佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

電力供給体制の大立て替えがまもなくスタートするだろう

2012-05-23 10:42:36 | リーダーの人間行動学
はじめに政界の人間模様を紹介して、そのあとに東電の料金体系を見てみましょう。

民主党執行部もひどいが、自民党もひどいものです。いつもコメントをくださるはんなり社長さんが書いています。まったく同感ですよ。

だ・か・らー自民党はダメなんだ!! - 闘う社長の奮闘記 Vol.8

自民党は、消費税に賛成し、社会保障は前の体制に戻せと言っている。戻すのはいいけれど、いままでの自民党のやり方でダメだったのだから、また前に戻して本当にうまくいくのか。正直、あまり期待する気がしない。

原発行政も腰が引けています。自民党の総合エネルギー政策特命委員会が、原発事故を受けたエネルギー政策見直しについて、報告案にあった「脱原発は不可避」との文言を削除しました。代わりに、原発推進派の主張を取り入れ「新たな技術的対応が可能か否かを見極める」とトーンダウンしたそうです。

そうなると、嫌が上でも橋本氏らの第三極が浮上するのは当然でしょう。

自民党はほんとに旧態依然として進歩がない。ところが、古狸たちは、かつての栄華の再来を夢見て忘れられない。

衆院一体改革特別委員会筆頭理事の伊吹文明元幹事長。かつての自民重鎮ですが、久しぶりの陽の当たる仕事に相当はりきっているようで「与党を甘やかしてきた。少しただす」と先日言ったばかり。政治の力学は不思議です(当ブログ)

ところが、国会の衛視が首相の通行を優先させたため、居合わせた筆頭理事の伊吹さんはぶんむくれ。自分の方が総理大臣よりエライと思っているから怒るのでしょう。頭の中はなかなか切り替えられないようで……。
自民・伊吹氏、国会内の「首相優先」に激高(読売新聞) - goo ニュース

さて、一方では、藤村官房長官が意外にも仙石氏を当てこすりしたことが話題になっています。
「仙谷氏は言葉が過ぎ問責」藤村氏、意外な毒舌(読売新聞) - goo ニュース

想像するに、仙石氏の最近の「(原発再稼働なしでは日本国民は)集団自殺」というようなひどい言葉で再稼働が思うように進まず、相当頭にきているらしい。

たしかに言わずもがなです。脱原発派の怒りを買ってしまいました。藤村氏、仙石はよけいなことをしたと、腹のなかでは煮えくりかえっているのでしょう。

腹がたつのは、事態が思うように進まないから。民主執行部と自民執行部はともに泥船に乗り込んで沈む覚悟のようです。要領のよい仙石さんが逃げ出さないように、泥船のマストに縛り付けておいてもらいたいですね。

さて、ようやく本題に入りましょう。

東電が電気料金の値上げを申請しています。それについて読売新聞は、こんな記事を載せました。
東電利益9割は家庭から…電力販売4割弱なのに(読売新聞) - goo ニュース

しかし、この情報はすでに3月21日に報道されています。
2種の国を立て替えすべき(私のブログでも紹介済み)

なんでまた今頃でてきたのかわかりませんが、まあ広く世間に知られるのは悪いことではないでしょう。あの読売さえも書きだしたことに意味があるのかもしれません。

少し数字で見ておきましょう。



東電の売り上げは4兆9600億円あまり。その利益の91%が家庭向け。売上高利益率を計算すると、家庭向けが5.75%。大口向けが 0.55%。家庭向けは競争がなく、大口では競争が激しいからこうなったと新聞には出ています。なんとも、バカにした話です。

経団連の会長あたりは、電気料金が上がれば経済界のダメージは大きく、国富の流出を招くといっていますが、これだけ大口が優遇されているとなると、その言葉が本当かどうか疑わしく思えてきます。

消費者を犠牲にして産業優先の政策を戦後日本は経産省主導でとってきましたが、その遺物がまだ残っていたということでしょう。

こういうことが表にはっきり出てきたので、電気料金はいまのままではおけないでしょう。

値上げ申請が認められても、そのあといろいろ悶着がつきますね。そして、その結果、地域独占体制の崩壊が早まるでしょう。

電力供給体制の大立て替えが始まらざるを得ないとみます。


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1 コメント

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Unknown (はんなり社長)
2012-05-23 22:23:18
ご紹介頂きまして大変ありがとうございます。
いやはやお恥ずかしい

>なんとも、バカにした話です。
情報伝達の手段が少なく、スピードが遅かった昔は
何とかゴマカシが効いたでしょうが、
今では細かい数字までリアルタイムに出ますから
消費者も賢くなります。
それがわかっていないところがお役人の頭の固さだと思いますね。
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