ジュゴン掲示板

ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)は日本では沖縄にのみ生息しているジュゴンを守るために活動をしています。

3/7講演会「倉沢栄一と海のなかまたち」part.2

2009年03月09日 | 活動報告
続いて倉沢さんが今お住まいの、知床の生きものたちを
紹介していただきました。


クラカケアザラシや、ワモンアザラシ、ゴマフアザラシたちは
氷の上で赤ちゃんを産むので、子どもたちは目立ちにくいよう
真っ白な毛に包まれてうまれてきます。


流氷の下のアザラシ。
かわいい
でも撮影は寒くて大変だったことと思います。


近頃、サケは河口で捕えられて、孵化場へ運ばれるので
自然に川を遡上する姿はほとんどみられなくなってしまいました。


知床といえばヒグマ。
サケの遡上する川では、ヒグマたちにとって
サケは大変なご馳走です。
ヒグマたちはアザラシとは反対に、サケの身を食べて
頭を食べ残すそうです。


ヒグマの食べ残しをねらっているキタキツネ。

カナダでの研究ですが、サケが遡上する川と、遡上しない川では
遡上する方の川の森の木の成長がいいそうで、明らかに差がつくそうです。
普通、物は川から海へと運ばれますが、サケだけが
海で成長して、その成長した分の物質を川に戻しにきます。
サケを食べた動物たちの糞や、死んだあと土に還っていく
からだが森を豊かにしていくのです。


多様性にあふれた生きものたちのつながりが、
海と森を豊かにしているのですが、知床にも温暖化の
影響がしのびよっています。
流氷が減っているのです。ここのところ、接岸が遅かったり
接岸してもすぐに離れてしまう傾向があります。

流氷とともに運ばれてくる植物プランクトン。
植物プランクトンをエサに成長する動物プランクトン。
流氷が来ないと、プランクトンが増えず、魚も成長できません。

豊かな森と海がありたくさんの生きものがいるから、
人も豊かに暮らせるのだと思います。

知床の海も、ジュゴンの海も、人の暮らしも
守っていきたいと思います。

ZAN

3/7講演会「倉沢栄一と海のなかまたち」part.1

2009年03月09日 | 活動報告

3月7日(土)、阪急豊中駅前にあるとよなかすてっぷで、
自然写真家・倉沢栄一さんの講演会を開催しました。


紅型衣装で司会ごあいさつ。
今日はお天気になって良かったです。


倉沢さんは、今は知床の羅臼にお住まいですが、
昨年まで20年間、道南のえりも岬にいらっしゃいました。

えりも岬の自然情報については、襟裳岬「風の館」をご覧ください。


この岩場の上に乗っかっているのはゼニガタアザラシ。
えりもで周年生息し、繁殖しています。
ここが分布域の南限です。


ピントがはずれるほど、そばに寄って来たこのかわいいアザラシ。
実はサケを食い荒らすなど、漁師さんたちにとっては
害獣なのです。倉沢さんがえりもに移り住んだころは、
「なんでトッカリ(アイヌ語でアザラシのこと)の写真
なんか撮るんだ」「おまえはトッカリの味方なのか」と
言われたこともあったそうです。


これは、浜に打ち上げられたアザラシの子どもを
漁師さんが助けているところ。
実は漁師さんたちは、身近に接しているアザラシに
愛着心を持っていたのです。


アザラシが定置網の中に入ると、サケの頭部だけを
食べてしまって、そうなるともう商品価値がなくなってしまいます。
それでもたくさんサケが取れることもあって、アザラシとの共生の道が
ひらけてきました。特に保護区というものはないのですが、
この10年で個体数が倍の550頭にまで回復したそうです。


アザラシは、集落のこんなに近くにすんでいます。
そぐそばを漁船が通ることもしばしば。
野生動物と人が身近に生活できるのは、
豊かな自然が保たれているからこそ、そして
「自分たちの方が、あとからアザラシのすみかに
入って行って、サケを捕らせてもらっている」という
漁師さんたちの謙虚な思いがあるからなのでしょう。


倉沢さんが、バナーにジュゴンのイラストを
描いてくださいました。



ZAN

3/8国際女性デーのつどい2009関西

2009年03月09日 | 活動報告
3/8国際女性デーのつどい2009関西にブース参加してきました。



イラク自由会議女性局のエルハム・タラバニさんのお話を聞きました。
米軍の占領の下、宗教ギャングによる「名誉殺人」が横行し、女性の
人権が踏みにじられている現実。その中で勇敢に女性の人権をまもる
ために活動しているお話に胸をうたれました。



SDCCはブースをだして署名とコーヒー販売。3/7の自然写真家 倉沢
さん交流会につづいて、倉沢さんのジュゴンのセレナの写真集も好評で
した。
タラバニさんにはジュゴンマスコットをプレゼントしよろこんでいただ
きました。

タラバニさんのお話とブースの様子のビデオクリップです。
ごらんください。



ジュゴンは平和といのちのつかい。基地も戦争も占領もいらない!

☆じゅごん