レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

第11弾「哲人と愚民とミカエル・カミサン」

2010-05-14 23:58:14 | 小説
第11弾「哲人と愚民とミカエル・カミサン」

 
 「哲人様!」
 「哲人様!」
 「哲人様!」
 「哲人様!」
 「哲人様!」
 「哲人様!」 


 「人間は不合理な動物である。
 人間は賢くなりすぎた故に、
 滅亡寸前にまで追い込まれた。
 人間の欲望に限りはない」
 「何だ、いまさらあの方の教えを」
 「いや、
 哲人というのは人間なのだろうか?」
 「欠点がない人間。
 合理的で...」
 「わかったか?」
 「うーん...」


(続く)

「ドア女Ⅹ」?改q

2010-05-14 23:56:12 | 小説
「ドア女Ⅹ」?改q

 最初は以下アホー箱から始まります。
 「ドア女」壱


 「何も知らない子まで
死んでいることを考えると、
 知っていたも
知らなくても同じ
ということなのか?
 それとも」
 「それとも
なんだすか?」
 「何も知らないから
油断するということも考えられからな」
 「油断だすか?」
 「ああ」
 「だば、
今回の僕らの事件は
ドア女とは別に犯人がいるということだすか?」
 「いや、そうとまでは言えない。
 ただ、
どうしても腑に落ちないところがあるんだよ」
 「どういうことだすか?」
 「ひとつは加害者になった少年少女たちだが、
何故、
あんなにドア女を怖がるのだろうかって」
 「それは、あのときの...」
 「うーん。それだけなのかな?」

カミサン伝説15「へそまがりの像編38」

2010-05-14 23:50:46 | 小説
カミサン伝説15「へそまがりの像編38」

 最初は以下から始まります。
 カミサン伝説14「へそまがりの像編」

 あおむ、かおむ、マジメの3人は、
 あおむの家に着くと、
 早速、
 像がたくさん龍之介のポーチを開けて、
 中の像を全部、
 テーブルの上に並べ上げた。
 「どいつもこいつもへ...」
 「兄貴、
 余計なことを言うと危ないぞ」
 「おー、そうだすな。
 マジメさん、
龍之介が一番気にいっていた像はどれだすかな?」
 「全部、大事にしてました」
 「うーん。
 ホテルで見た磨きかけの像は
どれだっただすかな?」
 あおむが質問を変えると、
 マジメは首を捻った。
 「兄貴、
 磨きかけの像がそれだとは断言できないよ。
 効果がすぐ発生するとは限らないからな」
 「あー、それもそうだすなあ。
 うーん。
 何かいい方法ないだすかなあ?」
 「あのー、
 へそまがりの像ですよねえ。
 でしたら逆に祈ったらどうでしょう?」
 あおむの言葉に、
マジメが思いついたことを言った。
(続く)

新第14弾(?改)「恐怖のコワコワ御殿、不思議小屋4」

2010-05-14 23:42:10 | 小説
新第14弾(?改)「恐怖のコワコワ御殿、不思議小屋4」


第一話は下記から始まります。
 新第14弾(丁稚改)「プロローグ」


 「いたたあー!
 右手が抜けるだすよ」
 「あほ!」
 「危ないとこでしたねえ」
 マスターはそう言いながら、
 あおむの右手を引っ張って、
 穴に落ちそうになったあおむを
すくい上げた。
 「痛いだすよ」
 「俺だってなあ」
 「あほ!」
 「マスターがすぐ助けに入ったから
二人とも助かったが、
 危ないとこじゃったぞ」
 ジュウロウがにたにた笑いながら、
 手を押さえて痛がっている双子を見る。
 「永久くんとお嬢さんは
穴に落ちてしまったんでしょうかねえ」
 カイミヤマがかがんで、
 段差の下のダミーの床を懐中電灯で照らしながら見る。
 「どうじゃろうかな?
 そこの鏡もダミーじゃないのかのう?」
 ジュウロウはそう言って、
 カイミヤマに懐中電灯を鏡に向けるよう
指示をする。
 「お嬢さんは
この中に入ったことがないのですか?」
 マスターはその間にウメナに質問をすると、
 ウメナは首を横に振った。
 「でも、
 暗証番号はご存じだったんですか?」
 マスターが質問を続けると、
 「うちは全部暗証番号同じなんです。
 でも、
 知ってるのは3人だけなんです」
 横から、サヤが口を挟む。
 「ああ、
 もとこお嬢様とウメナお嬢様と永久くんね」
 「いえ、
 永久は本当は知らないはずなんですが、
 もう一人は父です」
 マスターの言葉にサヤが答えると、
 ウメナが黙って頷いた。
 そのとき、
 「これはただの鏡じゃなく、
 扉ですよ!」

 カイミヤマが大声を張り上げた。
(続く)

本家「見せてください」改30

2010-05-14 23:36:14 | 小説
本家「見せてください」改30


第一話は下記から始まります。
本家「見せてください」改


 「どうだい?
 君の望みどおりになっただろう」
 「ネネが裏切ることは予想してたのね?」
 「ああ」
 「どうして?」
 「いずれわかるさ。
 そして...」
 ある男と女は
そういう会話をしていたのだった。
(続く)

新第12弾「渋るかおむ」

2010-05-14 23:30:25 | 小説
新第12弾「渋るかおむ」


 第一話は下記から始まります。
 
 新第12弾「椅子クソ兄弟再登場!逆サクラあおむの探偵ごっこ」  

 「兄貴。
 俺にはまだ、
 どちらが今回の犯人かわかっていない。
 それを教えないで、
 二人に会いに行かせる気なのか?」
 かおむは
自分の頭の整理がついてないので、
 マツメたちに会いに行くのを渋った。
 「僕の狙いはそこなんだす。 
 はっきり言って、
 今回の過去のことは
完全犯罪になるかもしれないんだす。
 サルエは
自分でドジを踏んだんだすからな。
 だすから、
 それは、
 もう僕もあきらめてるんだすよ。
 問題は
この後の殺人をどう防ぐかなんだす。
 そのためには、
 かおむには今の状態のままでいて、
 僕の発言に
いろいろ疑問をぶつけて貰ったり、
 逆に思った意見を
言って貰いたいんだす。
 それが犯人を追い込む、
 僕の作戦だす。
 何でも好きな発言をして
かまわないだすから、
 一緒についてきてくれだすよ」
 あおむは真顔で言うと、
 納得がいかない
という顔をしているかおむの肩を軽く叩いた。
(続く)

新サクラナ外伝「悩むサクラナとあおむ」

2010-05-14 23:20:05 | 小説
新サクラナ外伝「悩むサクラナとあおむ」

第一話は下記から始まります。
 
 新「サクラナ外伝」「プロローグ」

グーさん以外ですが、
 以下に最初の方があります。
 
 新「サクラナ外伝」「プロローグ」  

 サクラナは、
 タマキからあおむの話しを聴くと、
かなりショックを受けたようで、
 「ごめん。
 残りの後かたづけしておいてくれる」

 タマキの返事も訊かず、
店を出ていった。
  
  
 サクラナはマンションに真っ直ぐ帰らず、
 近くの公園のベンチで座って考え込んでいた。
 これまで自分のことしか考えていなくて、
 あおむがそういう状態になっていることに
まったく気づかなかった自分を恥じると共に、
 自分も苦しいのに、
 いつも笑顔で支えてくれたあおむのことを考えると、
 涙が止まらなくなっていた。


 「遅いだすなあ?
 サクラナさん」
 「ママ」
 「また、
具合でも悪くなったんじゃないだすかなあ?」
 「ママ」
 「お店に出るの。
早かったんじゃないだすかな。
 ちょっと、
タマキさんに電話してみるだすよ」
 同じく心配そうなウメナの前で、
 あおむはサクラナではなく、
タマキの携帯に先に電話した。
(続く)








新本編「キモ男3人衆、イケメン屋敷の謎」「木太郎乱入」

2010-05-14 23:09:52 | 小説
新本編「キモ男3人衆、イケメン屋敷の謎」「木太郎乱入」

 第一話は下記から始まります。
 
 新本編「キモ男3人衆、イケメン屋敷の謎」「後継者」 

 「そうですね。
 今なら
永久とアスカちゃんの命が助かる可能性がある以上、
 ヒラメさんが言うように、
早く救出に行きましょう。
 救出したら、
早く、この屋敷を逃げ出しましょう」
 エイタの発案にみな頷く。
 「二人を助けるには
二人で一人を助け一人が防御ということで、
五人必要ですね。
 木太郎といつきを呼び戻せば少々頼りないが、
 男五人でどうにかなります。
 女性の方は、門まで避難していただき、
直ちに救出にかかりましょう。
 先生、
悪いですけど木太郎たちを呼んできてもらえますか」
 エイタがそう言ったとき、
 木太郎といつきが走って戻ってきた。
 「ちょうど、よかった。
これから、永久たちを助けに行くぞ」
 エイタの言葉に
 木太郎が
 「そんなにおおげさに言うなよ。
 俺様一人で大丈夫さ。」
 股間を左手で掻きながら、
 右手で鼻をほじる。
 「木太郎。
 ふざけてるんじゃないわよ。
 ちょっとくらい活躍したからって、
 お調子に乗るのもいい加減にしなさいよ」
 ヒラメが木太郎に食ってかかる。
 木太郎は、
 ヒラメの顔にハナクソを飛ばすと、
 「じゃあ、1分くれよ。
 それで永久たちを救出できなければ、
 ヘソ踊りでも何でもやってやる。
 その代わり、
 1分以内に助け出したら、
 おまえをこれからハナクソ王女
と呼んで俺の子分にするからな。
 いいな」
と挑発する。
 「あー子分でもなんでもなりますわよ。
 永久さんが助かるならね。
 その代わり、
 1分以内に助からなかったら、
 ヘソ踊りなんて、
 小さなこと言わないで、
 露天風呂で1日、
 小便小僧やってなさいよ」
 ヒラメが言い返す。
 「いいだろう。
 ヒラメ、みんなも時計をはかってくれ」
 木太郎はそう言うと、
 左手の腕時計を眺めると、
 「5,4,3,2、1」

 自分で合図して、
開かずの扉のプレートの前に座り、
数字を押し始めた。
(続く)

新作ディープ(?改)「戻らない3人」

2010-05-14 22:59:03 | 小説
新作ディープ(?改)「戻らない3人」
 
 第一話は下記から始まります。
 
 新作ディープ(?改)「プロローグ1」

グーさん以外に最初の方は保管済みです。

 「キモ男三人衆セカンド、変態黒女教師と永久屋敷の呪い?」


 「あれ、もとこ先生は?
そう言えば、おちたくんも」
 アユメが訊くと、
 「もとめ先生が遅いんで、
二人で見に行ったんだ」

 木太郎が鼻をほじりながら言うと、
 「もとめ先生、
 負けそうだから逃げちゃったんじゃないの?」

 さっきまでライバルだったヒトメが
笑って言う。
 「こんな遅くにそれはないでしょう。
 それに、食堂を通らないと、
外には出られないでしょうが」

 アスカが言う。
 「じゃあ、苦戦してんかなあ」

 木太郎が言うと、
 「何を苦戦してんのよ」

 ヒトメが訊くと、
 チウメが小声でヒトメの耳元で囁く。
 「知らなかった。
 そんなに時間かかるんだ。
 でも、何でチウメ詳しいの」

 ヒトメが訊くと、
 チウメの顔が赤くなる。
 「おバカ、声でかい」

 アユメがヒトメのおでこをはたく。
 「もうそんな話しやめて、
せっかく作ったデザート先に食べてましょうよ」

 アスカが言う前に
 もうくそたは
デザートをうまそうに食べていた。
(続く)

偽カミサン伝説?「悪女よけの像編」11

2010-05-14 22:51:21 | 小説
偽カミサン伝説?「悪女よけの像編」11


第一話は下記から始まります。
偽カミサン伝説?「悪女よけの像編」

 タクオがある繁華街をぶらつき始めると、
 やや化粧が濃いが目鼻立ちが整い、
 背が高くスタイルの良いハタチ前後の女に
声をかけられた。
 タクオは自分の持っている像の効果が
早くも出たかもしれないと思った反面、
 余りにも話しが出来すぎてるので、
 ただのキャッチセールスかもしれない
と思い、
 迷ったあげく、
 無視はせず、
 「俺、ほとんどお金ないんだけど」

 答えたのだった。
 「あら、そんな。
 昔憧れていた先輩によく似ていたので、
 ちょっとお話ししたい
と思っただけなんです。
 でも、
 女の方から声をかけたら、
 普通はそう思いますよねえ」

 その女は言ったのだった。
 「先輩?ふーん。本当に」
 タクオは半信半疑で女の顔を見ると、
 「いやだあ。
 あんまり顔見ないでください」
と言って、
 軽くタクオの肩を叩いたのだった。
 「わりい。
 結構、きれいな顔してると思ってさ」
 タクオは思わず本音を言うと、
 「またあ。
 お口がお上手。
 でも、そういうところも、
 私が憧れていた先輩にそっくり。
 30分でもいいから、
お茶でも飲んでお話ししません。
 私じゃダメかしら」

 女が言ったので、
 タクオは喫茶店くらいなら、
怪しかったら逃げればいい
と思って、
 その女と近くの喫茶店に行ったのだった。
(続く)

新第三弾「真犯人はおまえだ13」

2010-05-14 22:08:34 | 小説
新第三弾「真犯人はおまえだ13」

第一話は下記から始まります。
 
 新第三弾丁稚作「カミサン研究会の謎」

 「そう、
 そこなんだすよ。
 犯人は
 何故重要ではない方の懐中電灯を
わざわざ隠し扉の向こうに隠したかなんだすな」
 「どういう意味なの?」
 たまおが言うと、
 ネネが首を捻りながら訊いたので、
 たまおは
 古い電池がどこの部屋で見つかったかは伏せて、
 今まで秘密にしておいた懐中電灯の中の
電池の話しをした。
 「そうなの...。
 じゃあ、
 賢明くんじゃないのかしら?」
 ネネはしばらく考え込んでから、
 「で、たまおくん、
 それで、
 古い電池はどこで見つかったの?」

 核心的な質問をした。
(続く)

真カミサン伝説?ホラの像編改34

2010-05-14 21:56:13 | 小説
真カミサン伝説?ホラの像編改34

 最初は以下からどうぞ!

真カミサン伝説?ホラの像編改1 

 木太郎教授は
電話で男から小学生の自殺した理由の報告を受けると、
 「なんだ。
 そんなつまらないことで自殺したのか。
 その小学生も早まったことをしたもんだ。
 てっきり、
 もっと恐ろしいことかと思ったんだが、
 そういうふざけたいたずらだと、
 やはりへそまがりの像かもしれないな?
 で、
 もう一人の教師はどうなんだね?」
と 
 電話の向こうで苦笑いしている感じで
そう訊いてきた。
 「はい。
 私もそう思いまして、
 調べて見ました。
 噂レベルですが、
 絶世の美女に変身したようです」
 男は報告前に予め調べておいたことを
教授に話すと、
 「うーん。
 邪心を持った小学生が
その教師を世界一のブ男にしろ
と祈ったら、
 絶世に美女に変身か?
 で、
 その小学生には顔にいたずら書きのバチ、、
 このふざけた効果を見ると、
その像はへそまがりの像でまず間違いないだろう」
 教授はそう答えたのだった。
 「なら、
 私が持っていても大丈夫ですかねえ」
 「まあ、大丈夫だろう。
 でも、
 その像がへそまがりの像だったら、
 この私に譲ってくれないかなあ?
 丁度いい研究材料になるのでな」

 教授はその像がへそまがりの像だ
と思いこむと、
 急にその像が欲しくなったのだった。
(続く)

新「ミケーレの蒼き仮面」10

2010-05-14 20:58:50 | 小説
新「ミケーレの蒼き仮面」10


 「だーれ?」
 「あのー」
 「名をなのれよ!それが礼儀だろう!」
 「あのー」
 「こいつらガキの言うことは無視して何か話せよ」
 「あー」 
 「俺はガキじゃねえ。アニーだよ」
 「僕はウトー」
 「ちょっと、黙ってろって!」
 「あのー」
 「さっさと話せよ!」
 「はー」
 「だーれ?」
 「黙ってろって、今から話すのさあ」
 「わかった」
 「ほら、話せよ」
 「あのー、どうやってここに?」
 「わからねえ」
 「はあ、でも?」
 「じゃあ、ここはどこだ?」
 「ここは地獄のようなもんです」
 「サギー、また、嘘ついたな!」
 「待て!今よく聞こえなかったぞ」
 「ここは地獄だってさ!おっさん」
 「いや、落ち着け!
 おーい、もう一回訊く?
 ここはどこだ」
 「ですから、
地獄のようなもんすよ」
 「ほら、今地獄って言ったぞ!」
 「嘘つき!サギー」 
 「違うって!ようなものだって、
 そうだろ、あんた?」
 「あのー、
 そんなことどうでもいいですから、
 あっしを殺してくだせえ」
 「そんなことどうでもよくないから、
訊いてるんだろうが?
 あんたも落ち着け!
 俺たちゃ、鬼じゃあない」
 「はあ、わかってますって、
 だから、あっしを殺してくだせえ」
 「こっちはあんたが見えないのに、
 どうやって殺すんだ?」
 「あー」
(続く)


元祖サクラナ「ピンク色の封筒2」

2010-05-14 20:00:58 | 小説
元祖サクラナ「ピンク色の封筒2」


 吉野は
何故かその場で封筒を開く気にはなれず、
それを見つめるだけだった。


何だこれは、


 吉野が考え込んだとき
四時限目の開始を知らせるベルがなった。
 吉野は封筒を鞄にしまい
それ以上考えるのをやめようとした。
 しかし、封筒の中身が気になり、
教師の話がいっこうに頭に入らなかった。

 
 何だ、あいつは、こんなものよこして、


 吉野は封筒の中身を見てもいないのに
何故かサクラナの行為に憤った。
 いや、封筒の中身が判らないから
こそ憤っていたのかもしれない。
 昨日の口論が只の喧嘩だったら
 吉野はこうも興奮しなかっただろう。
 そして、
 只の喧嘩なら封筒の中身も予測し得ただろう。
 だが、
 吉野にとって昨日の出来事は只の喧嘩ではなかった。
 だからこそ、
 吉野はこんなにも憤ったのである。
 何が入っているんだ、早く中身がみたい、
 早く、吉野は終業のチャイムを待った。
 しかし、
 そんな吉野に意地悪するかのように
 時はいっこうに進まなかった。
 時計の針はまるでスローモーションで
見るかのようにゆっくりとゆっくりと動くだけだった。
 『あと30分』
 『あと25分』
 …………
 『あと5分』
 …………
 『あと2分』
と吉野が数えたとき、
授業の終りを知らせるチャイムがなった。
 
 そうか

 吉野は初めて教室の時計が2分遅れていたことに
気付くと共に、
 なんとも言えないような脱力感に襲われた。