“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

五輪開催決定 考え方変える

2013年09月09日 06時00分24秒 | 蜂助の呟き

こんにちは、蜂助です。

最近の仙台はめっきり涼しくなりました。そのせいか、ウチの秋明菊(シュウメイギク)が咲き始めました。例年より断然早い開花です。少しくすんだピンク色で茶花としての風格があります。

日本中で2020年オリンピックの東京開催で活気づいています。「オリンピックと消費税増税は別」としていますが、私には別には見えません。東京オリンピック時とは同レベルにはならないでしょうが、「第四の矢」とか言っていわゆるハコ物建設が大量に行われるでしょう。

私はオリンピックの東京開催に反対していましたが、考え方を変えました。なぜ反対していたかというと、福島第一原発の状況が世界に迷惑をかけており、汚染水ですら解決できないでいる、日本政府の被災者切り捨てを許せないと思っていたからです。オリンピックより復興や原発事故修復が先だろうということです。

これは、今でも同じ考えです。

しかし、これからは別な考え方が必要だと思っています。日本政府が世界に約束したことを、日本人として守らせる義務があるということです。

汚染水を完全にコントロール化に置く。(うそつきめ!) → コントロールし、0.3平方キロメートル以内に抑えさせましょう。東日本大震災からの復興を東京と一緒に進めましょう。私は、このように考えることにしました。

 

ところで、こんな本があります。まだ読み始めたばかりですが、福島の原発事故後のことが当事者として生活者として書かれています。この中にこんな一節があります。家族で福島市渡利から引っ越そうと夫が言い出し、夫婦喧嘩になりました。その様子を「娘は次男の腕にしがみつき、高校生になったばかりの長男ですら涙目になりながら、推移を見守っていた。」  中略  「私(妻)は、泣きながら台所で夕食の後片づけをし、朝食用の米を仕掛け、しばらく台所から出なかった。」「そして、みんなが寝静まったころ、ゆっくりお風呂に入り、布団にもぐったけど、なかなか寝付けず、携帯を開いた。そのときに打った文章が、夫に送らないまま、今も下書きフォルダに残っている。精神的苦痛が賠償の対象になるのなら、私はこのメールを証拠に提出しようと、今、本気で思っている。」

住んでいるところを「残る」「引っ越す」、除染を「する」「しない」、県内産の食べ物を「食べる」「食べない」、生活の一つ一つについて、原発事故のために夫婦が家族が、親子が試され、時によっては、いさかいを起こし、喧嘩になる。仲の良かった人たちが、原発事故のせいで不仲になる。

多くの、夫婦が離婚をし、別居をし、福島県を離れざるをえなくなりました。

オリンピック招致の際に、汚染水は「0.3平方キロの範囲」、とか東京は福島から離れているとか・・・・・

多くの方がこの言葉に、内心、深く傷ついているでしょう。口に出さないでも「切り捨てられている」と感じた方も多いのではないでしょうか。

まもなく、福島県では震災関連死をされた方が、震災で亡くなった方より増えます(実際は関連死の申請がされているので、申請者と含めるとすでに震災関連死の方が多い状況になっています)

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿