ジュゴン掲示板

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辺野古新基地建設について防衛省からの回答(4月20日付け)

2020年04月21日 | ジュゴンブログ
昨日20日に、防衛省交渉の要請書(4月17日)に防衛省から文書回答がありました。
伊波事務所にお世話になりました。

当初、伊波洋一事務所を通じて、政府交渉、院内集会を申し入れしていましたが、
コロナ感染拡大の中、残念ながら中止に至りました。
以下、私たちの防衛省への要請書と回答文(要約)、我々の見解を掲載します。

1.ジュゴン訴訟控訴審(結審)の報告は国防総省からありましたか。
 (防衛省) 緊密に協力しながら事業を進めていますが、一つ一つ明らかにすることは差し控えます。
  ☚ 防衛省が国防総省と緊密に連携をとっていることは、沖縄県など住民を無視した訴訟対策からも明らかです。

2.第24回環境監視等委員会で、沖縄島周辺全体で行方不明ジュゴンA、Cの生息が確認できなかったと報告しました。
評価と今後の方針は。

 (防衛省) 第25回環境監視等委員会に、水中録音データーからジュゴンである可能性が高い鳴音が検出されたことを説明した。
      従来の調査に加え、大浦湾奥武の海草藻場の利用状況を補足的に調査するほか、監視用プラットフォーム船を1隻追加配置する。
    ☚ 昨年11月29日交渉で約束した「沖縄島周辺で行方不明ジュゴンA、Cの調査」がいい加減なことが明らかになった。
  * 昨年11月29日交渉はここをご覧ください。

3.IUCNレッドリストでは日本ジュゴンの脅威について「米軍基地の建設に伴う海草藻場の消滅が懸念される」としています。
 設計変更による軟弱地盤改良工事(護岸をせずに海面下7mまで土砂投入、汚濁防止膜は海面下7m)が
 海草藻場に大きな影響を与えることは明らかです。IUCNの意見についてどのようにお考えですか。
 また、辺野古大浦湾埋め立て工事による海草移植について、進捗状況を明らかにしてください。

 (防衛省) 海草類の移植や生育基盤の改善による生育範囲拡大に関する方法などについて検討し、可能な限り実施する。
      志向的な植え付けを行い、第24回委員会で報告している。
    ☚ 軟弱地盤海洋工事が海草藻場に影響を与えることについては答えていません。

4.沖縄県は軟弱地盤改良事業の設計変更申請について認めないとしています。
 貴省は公有水面埋め立て承認に伴う留意事項にもとづき、事前協議を粘り強く行いますか。

 (防衛省) 変更承認申請を行う必要があると考えている。
      変更承認申請を提出した後も、ご理解ご協力が得られるよう取り組みます。      
    ☚ 変更申請提出後に「ご理解・ご協力が得られる取り組み」を明らかにさせる必要がある。

5.貴省は変更申請の承認後、工事完了まで9年3か月、総工費9300億円としています。
     工期、総工費にサンゴの移植、海草の移植は含まれていますか?

 (防衛省) サンゴ類の移植は工事に着手する前に、工事区域外の同様な環境条件の場に移植する。
      工期はサンゴ類の移植を考慮したものです。
      サンゴ類移植や海草藻場の生育範囲拡大は経費に含まれる。
    ☚ 工事に着手する前に「サンゴ類の移植をする」としています。
                 だから、農林水産大臣が焦っているのです。

 
 大騒ぎハガキを防衛省に!
 首相官邸に意見を! 
 #自宅からできるStop辺野古埋め立てキャンペーン

(追記) 今日、4月21日に防衛省は設計変更を沖縄県に申請しました。
    cf.沖縄タイムス4月21日
       琉球新報4月21日
    防衛省は公有水面埋め立て法第4条第1項2号「其ノ埋立ガ環境保全及災害防止ニ付十分配慮セラレタルモノナルコト」
    に基づき承認されました。その留意事項にある事前協議においては、処分庁である沖縄県の指導に従うことが前提です。


  ジュゴンの保護者より