S嬢のPC日記

2004年から2007年まで更新を続けていました。
現在ははてなで活動しています。

「詳しくはWebで」

2006年03月20日 | インターネット雑記
 テレビCMにおいて、「詳しくはWebで」というものが増えている中で、「詳しくは」という部分で欲しいもの。
1.商品キャンペーン等の宛先や、商品キャンペーン参加に必要な台紙のダウンロード。
2.ウェブ上から、割引クーポンのダウンロード。
3.他メーカーの同様の商品と比較できるような詳細な商品情報。
1.に関しては、たいがい大手スーパーに必要なものはおいてあるのが普通なわけで。それを「取りに行かなくても」または「取ってくるのを忘れても」、簡単に情報を閲覧・取得できるとしたら、便利だという「特典」。
2.に関しては、閲覧することでさらに宣伝効果を与えるということの「対価」。
3.に関しては、例えば食品に関しての細かい情報等、調べたければ調べられるという「情報の公開」。
ハンバーガー屋のキャラについての情報だの、ストーリー性のあるCMの「続き」なんぞは、わたしは特に見たくはない。

 「詳しくはWebで」とうたうテレビCMが、インターネットを接続していない家庭に与える疎外感に関して。
新しい媒体が出現し、定着を始めたときに、その流れに乗り遅れるということは、企業にとってマイナスなわけで、乗り遅れるわけにはいかないのが資本主義社会だと思う。
新しい媒体の利用を「まだ手にしていない」層に対して配慮、という意味で「詳しくはwebで」ということを選択しないということは、時代の流れによっては「企業としての競争に乗り遅れるかもしれない」という要素を持つ。
ポイントは、こうした手法に対しての「参入の時期」だと思う。

 情報の受け手としての「不公平性」に関して。
テレビのカラー放送が始まった時代に、新聞のテレビ欄には番組名の後に「カラー」という文字が記載されるようになった。カラーテレビを所持している層には「必要な情報」で、所持していない層には「不必要な情報」。
カラー放送が始まった時代に、カラー放送を利用したCMを作るということは、白黒テレビを見ている層には「わからない広告」を見せる、ということで「疎外感を与える」ものなのか。そこに企業は配慮すべきだったのか。
答えは「NO」だと思う。

 「詳しくはWebで」という言葉が出てくるテレビCMは、まだ少ないけれど、今後はさらに増えていくんではないかと思う。
情報の受け手としてのわたしの「感想」は、媒体を有効に利用したものの出現に期待したい。

*関連リンク
「詳しくは Web で!」という差別/『斬(ざん)』
カラーテレビとリモコン/昭和の思い出 はすぴー倶楽部

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4 コメント

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続きはミクシィで (天竺堂)
2006-03-21 01:44:04
 将来、「毎日香」や「せんねん灸」のCMが「詳しくはWebで」を流すようになったら、それがネット人口高齢化の証ですよ。両社とも立派なサイトを持ってるみたいですが。



 ネット社会も、成熟してくれば、逆に“接続されていること”を自主的に拒否する人々が現れると思います。使い切れぬほどの情報に囲まれるより、別のところに価値観を見出すライフスタイル。今だって、テレビを買えるのに、あえて持たない家庭がありますから(紀子様の実家とか)。



 ところで、ブログ界では「続きはミクシィで」と書いているところがあるようです。これは「媒体を有効に利用したものの出現」なのでしょうか?
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Unknown (S嬢)
2006-03-21 10:23:30
ちょっと詳細忘れてしまったのだけれど、テレビを見ていて出てきたことで。

高齢者ばかりの過疎地域で、インターネットの普及率が高いところがある、と。

主治医との簡単な健康相談も、在宅で、ネットで行われると。

高齢者だからこそ、在宅で情報収集できることを有意義に使っている場、なんて紹介だった。

へ~~、って思いましたね。



実際に高齢者がネット環境をもたなくても、「メール送信される電気ポット」のように、環境の中に入り込んでくるかもしれないですね。



うちの高齢者、つまり実家両家の親たちは「調べてくれ」と、わたしは「ネット使いっぱ」の位置づけです。

こういう間接的な使い方もアリなんではないかとも思っています。

わたしの実家はネット環境はありますが、「必要じゃない」ということで、従量制の契約。

オーストラリア在住の姉とのコミュニケーションツールとしては、「メールを開くのが遅すぎる」ので、使えず。

こちらにメールを送ってきて、必要なときは実家にFAX送信しています。

常接にする「必要はない」と判断してるので、「詳しくはWebで」というものに、全く興味は無いそうです。

ちなみにわたしの実家は、「テレビは見たい番組を選んで、見るときにテレビをつける」家庭。

わたしはテレビが無くても生活できますよ。

夫の実家は「つけっぱなし」家庭。

最初は、この状態が「頭が痛くなるような感じ」で、盆暮れに夫の実家の居間にいることが、非常にストレスだった時期があります。



っつ~ことで、今より進んでも「情報拒否選択層」というのはあるだろうな、と。



>ところで、ブログ界では「続きはミクシィで」と書いているところがあるようです。これは「媒体を有効に利用したものの出現」なのでしょうか?



ははは、どうでしょうねえ。

公開時点で限定層に対してメッセージを出すのはいかがなものかとは思う。

必要な準備をすれば閲覧できる情報と、その準備にはまずコネが必要って場とは、差違があるでしょうね。



ミクシィって、普及層がこのくらいだのなんだのって話がよく出ますけど、わたしの周囲では、まだ全然イレギュラーな存在ですね。

知らない、必要じゃない、声をかける人間が存在しない、声をかけられた相手との「人間関係が微妙」なので断るとか、そんな話が多い。

普及している、一般化されている、と「信じ込んでいる」層とのギャップはでかそうです。



「続きはミクシィで」と書く人間が「有効に利用している」のなら、それでいいんでしょう。

ただし、そう書く、ということは、その記載を見た人間には「紹介します、という意志がある」と、そういうことが必要なんじゃないか、と、わたしは思いますね。
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Webに TV が組み込まれれば無問題なんだけどね (souryuusei)
2006-03-23 20:09:11
 白黒テレビからカラーテレビとか、リモコンの有り無しって、バージョンアップまたは、グレードアップの類だと思うんですよ。



 でも、ネットは別媒体だから新しい事をはじめる、という敷居の高さがあります。



 また、テレビは、受動的だけど、Web(パソコン)は能動的という、根本的な部分が違うんですよ。スイッチ入れれば、勝手に送られてくる限定された情報から興味対象を選択することと、あらゆる事から自分で興味対象を選択して情報を得るという違いで、後者は積極的な行動が必要となる。この差は大きいと思う。



 もちろん、自分で動いた分は、動かない人より優位性があるのはいいんだけど、それよりもっと、パソコン操作が身近で簡単にならないと。今はまだまだとっつきにくい感がありますから。



 テレビのリモコンのように、リンク選択式の簡易版(マウスの代わり)でネットに繋げられるようになれば、その敷居も下がると思うのですけどね。でもそれも時期尚早かなと。まだ、Web自体が危険な面もあるし、よく知らないでWebに繋がってしまうのは恐いことじゃないかなとも思えるし。



 余談だけど、「詳しくはWebで!」って宣伝してて、そこ覗いてみたら、いきなり重いFlashが流れ出したなんてことがあったら、オレなら間違いなく引くな。そんなトコがあるかは知らないけどさ。あったら、はてブで「これはひどい」タグとか付きそうだな。
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Unknown (S嬢)
2006-03-23 21:31:17
「今」がどういう状況で、どういう「読み」でいけるのか。

このあたりはマーケティング会社が着々と地道に模索しているんだと思う。

アンケート実施、調査結果分析、グループインタビュー等重ねながら。

その上で、「詳しくはWebで」に手をつけ始めてる企業が着々と増えている「今」なんじゃないかと。

さっきテレビで「続きはホームページで」って言ってたわ。

マリックの手品の種明かしがあるんだそうだ。



今5年生の息子が幼稚園の年少のとき、「母親たちの携帯所持率」はとても低かった。

この子が年長のときには、「携帯でメール送る」って会話が聞かれるようになった。

5年生が終わろうとしている現在は、学校の連絡網の手段にメールを入れる学校が出始めてる。



インターネットに関しては、「マンションで導入」ってことが出てきて、まとまった数の世帯が導入し始める。

そのことでその層の「すぐ隣にいる人たち」に、束になって導入し始めるのを「聞く」層が出てくる。

その「聞く」層の家庭に、ひっきりなしに営業の電話が入る。

「インターネットの接続はどうされていますか? お宅は○○のエリアになりました、契約はどうされますか?」

マンションの新築物件には「インターネットマンション」が増えてきて、最初から導入の状態で入居する。

そしてまたそれを「聞く」層が出現する。

電器屋の広告にはパソコンが並び、電器屋に行けばイヤでもパソコン展示が目に入る。

携帯でデジカメにふれることが増え、フィルムカメラの使用率は年々下がる。

「運動会シーズン」は、新型のビデオカメラやデジカメの「品評会」のような状態になる。

デジカメ→パソコン→インターネット

イモヅル式に、消費が誘致されていくような状態が作り上げられてる。



じわじわと、でも束になった数で年々増えてるよ、インターネット導入世帯。

「ひとり」で、単独で、新しい物に着手、って感じと、ちょっと違うような感じもする。



そしてその環境の中で、CMにもじわじわと増える「詳しくはWebで」。



わたしは公的施設利用のために、公的施設をちょこちょこと出入りすることが多いのだけれど。

公的施設を利用した「パソコン教室」ってヤツは、あちこちで少しずつ増えていて。

そして、そこに「知人が参加」しているのを偶然目撃するという機会も増えてきています。



ウィルス回避のために、「ダンナが言ったとこしか開けない」奥様の話もけっこう聞くけどね。



なんていう動向は、マーケティング会社はつかんでいるんじゃないかと。

その上で、インターネット導入層に向かって「攻め」でいくか、非導入層に配慮して「守り」でいくかは企業の選択かな、と思う。
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