選挙の争点、また、国政の最重要課題である立憲主義、民主主義とは何かが問われています。安倍、山口自公政権は主要な政策についてはほとんど公約としては提起せず、選挙公約としてもまともには全く触れないで、選挙結果が出るとーーー白紙委任を得たかのような傲慢で、独裁的な政策提起、強行採決を繰り返しています。そのことに対して、国民、選挙民が厳しい責任を問わなければなりません。政治の最上位にある憲法を改正しようとするのに、どの条項をどう改定するかをまったく選挙で語らずに、投票をさせることが政治的な信任、正当性を持つかどうか考えればわかることです。
多くの国民が、自民党がどのような憲法改正を考えているかを知ってはいません。また、選挙協力を行う4野党がなぜ、憲法改正に反対しているかも理解できないでいます。選挙時に、与党、野党、各党の憲法観がどのようなものであるかを議論することで国民、選挙民が理解できるようにすることは絶対的に必要なことです。
そのうえで、安倍自民党政権がとっている憲法の解釈改憲を断罪し、責任を追及しなければなりません。このような政権運営、政治を許せば、憲法がないのと同じでありーー民主主義、立憲主義などは完全に否定されます。今回の野党四党による選挙協力は、野合などではなく、民主主義を求め、回復させる緊急、かつ、絶対的な必要性を持った政治課題です。そのことを知っているからこそ、安倍、山口自公政権が口汚く民進党、共産党、市民連合を攻撃しているのだと思います。
<東京新聞>参院選、改憲勢力3分の2で攻防、公示後初の日曜日
参院選公示後初の日曜日を迎えた26日、与野党幹部は街頭などで支持を訴えた。安倍晋三首相(自民党総裁)が目指す憲法改正に賛同する勢力が参院で改憲発議に必要な3分の2以上の議席確保をうかがうとの報道各社の序盤情勢調査を踏まえ、攻防が熱を帯びた。自民党の稲田朋美政調会長はNHK番組で、民進党は具体的な改憲案を示すべきだと主張。民進、共産両党などは憲法9条の改正阻止を呼び掛けた。
稲田氏は憲法改正の争点化に関し「決して逃げていない」と強調。同時に「改憲自体がいけないというのは日本が主権国家をやめることだ。(野党が言う)『3分の2阻止』というのは違う」と反論した。公明党の石田祝稔政調会長は同番組で、憲法に新たな理念や条文を加える「加憲」の立場を説明した。
首相は19日、インターネット番組で秋の臨時国会から改正する条文を議論する考えを表明した。だが街頭演説では26日の山梨、長野両県遊説も含め発言を封印している。
一方、民進党の岡田克也代表は名古屋市で「戦後70年間の平和は、日米同盟と平和憲法でもたらされた」と指摘。同党は「まず、3分の2をとらせないこと。それは、国民の暮らしと平和のボーダーライン」とするネット動画の配信を始めた。
共産党の志位和夫委員長も名古屋市で「安倍改憲の本丸は9条改憲だ。自民党への1票は9条を壊す1票だ」と訴えた。
おおさか維新の会の松井一郎代表は名古屋市で、憲法観が違う民進、共産両党の共闘を「一緒なのはキャッチフレーズだけだ」と、やゆした。
社民党の吉田忠智党首は宮崎市で安全保障関連法を巡り「憲法違反と言われたくないので、首相は(改憲で)リセットしようとしている」と批判。生活の党は「今は改憲の議論でなく、憲法を学ぶ時期だ」(玉城デニー幹事長)と述べた。
日本のこころを大切にする党の中山恭子代表は「北朝鮮の拉致被害者を救出できない日本のありようを変えるには憲法を変えるしかない」と力説。新党改革の荒井広幸代表は政党間の合意形成を優先する考えを示した。(共同)
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