佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

リーダーの人間行動学16――ブラックカードの誘惑?

2008-09-01 09:48:00 | 人間行動学
9月に入りました。ほんとに早い。

先ほどL研クラブ会員に、メルマガを配信いたしましたので、ご一読ください。万が一、うまく配信されていないようでしたら、ご一報ください。

最近、伊良部元投手が暴れて逮捕された事件がありましたが、なんでもカードで決済できないので頭にきたのだとか。

暴れたのは、JR大阪駅からほど近いビル3階にあるガールズバー『バタフライ』だそうです。私服の若い美女がカウンター越しに酒を作ってくれる人気店だとか。

私は下戸で酒にはまったく興味がないので、ガールズバーというのをはじめて知りました。

ところで、伊良部元投手がもっていたカードは、「アメリカン・エキスプレス」で最上級のセンチュリオン。

表面が黒いので通称「ブラックカード」と呼ばれているもので、年会費が37万円もするのだそうです。

年間利用額が数百万~数千万円以上でないともてないそうですよ。すごいなあ。

ただ、このカードは加盟料が高いので、外資系の高級ホテルや飲食店では使えても、一般の飲み屋では使えないことが多いそうです。

これでは、宝のもちぐされですね。

そういうカードの持ち主だったら、庶民の憩いの場なんかには出没しないで、高級ホテルやレストランで食事をしなさいということなんでしょう。とんだTPOの間違いでした。

伊良部さんももう野球をやめたんだから、そんな硬球カードじゃなかった、高級カードをもたずに、私が腐るほど取得している年会費無料の軟球カードをもっていればよかったのに。そうすればこんな事件は起きなかった。それとも、そういうことをするのは沽券にかかわるのでしょうか。

さて、話題は変わりますが、これからソフト業界とかコンテンツを配給する企業は、価格戦略を真剣に考えないといけないということについて、ひと言。

価格戦略といってもよいし、今風にビジネスモデルといってもよいのですが。

昨今はなんでも無料でソフトをダウンロードできます。いま私はサクラエディターでこれを書いておりますが、これも無料です。

しかし、こういうやり方がどこまで有効かは真剣に考えないといけないでしょう。

一方では、そういうことをほとんどしないソフト会社もおります。

一太郎のJUST SYSTEM などはそうでしょう。お試し期間はあっても、無料ソフトはほとんどないのではないでしょうか。(会員向けのサービスはあるようですが)。

アドビ社でも、アドビリーダーは無料ですが、本体のソフトは有料です。

グーグルは無料の検索ソフトで成功しているではないかといわれるかもしれませんが、この会社はいまでは民放テレビのようなメディア会社と考えた方がよいでしょう。

いまとなれば、この会社は宣伝広告を掲載する会社と見るべきでしょうね。初めからこの形態であればだれも錯覚しません。でも生い立ちはソフトの会社であり、それがいまのような形に発展してきたので、ついソフト会社と思ってしまうのではないでしょうか。

そのグーグルの成功に触発され、猫も杓子も無料ソフトを配布するとよいことがあるような気がしてしまっているのではないでしょうか。これは門外漢の私の推測でしかありませんが。

ただ、このような戦略は、ひょっとしたら多くのソフト企業にとっては間違いかもしれませんよ。

「価値あるものには正当な対価を支払う」というのが、古来からの経済原理のような気がします。また、そういうところに戻ってくるようにも思います。

‘まっとう’なソフト屋として成功するなら、無料ソフトはフロントヤード戦術の一環でないといけないのではないでしょうか。

フロントヤード戦術とは私の造語で、別に目新しいことではありません。先日このブログで書きましたので参照してください。

アドビ社がPDF作成ソフトを売るため、またPDFファイルを広めるために、PDFファイルを読むためのアドビリーダーを無償で配布するようなことです。

こういう方法はリーズナブルだと思いますが、あてもなく無償のソフトを配布するのは間違いのような気がします。

まあ、みなさんご自分のことですから真剣に考えているはずであり、よけいなお世話ですけれどね。私も自分のこととして考えています。


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