佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

リーダーの暗示学105――物は言いよう?

2005-03-24 06:59:31 | リーダーの暗示スキル
「異なる見方を提供する」  同じ物事でも、その見方は様々です。要するに、コップの中の水が「もう半分しか残っていない」と見るか、「まだ半分残っている」と見るかの違いですね。  こういうのをポジティブ思考というらしいのですが、この手のやり方で、相手を説得したり激励することがよくあります。  上司に叱られた人を慰め、励ますとき、こういう言い方があるでしょう。 「課長は君に期待しているから怒るんだよ。 . . . 本文を読む

リーダーの暗示学104――観念とイデオロギー

2005-03-23 07:02:16 | リーダーの暗示スキル
「イデオロギーという悪しき観念」  政権が変わるときには、政治的な色眼鏡で物事を見ることは避けられないのでしょう。明治維新のときもそうでした。  たとえば、楠木正成は「忠義の士」としてもてはやされました。井伊直弼なんかはその反対で、悪辣非道の人間のように扱われました。  イデオロギー、つまり社会思想や政治思想は、一つの観念であり、特に社会に大きな影響を与えます。しかし、政治的信条やイデオロギー . . . 本文を読む

リーダーの暗示学103――リーダーが暗示を学ぶ理由

2005-03-22 07:42:34 | リーダーの暗示スキル
「悪しき観念」  潜在意識の観点から物事を考えるようになると、世間で常識的に言われている物事が、おかいしいと気づくことが時々あります。  その一例として、新居白石の逸話を紹介しましょう。白石は6代将軍家宣に登用され、7代将軍家継の治世まで、儒教的文治政治をすすめた人物です。  白石は非常な秀才ということで有名です。それで、白石が若いころ、夜中に勉強していて眠気を覚えたため、水を浴びて眠気を覚ま . . . 本文を読む

リーダーの暗示学102――観念が固定化する弊害

2005-03-21 08:21:43 | リーダーの暗示スキル
「苦手意識」  観念(ある対象についての空想・イメージ)を変えれば行動が変わる――これが暗示技術の根幹をなす原理です。観念は、それほど行動に影響を与えているわけです。  これをよく表すのが、「梅干を見ただけで唾が出る」という現象です。梅干の酸っぱさが頭に残っているため、それを見ただけで、酸っぱいイメージがわき、唾がわくのです。  これは、あくまで生理的な現象でした。しかし、社会的な体験でも、こ . . . 本文を読む

リーダーの暗示学101――誘う暗示

2005-03-20 07:23:06 | リーダーの暗示スキル
「観念と現実の不一致」  相手にかける暗示では、相手の空想――これを観念と呼びます――に働きかけて、これを転換させます。人間行動は観念に大きく影響されますので、行動の大元である観念を変えてしまおうとするのです。  観念というのはどんなものをさすのでしょうか。たとえば、性格というのもその一つです。  人はみな、自分に対してあるイメージをもっています。「明るい」だとか「気が弱い」だとか、「勝負強い . . . 本文を読む

リーダーの暗示学100――記念号(部下の心をリードする暗示)

2005-03-19 07:41:22 | リーダーの暗示スキル
祝 リーダーの暗示学100号達成 祝 リーダーの暗示学100号達成 祝 リーダーの暗示学100号達成 満員御礼 リーダーの暗示学100号・記念特別号 「私の追い求める暗示技術とは」  暗示関係の文献を調べますと、自己暗示が圧倒的に多い。99%そうではないかと思います。しかし、私は部下をもつリーダーを読者対象にしていますから、人にかける暗示技術を解説しています。 . . . 本文を読む

リーダーの暗示学99――老人介護現場での暗示

2005-03-18 06:55:00 | リーダーの暗示スキル
「注視欲求」  私は、以前老人介護の仕事をしておりまして、そこでいろいろと心理的な勉強をいたしました。そういうものが、今ではたいへん役に立っております。  要介護老人の心理的特長といいますと、まずは、非常に注視欲求が高まるということがあげられます。これは、体の弱い人や幼児にも共通して見られることです。  よくお母さん方が道で世間話をしていると、子供がおいたをして、お母さんの注意を引こうとします . . . 本文を読む

リーダーの暗示学98――リーダーの叱り方

2005-03-17 07:14:00 | リーダーの条件
「叱る難しさ」  これまで当ブログでは、ほめる方法についてはいろいろ論じてきました。また、叱ることについては、できれば避けたほうが無難であると述べてきました。  へたに叱ると、若い人は嫌になってすぐやめてしまいますからね。それでは上司も困るでしょう。あるいは、妙に卑屈になって、閉じこもってしまう人がいるかもしれませんね。それで、昨今の上司たちは部下を叱ることができなくなっているようです。  私 . . . 本文を読む

リーダーの暗示学97――6種体癖のショパン

2005-03-16 07:22:14 | 感受性の解説
「前後型5種」  実は、私は「リーダーの人間鑑識学」という別のブログも書いておりまして、ここでは歴史上の人物を取り上げ、行動パターンとか、感受性の研究を紹介しています。こちらの方は、週に2回程度の頻度で書いています。  前回までは、乃木希典の分析をしていましたが、それが一段落したので、今度はショパンと愛人のジョルジュ・サンドを取り上げようと思っています。  ショパンは6種なのですが、そこで、今 . . . 本文を読む

リーダーの暗示学96――三つ子の魂百までか

2005-03-15 06:27:47 | 人間行動分析
「おばさんキラーの歌手」  先週の土曜日の夜ですが、NHKの「のど自慢大会(グランド・チャンピオン決定大会)」を見ました。鐘を鳴らして合格した人たちの中から、グランド・チャンピオンを決める大会です。素人ながら、プロ級の人ばかりでしたね。結構、面白かった。  のど自慢の歌を聞いていたら、歌手の出世について、つい考えてしまいました。  歌唱力があっても、なかなか世に出られない人はよくいるようですね . . . 本文を読む