第2回目の東京マラソンが開催された晴天の日曜日、底冷えのする御岳渓谷までスケッチに出かけた。今月2回目の御岳の渓流は、ときおり強風が吹き、靴先からじわじわと冷えが入り込む。遊歩道から河原に下りると川をおおうようにそびえる崖に、牙をむいたツララが光り、鋭い先端からしずくを落としている。
何を好き好んで、とも思ったけれど、今年のお稽古仲間の共通テーマが戸外スケッチだから文句も言えない。何しろメンバーの中では2番目に若いのだから、春を待ってから出かけたほうが、ともいえない。それでもさすがに寒さがこたえて、全員1時間ほどで撤収。
玉堂美術館に隣接した「いもうと屋」で暖を取りながら昼もすませ、もひとつの目当てのせせらぎの里美術館まで歩き、再び休憩。玉堂では、50数年ぶりに一般展示された「みのり」を見る。失明した弟子の個展によせて玉堂が描いたという素朴な、暖かい作品だ。
「せせらぎ」では奥多摩出身の画家「福島重徳展」の風景画が展示されていた。自分の散歩コースの多摩川土手から見た風景もあり、あ、あそこだ、と場所が特定できるとなんだかうれしい。美術館自体が解体した古民家の部材で作られているから、中にいるだけで気持ちが落ち着き、身体のこわばりが溶ける。
雪の残った渓流沿いを慎重に歩くハイカーの姿を窓越しに見ながらくつろぎ、山の端に日が落ちかける夕方4時には家路についた。
健康な身体に感謝感謝ですね。
玉堂美術館あたりの文を読んでたら 春になったら
のんびり歩きに行きたくなりました。
ОB展で作品を拝見するのを楽しみにしています。
近ちゃん
美術館の下を通る遊歩道は、春など特に気持ちいいよね。今年は季節ごとに出歩く予定。OB展用の水彩は、できがアレなので、いずれ墨でも描く予定。それは来援出品しようと思っているから、来年に期待してくだされ。今年は批評無用でござる。