日本の中期目標

　昨日、日本の温室効果ガス削減中期目標なるものが発表された。
麻生総理は、かなり声高に目標値を唱った訳だが、各国の反応たるや
悲惨なもので、ブッシュの再来だの、省エネ、省エネと吹くだけだとか散
々なことに。外交の麻生だったはずだが、盛り上がるどころかすっかりシ
ラけてしまったらしい。世界では「基準値の再設定」だの「真水」だのは
通用しない。さて、その数値というのは、2020年までに12億6千百万トン
の８％、即ち1億トンを削減するというものである。
　2020年で8％？、そんなものでいいのか、と思われるのだが、外交の
麻生が気にするのは「欧米を上回ること」であり、論理的に必要と思われ
る数値目標ではないらしい。いや、それより先に京都議定書で約束した
６％の削減の方がはるかに心配なのかも知れない。

 　ご覧の通りその結果はこれまた悲惨なもので、1994年以降目標値を
クリアした試しがないのである。とても2012年までに6％削減の方向に
向かっているようには見えないのが現状で、近々2008年の結果も出て
来るであろうが、ここは他力本願で「景気悪化」による排出量の低下が
期待されるのみだ。とても前向きな話しではない。そんなことをしている
間にも、温室効果ガスはセッセと排出されて、地球温暖化は着々と進ん
でゆくだろう。