佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

人間行動学69――気力を保つには

2009-02-05 11:03:58 | 人間行動学
最近世の中が沈滞気味ですので、気力について取り上げます。

以下は野口晴哉著『偶感集』(全生社)より、「気力」の稿の引用です。

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出来ることをやるには気力は要らない。要らない時には気力は生じない。出来ないことをやろうとする時には、気力が要る。だから、出来ないと思われたことに、出来る可能性を見出しただけでも気力はもり上がる。出来ないことをやって行こうと決心すれば、気力は満ちてくる。出来るようになったらやろうと考えていると、気力はなくなる。

気力があると疲れない、飽きない、体の力はフルに発揮される。だから体の異常は正常にかえり、眠っている部分は醒め、古くなった体にも新しい息が生じる。

気力を保つこと程、健康を保ち、気力を沸き起こすものは他にない。どんな回春法も、保健法も、不可能に挑むこと以上の力はない。

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ということなんだそうですよ。

たしかに、気合いが入っているときは、意識はしていませんが元気であるのは確かですよね。

また、ふだんやっていることで、飽きてしまっているようなことには、気力を沸かせようとしても難しいですよね。

気力というものは、「出来る」と可能性が見えると俄然盛り上がるもの。だから、拙著『暗示型戦略』でも、部下の気力をかき立てるために、可能性を示して、希望を与えようとするわけです。『出来る』と思わせること。これがリーダーの心得です。

一方、リーダーが自分自身の気力を沸き立たせるためには、常に新しいことを考え、創造的行動を保つことだそうです。そして、出来るようになったら為すと思わず、まず為すこと。そうすると出来るようになるんだそうです。

ここのところは、みんなわかっているのだけれど、実行が難しい。どうしても、頭のなかで出来ない理由をいろいろ考えてしまいがちですからねえ。人間はそうやって危険から避けることを学んでいますから、本能的に危険から避けたがる。危険というよりは、不確定なことから逃げたがると言うべきでしょうか。


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