境監視等委員で、海生生物専門家の3人が、
英国科学雑誌「サイエンティフィック・レポート」に4月末、
「2019年に沖縄ジュゴン個体群が絶滅」論文を投稿しました。


科学者が自らの意見を発表し、議論することは
「言論の自由」で当然認められるべきものです。

しかし、ジュゴンなどの海生生物の保護対策を検討すべき3人の委員が、
環境監視等委員会が確認したジュゴンの鳴き声や、
沖縄県や環境省が確認しているジュゴンの食み跡の事実を論文に記述せず、
委員会の目的に反する意見を、委員会の外で発表することは認められるはずもありません。

4月末に「2019年に沖縄ジュゴンは絶滅した」論文を投稿した委員3人は、
「行方不明のジュゴンを環境省と連携しいて調査する段取り」を議論した第31回委員会(4月20日)に参加していたのです。

防衛省の見解を確認するために5月28日政府交渉や、
6月1日参議院外交防衛委員会で伊波議員が追及しました。
(詳細は各ブログをご覧ください)

伊波議員の委員会質問の翌日に、防衛省に
沖縄県が埋め立て承認書を沖縄防衛局に出す際につけた条件の「留意事項」(第1回環境監視等委員会資料2p18)をふまえて、
沖縄ジュゴンの生息について委員会の開催と議論をすることを求める再質問を提出しました。
しかし、論点をはぐらかした防衛大臣の国会答弁と同じ回答
「沖縄防衛局の調査と環境監視等委員会が検討することで、予断を持って答えられない」でした。

防衛大臣が予断を持たずとも判断できる材料が沖縄防衛局の第10回環境監視等委員会にあります。
議事の末尾に掲載されている委員提供資料「琉球列島におけるジュゴン個体数の減少と人間活動」です。


この執筆者5人は今回の「沖縄ジュゴン絶滅」を英国科学雑誌に投稿した同じ5人です。
しかも、17年12月の第10回環境監視等委員会で、
同年11月日本サンゴ礁学会20回大会で報告した論文を報告しているのです。
なぜ、防衛省、沖縄防衛局は今回のジュゴン絶滅論文を環境監視等委員会で議論できないのでしょうか。
したくないだけですよね。
環境監視等委員の皆さんは科学者として議論したくないのでしょうか。それとも‥。

ジュゴンの保護者より






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