佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

リーダーの人間行動学67――行動力とは

2009-01-30 10:28:00 | 人間行動学
今日はいつもと違って、本の一部を引用してみましょう。

野口晴哉先生の『偶感集』(全生社)からとりました。

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何故 断言する
自信が無いからだ
多くは自分に言い聞かせている

何故 勝とうと焦る
負けると思っているからだ

何故 褒められたい
やっていることに 自分で自信がもてないからだ

何故 剛情を張る
弱いことと 腰が硬いことで 転換がきかないのだ

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どこかの政治家さんみたいですが。

人間行動というのは、案外意識の裏返しみたいなものがあるのかもしれませんね。

最後の剛情については若干補足が必要かもしれません。

腰がこわばると優柔不断というか不決断に陥ります。

決断というのは、ある意味エイヤーという衝動的なものがないとできないものです。

何故なら、決断とは結果や見通しがよくつかないときに行うもののことですからね。

もちろん、その前に徹底的に分析や検討は行いますが、100パーセント確かなことなどないわけです。

そこで最後は「眼をつむって突進~」的な荒っぽいことをしないといけなくなる。それが決断です。

ところが、腰がこわばるとそれがおっくうになってできなくなる。そこで先延ばしということになります。

たびたびこちらでは例にとりあげておりますが、昭和大恐慌のときの枢密院議員がそれだったと、野口先生は言っておられます。

昭和2年、台湾銀行を救済しようとする若槻内閣の緊急勅令案を枢密院は否決し、若槻内閣を総辞職に追い込みました。

お爺さんたちが集まった枢密院では、政策転換ができなかったようです。これは腰のこわばりです。

しかし、腰のこわばりは、なにも年寄りばかりが起きるものではありません。若い人でもそういう人はいる。腰の老化です。なお、この場合は特に腰椎3番が関係します。

話が少しそれますが、集注力というのも腰の力と関係します。集中力の低下は腰がおとろえた危険信号です。なお、こちらは腰椎4番の能力と関係します。

集中力は、基本的には「緊張する能力」と関係しますが、ただ緊張すればいいというものではない。いつも緊張しぱなしでは、力は出ない。

現代人はむしろ弛めることが大事です。

集注力の強さは=緊張-弛緩の差と考えた方がよい。

ということで、脱力がとても大事になります。いつも緊張しっぱなしでは力が発揮できないということです。

そこで、まずは筋をできるだけ弛めること。それができて、はじめて本来の能力が発揮できます。


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