“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

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仏大統領選 「第三極」が台頭 決選投票の行方左右

2012年04月24日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き

ギリシャ財政危機の救済、収拾策に直接、影響を与えるフランス大統領選挙です。メルケル首相(ドイツ)はメルコジ(メルケル+サルコジ)と言われるくらい、ドイツ、フランスの首脳は密接な連携をとり、ギリシャ財政危機対応を行っています。また、ギリシャ財政危機の行方は、EU、世界の金融機関の行方に大きな影響を与える政治、金融、経済問題です。
選挙戦ではフランスの高失業率、財政赤字、原子力発電政策などが政治問題となっています。
大阪府、大阪市で「公務員いじめ」が政治的閉塞状況の「不満のはけ口」として利用されているのと共通した傾向が出ています。
一回目の投票で、極右・国民戦線ルペン候補が18.01%の得票率になりました。これは、失業問題、移民政策批判、移民排除の主張にフランス国民が、同調した結果です。このような排外主義、極右の台頭は政治的に危険な兆候です。失業問題の解決策が、移民排除なのかどうかは定かではありません。
アメリカの移民も大半は、低賃金、汚く、きつい仕事への従事者です。フランスも同じような傾向があります。したがって、移民の流入が、高失業率になっているのが真の要因ではないと思います。しかし、自らの失政(政治的閉塞感)への抗議、矛先を移民、外国人に向けることで真の問題を隠す、そらす役割を果たしています。サルコジ大統領が、取っている政治経済運営の姿勢は、新自由主義路線です。その点では、日本、イギリス、アメリカが政治経済の閉塞感、行き詰まりを見せているのと同じです。

<仏大統領選 「第三極」が台頭 決選投票の行方左右>

 1958年からの第5共和制で、再選を目指した現職大統領が第1回投票で1位になれなかったのは初めて。2007年に就任したサルコジ氏は、失業対策などの生活向上策で目立った成果を上げられなかったとの批判が強く、社会党や極右に支持が流れた。

22日に実施されたフランス大統領選の第1回投票では、3位以下の候補の得票率が4割を超え、二大政党と一線を画す「第三極」の勢力伸長が鮮明になった。中でも極右の国民戦線のルペン党首は2割弱の票を集めて3位となり、最左派メランション候補と合わせ左右両極で3割の有権者を取り込んだ形。5月6日の決選投票の行方はこの「第三極支持層」の投票行動が左右するが、今回得票率首位のオランド氏が優位との見方も出ている。
 今回の第1回投票は17年間の保守政権に飽いた有権者が多く投票所に足を運び、投票率は8割と事前予想を大きく上回ったもよう。移民排斥やユーロ圏離脱など過激な主張を掲げる国民戦線には現状への批判票が流れ、得票率は前回2007年選挙から7ポイントも上昇した。
 背景には、サルコジ・オランド二大陣営の政策に大きな差が見られず、有権者が政権選択の意義を見いだしにくかったという事情がある。どちらが政権に就いても政治に代わり映えがしないという受け止めだ。
 第1回投票では社会党のオランド前第1書記が首位となったが、17年ぶりに社会党が大統領職を奪還したとしても、債務危機で財政制約が強まり、経済政策の大転換は難しい状況にある。
 現政権との違いはせいぜい所得格差の是正に配慮する程度。オランド氏の大先輩にあたるミッテラン氏が1981年に社会党出身者として初めて大統領に就任した際、主要産業を国有化するなど、それまでの保守政権との差を前面に出したのとは大きく違う。外交・安全保障分野でも独自色は出しにくい。89年にベルリンの壁が崩壊してからは、対独重視がフランス外交の軸だ。
 そうした中で迎える決選投票では、サルコジ・オランド両陣営は2週間の選挙戦で「第三極」勢力取り込みによる支持拡大を競う。再選を賭けるサルコジ大統領はオランド氏には実現可能性が低い公約が多いとみて、経済や社会保障に関する討論会開催を提案したが、世論調査などで「優位」も伝えられるオランド氏は事実上拒否し、逃げ切りを狙っている。

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