佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

人間行動学65――感受性が鋭いという意味

2008-12-19 10:20:56 | 人間行動学
今日は「感受性」について取り上げてみます。

感受性を辞書でひくと、こんなふうな説明がありました。

外界からの刺激を深く感じ取り、心に受けとめる能力。

使い方の例:「―が鋭い」「―が豊かだ」。

これはごく一般的な説明です。だいたい世間ではこういう使い方をされているでしょう。

これは、感覚が鋭敏なのであるとも言えるでしょう。

しかし、人間行動学的に言えば、もう少し細かく見ていった方がよいと思うわけです。

たとえば、人というのは、ある面で非常に鋭敏なのに、どこか非常に鈍いところがあるものなのです。

山高ければ谷深し、というようなことですね。

天才的芸術家や天才歌手によくありますが、芸術面ではものすごく繊細であるの、世事にはまったくうとい。電車の乗り方もわからない。

ふつうの人でも、そういうことはありますね。仕事は好きだが、金勘定はどうもという人がいるかと思えば、頭や舌はよく動くが、体はちっとも動かないという人もいる。

また、ふつうに「感受性が鋭敏だ」というと、「神経質だ」とか「人の言うことがいちいち気になる」というような意味で言うのかもしれません。

これも、ある面でそういうことがあるわけで、必ずしもすべてそうだとは言えないかもしれません。なんにでも気になるわけではないと思うのです。

資金繰りで苦労している人はお金に対する感受性が鋭いし、ダイエットをしている人は味覚が鋭くなっているかもしれません。

ですから、どういう面に自分が敏感か、また鈍感かを知っておくことは、まあ悪いことではないかもしれません。

人によっては「不快なことには敏感」だけれど「快には鈍感」ということもあります。これは4種というタイプです。女性に多いのですが、このタイプが世間で「感受性が鋭い」とよく言われるタイプかもしれません。神経質だという意味なんですがね。

私はこのタイプが苦手なんです。好きなタイプだけに、泥沼にはまりそうで。ある面でとても怖いところがあるのです。どういう面か? それは下の電子本を読んでください。

ここはリーダーの指導力を研究するブログですから、自分の鋭敏なところを探すのもさることながら、人のことを見てあげる人になっていただきたい。

だいたい、人のお世話をする方がお世話をされるより元気になるのです。

酔っぱらいでも、介抱される方はいつまでもぐたぐたしておりますが、介抱する方にまわった人は酔いが覚めてしまうといいます。

私は下戸ですのでこのあたりのことはよくわかりませんが、こちらに時々コメントを下さる某社長などは身にしみているかもしれませんよ。

というわけで、散漫な話になりましたが、リーダーシップをつけようという人は、相手がどういう点に敏感なのか、まずそのあたりを見極めることからスタートすればよいと思います。

それができるようになったら、次は鈍いところを見るようにする。しかし、この鈍い面はあまり触らない方がよい。

長所を伸ばして短所には眼をつぶる、というのが指導の基本です。これは伝動戦略でもあります。対立点に固執せず、動かしやすいところからアプローチするのが、あらゆる状況において最も優れた戦略であると私は考えています。そういえば『伝動戦略』は多くのオンライン書店で在庫ぎれになっているんですよ。困ったなあ。

横道にそれました。相手の鋭敏な感覚を見つけるといっても、だいたいどういうところを見たらいいか、ある程度メルクマールがほしいでしょ。ただ観察するといってもそれで効率が悪い。ある程度の方程式は知っていた方が便利です。

そのヒントになるよい資料がある。それが『行動分析の手引』。なんて、宣伝になっちゃったが。

リーダーシップを高めたいと考えている人、人間関係にお悩みの人は是非お読みください。役に立ちます。しかも、今回はメルマガとメールでの個人アドバイスサービスを付け加えました。

本を読んだだけでは、自分の問題に落とし込めない人がいるかもしれないので、そのサービスを加えました。私はふだんは冷淡で不親切な人間ですので、親切この上ない態度に我ながら感心しています。


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