つむじ風

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公報には載らない話し

2009年09月12日 13時56分53秒 | Weblog
 最高裁判所裁判官国民審査は、8%程度の評価しか受けておらず、実のところは無審査に等しいことが判った訳だが、少なくとも50%以上の実質評価を受けるためには、現状の「公報」のありかたを改善する必要があるだろう。このような形式的な審査を継続するのだとしたら、それは全く無意味な資源の無駄遣いというものではないだろうか。

 何で今更とは思うが、最高裁の判事について、公報に載っていない(載っていても意味不明な)話しについて紹介したいと思う。勿論、内容における判断は有権者にお任せしたいと思う。

櫻井 龍子
 九州大学法学部卒、国家公務員採用上級甲種試験(区分・法律)に合格して労働省入省。「御殿場事件」では、冤罪の可能性がきわめて強く指摘されている。科学的合理性を無視し、被告の上告を棄却して有罪を確定させた人物。
竹内 行夫
 京都大学法学部を出て、国家公務員採用上級試験甲種(経済職)に合格し外務省入省。北米局長、総合外交政策局長、駐インドネシア大使などを歴任。小泉政権下で、「田中真紀子」騒動で前任事務次官が更迭され、駐インドネシア大使から事務次官に就任した。次官在任中には、日米同盟を固守、米国の対イラク攻撃に支持を表明した人物。ブッシュのイラク戦争支持や自衛隊のイラク派兵を決定し、実際に実行した外務行政の責任者。意に沿わぬ者は権力を行使して退官させたり辞任させたりしている。典型的な官僚で、イラク戦争に反対した天木直人駐レバノン大使を辞任させた際「君は組織の枠を踏み外してしまったんだよ」と批判したとされている。その後、麻生政権下で最高裁の裁判官に天下りした。法学部を出たというだけで司法試験も受けたことがないという人物。
涌井 紀夫
 京都大学法学部卒業、司法修習生から以降国内裁判所で判事補、参事官、判事、局長、所長、長官を歴任。「南京事件研究書」で賠償を確定。在外被爆者に初の国家賠償が確定した判決。「住基ネット」を合憲とした判決がある。「衆議院定数訴訟で「一票の格差が2.17倍」あっても「合憲」とした」ことが知られている。今回の審査結果で、ただ一人500万票以上の「×」を受けた人物。
那須 弘平
 東京大学法学部卒業、弁護士出身。「参院選における一票の格差が憲法に違反するか」で「合憲」など選挙関係で3件。公立小学校の音楽専科教諭に「君が代」伴奏を命ずることが憲法19条で定める思想良心の自由に反するか、で「合憲」とした。「反マル生闘争」によって懲戒免職となった旧全逓組合員に対する、懲戒免職処分取り消しを下した東京高裁判決を支持。上告不受理を決定。和歌山のカレー事件では控訴を棄却した判事。小田急線痴漢冤罪事件では逆転無罪の判決。
田原 睦夫
 京都大学法学部卒業、司法修習生から弁護士。衆議院定数訴訟「一票の格差が2.17倍」あっても合憲とした。小田急線痴漢冤罪事件で田原(裁判長)と堀籠幸男判事が有罪としたが、他の3人が無罪を主張し、逆転無罪判決となる。

 判決は合議なので「小田急線痴漢事件」や「衆議院定数訴訟」のように裁判長の判断と異なる判決になる場合もある。しかし、責任の所在を明確にする上では、その事案の責任はやはり「裁判長」にあるだろう。最高裁の判事或いは裁判長と言えども、努力家もいれば横滑りや天下りも居るわけで、決して「仙人」のような人ばかりではない。感情的になったり、我を通したりもする。三権分立と言いながらも、時の政権の様子伺いをしてみたり、おべんちゃらを使ったり。しかし、そんな連中に「有罪」等と決めつけられた日には、人生これ以上の最悪はない。

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