第二次世界大戦の負債返済を巡って、戦勝国アメリカが作った資金貸し付け、負債返済機関としてIMF,世界銀行を設立しました。
アメリカは、イギリス、フランスなど助け、軍事支援を行い、莫大な資金援助も行いました。また、ドイツ、イタリア、日本は敗戦国として、社会基盤は破壊され、復興のための資金手当て、産業復興などが政治課題となっていました。そのときに、戦勝国で唯一の超大国アメリカは生産能力、資金力、金保有高などで他の国家を大きく引き離して、その地位を築きました。
その結果、戦争による生産能力増大、生産能力拡大を支えた労働力人口の増加を、終戦後、維持する必要性が出てきました。そのためには、生産物の輸出、完全雇用に近い状況を確保するために、イギリス、フランス、敗戦国などの資金需要確保、貿易関係の構築に迫られました。その際に、作られたのがIMF,世界銀行でした。貿易相手国に資金を貸し付け、相手国の復興を支援しながら、戦争時に貸し付けた負債の返済を進め、相手国の産業復興を支援し、輸出を行い、貿易額の増加を実現しました。このことは第一次大戦後の不況、第二次大戦への分析と、対応策としても一定の寄与をしました。
その中で、食糧問題では、アメリカの食料生産能力が高まり、産地、一次産業を維持するために、農産物の輸出が絶対的に必要な課題となりました。そのためにアメリカ政府は、他国の食糧自給率が高まることは不都合となり、他国の食糧自給率の低下はアメリカとっては都合が良い現象となりました。日本の食糧自給率の低下は、ある意味でアメリカ一次産業、アメリカ政権の思惑に合致した進行となっています。このことが、現在のTPP協定、交渉にも反映しているのではないかと思っています。
アメリカは、IMF,世界銀行の設立に当たって、出資比率で第一位になり、拒否権を握っています。イギリスは、多くの植民地を持ち、その国々の独立などで政治的、経済的におきなダメージを受けて、戦争による破壊などから立ち上がるためには、アメリカによる資金支援、経済支援を強く望みました。したがって、第二次大戦後のイギリスはアメリカ政権の方針に全面的に協力(実質的には従属)せざるを得なくなりました。この2カ国がIMF,世界銀行の支配権(実質的拒否権を握る)を握りました。その結果、第二次対戦後の世界経済、金融の仕組み、貿易関係などはIMF,世界銀行を通じたアメリカ政権の意向に沿って進められてきました。唯一違ったのは、ソビエトなど社会主義国の台頭で、アメリカが社会主義、それらの政治経済を無視できなかったことです。
第二次大戦後、半世紀を経て、植民地の独立、アジア各国の経済成長、イギリス、フランスの復興、敗戦国の復興、中国などの経済成長などを受けて、世界の政治経済は大きく構造を変えてきました。現時点でIMF,世界銀行が設立当初のアメリカ政権の戦略を色濃く維持して、活動することが矛盾を作り出していることは確実です。
民主党政権、日本の大手企業が進めようとしているTPP協定、交渉参加はこのような流れから見ると、日本の大手企業の輸出、利益機会の保障としての意味はあっても、大きな流れ、アメリカの政治、経済戦略からみて日本国民全体の利益にとって有効な貿易協定になることは本質的には有り得ないことがよく分かります。TPP交渉参加はしないこと、また、日本の食糧自給率を高めることは非常に重要な政治課題であることも分かると思います。また、金融問題でもアメリカ政権の言いなりになる対応ではなく、為替レートなどの安定、その条件確保などを長期的に行ってゆくことが必要だと思います。
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アメリカは、イギリス、フランスなど助け、軍事支援を行い、莫大な資金援助も行いました。また、ドイツ、イタリア、日本は敗戦国として、社会基盤は破壊され、復興のための資金手当て、産業復興などが政治課題となっていました。そのときに、戦勝国で唯一の超大国アメリカは生産能力、資金力、金保有高などで他の国家を大きく引き離して、その地位を築きました。
その結果、戦争による生産能力増大、生産能力拡大を支えた労働力人口の増加を、終戦後、維持する必要性が出てきました。そのためには、生産物の輸出、完全雇用に近い状況を確保するために、イギリス、フランス、敗戦国などの資金需要確保、貿易関係の構築に迫られました。その際に、作られたのがIMF,世界銀行でした。貿易相手国に資金を貸し付け、相手国の復興を支援しながら、戦争時に貸し付けた負債の返済を進め、相手国の産業復興を支援し、輸出を行い、貿易額の増加を実現しました。このことは第一次大戦後の不況、第二次大戦への分析と、対応策としても一定の寄与をしました。
その中で、食糧問題では、アメリカの食料生産能力が高まり、産地、一次産業を維持するために、農産物の輸出が絶対的に必要な課題となりました。そのためにアメリカ政府は、他国の食糧自給率が高まることは不都合となり、他国の食糧自給率の低下はアメリカとっては都合が良い現象となりました。日本の食糧自給率の低下は、ある意味でアメリカ一次産業、アメリカ政権の思惑に合致した進行となっています。このことが、現在のTPP協定、交渉にも反映しているのではないかと思っています。
アメリカは、IMF,世界銀行の設立に当たって、出資比率で第一位になり、拒否権を握っています。イギリスは、多くの植民地を持ち、その国々の独立などで政治的、経済的におきなダメージを受けて、戦争による破壊などから立ち上がるためには、アメリカによる資金支援、経済支援を強く望みました。したがって、第二次大戦後のイギリスはアメリカ政権の方針に全面的に協力(実質的には従属)せざるを得なくなりました。この2カ国がIMF,世界銀行の支配権(実質的拒否権を握る)を握りました。その結果、第二次対戦後の世界経済、金融の仕組み、貿易関係などはIMF,世界銀行を通じたアメリカ政権の意向に沿って進められてきました。唯一違ったのは、ソビエトなど社会主義国の台頭で、アメリカが社会主義、それらの政治経済を無視できなかったことです。
第二次大戦後、半世紀を経て、植民地の独立、アジア各国の経済成長、イギリス、フランスの復興、敗戦国の復興、中国などの経済成長などを受けて、世界の政治経済は大きく構造を変えてきました。現時点でIMF,世界銀行が設立当初のアメリカ政権の戦略を色濃く維持して、活動することが矛盾を作り出していることは確実です。
民主党政権、日本の大手企業が進めようとしているTPP協定、交渉参加はこのような流れから見ると、日本の大手企業の輸出、利益機会の保障としての意味はあっても、大きな流れ、アメリカの政治、経済戦略からみて日本国民全体の利益にとって有効な貿易協定になることは本質的には有り得ないことがよく分かります。TPP交渉参加はしないこと、また、日本の食糧自給率を高めることは非常に重要な政治課題であることも分かると思います。また、金融問題でもアメリカ政権の言いなりになる対応ではなく、為替レートなどの安定、その条件確保などを長期的に行ってゆくことが必要だと思います。
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