佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

リーダー育成76――得意の土俵に引きずり込むのが戦略2

2009-08-12 07:10:29 | リーダー育成
昨日は「相手を自分の得意の土俵に引きずり込む戦略」について触れました。しかし、それが功を奏さないこともあるわけです。今回の東海地震に関する地震調査委員会や気象庁の行動はこれかもしれませんね。

東海地震の地震予知の根拠は、「プレスリップ(前兆すべり)」という地殻変動現象らしいのです。

それが今回は確認できなかった。そこで、気象庁は「想定される東海地震が起きたわけではない」と判断しています。政府の地震調査委員会も、関連性を否定する見解をまとめたそうです。

しかしですねえ、本当にそうなんでしょうか。

ボクシングの試合で、こっちは一生懸命ガードしていたら、突然跳び蹴りが飛んできて倒されてしまった。ルール違反だと叫んだら、東海地震のやつめ、うそぶいて言いやがった。

「学者というのはおめでたいものだ。誰がボクシングの試合をすると言ったんだい。俺は何でもありの格闘技のつもりでいたぜ」

こういうとき、私はよく次のジョークを紹介するんです。

暗い夜道で、男が街灯の下でうろうろしている。それを見て友人が尋ねた。

「おい、何をしているんだ」

「財布を落としたので捜しているんだ。いやあ、まいったよ」

「それは気の毒だ。探すのを手伝うよ。で、落としたのはこのあたりかい?」

「いや、ここで探しているのは、街灯の灯が明るいので探しやすいからさ」

どうか、地震学者さんには、こういうことにならないでほしいですね。

さて、相手を自分の土俵に引きずり込む場合、その手段として「相手の心を集中させる」ということを考えないといけないわけです。昨日例にあげた、「当店の売れ筋ベスト3」なんかもそう。何を買おうか漠然としているお客さんの心を、3つの商品に集中させる効果があります。

なぜ、相手を集中させる必要があるのかというと、集中しないと人間は行動が起こせないからです。決断などというのは、極限の集中を必要とするわけですね。このあたりは以前ご説明しました。もっと知りたい方は、L研リーダー育成セミナーの「リーダー感覚養成コース」を受講しなさい。

時々は宣伝して下さいと言われるので書きました。すみません。

さて、相手の心を集中させるといっても、やり方はいろいろあります。相手がどんなことに集中しやすいかということを考えないといけません。ここがL研でいうところの「感受性」を学ぶ意義ですね。これには「人間分析力強化コース」がある。

…これで、また読者を一人失ったことだろう。

たとえば、壁にスローガンをべたべた貼り付ける人がいます。「受験 必勝!」とかですね。

いつぞや、テレビでレスリングのメダリスト浜口京子さんの道場を紹介しておりました。もちろん、オヤジさんのアニマル浜口も一緒。

アニマルさんの道場に行くと、「勝つぞ」といった類の張り紙が、壁からあふれんばかり。もうベタベタと貼ってあるのです。それはすごいものでしたよ。それを練習前に一つ一つ声を出して読み上げるのだそうです。この過剰さ。捻れ型の典型です。

だいたいスローガンを書いてそれを忠実に実行していこうというのは8種体癖に多いのです。スクワット1日1000回、腕立て伏せ1000回とかの目標をどんどん貼るんです。そして、それを実行していく。

8種は決めたことは絶対実行します。その忍耐心たるやすごい。他の体癖を圧倒しますね。しかし、5種が見たらバカにするでしょうね。5種はこんなスローガンを見たら「ダサイ」と思うだけでしょう。要領よくセンスよく、サッとやってしまうのが5種の信条でしょうから。

どういうものに人の心は集中するのか、これが感受性によって異なるわけですが、そのあたり各人研究してみて下さい。


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