晴れ時々休み

雨でも晴れでも地球は回る。夏でも冬でも日は昇る。だから一歩ずつ時々休んで前向いて歩く♪

矢立たまらず

2010-03-26 | ●墨に遊ぶ・水墨画
時間のとれた午後、梅の古木の鉛筆スケッチをとりだして軽く墨をのせてみた。
和紙(もっぱら麻紙を使っている)に本番で描くときは、このスケッチをもとにして木炭であたりをとってから墨入れする。ただ本番では墨をすり、筆を何本か用意して、何よりも気合いれて集中しないとならない。その準備ができるまで、また、これは仕上げる意味があるものかどうか、とみきわめるために、とりあえず小さな画面に、全体の調子をみるためにさっと墨をのせるのだ。

今回のスケッチは古木から伸びた画面右のくるっと一回りした枝の面白さと、画面左に向かって太い幹からすっと伸びた枝の花に興味ひかれて描いたのだ、たしか。本番で描くかどうかは保留した。

画面上部の黒っぽい容器は、プラスチックのフィルムケースだ。中に墨をしみこませたコットンを詰め込んである。ここに筆をいれて梅皿で調整すれば、墨も硯もいらない。いわば自家製の「矢立」(やたて)の墨壷だ。矢立。筆を納める筒と墨つぼが一体になった鎌倉時代以来の文房具。機能もすぐれているし、こじゃれたデザインのものも多い。ぜひともひとつ欲しいなあとかねてから思っているけれど、そこいらで売っているものでもないし、と墨壷だけを自製した。

しばらく放置しておいたからか、水で薄めずに生の墨を筆につけても、真っ黒にならない。それでも水をいれた梅皿で濃淡を調整することはできる。せっかくだから、鉛筆といっしょにしばらく使ってみる。

文房具といえばもうひとつ欲しいのがキングジム製の「pomera(ポメラ)」だ。要するに単機能のワープロ。文庫本ほどのサイズで折りたたみ式のフルサイズキーボードがついている。テキストを入力するだけだけれど、電源をいれたら2秒で起動するから、ぱっとすぐに打ち込める。今はA6サイズの紙のノートをメモ帳にしているのだけれど、自分の書いた文字なのに後で読み返すのに毎回苦労している。テキストデータならいつでもPCにとりこめるから後で色々と加工、保存も可能。つまりは「デジタルメモ」なのだ。初代発売以来、予想以上の反響があるという。それだけ潜在需要があったのだ。

最近、廉価版も発売された。古道具屋で矢立をみつけても買うことはないだろうけれど、ポメラには食指が動いている。にょろにょろ♪

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 差し入れの日々 | トップ | 大根の山から »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

●墨に遊ぶ・水墨画」カテゴリの最新記事