横井弘三の名前を知ったのは、宮沢賢治の『グスコーブドリの傳記』で、児童文学に造詣の深い同僚が熱く語ってくれたからでした。
その名前が耳に残り、古本屋の棚や古書展目録でその名前を見つけると、値段と相談で購入してきました。どんな著書があるかもわからず、評伝を読めばわかるかと思ったようで、飯沢匡著『脱俗の画家 横井弘三の生涯』を購入したのが平成2(1990)年でした。しかし、買っただけで読んだ記憶が無いので、いつものように「資料を揃えておいて、まあ、そのうちに」と思っていたのでしょう。
それから25年も経つのに、気合を入れて集めようと思わなかったこともあって、増えないものですね~。
宮沢賢治の『グスコーブドリの傳記』は重版のイタミ本を入手したものの、自分でルリユールするつもりでバラバラに解体してしまい、ほるぷ版の復刻本しかありません。
手元の本を発行年順に並べると、以下のようになります。
『油絵の手ほどき』大正15年10月31日初版 昭和6年3月12日8版
神保町田村書店 購入時期:不明 購入価格:不明
函
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/8a/781d1d38bbdbfb1cece8e5166efc0ae5.jpg)
表紙
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/61/e26d5cdf22346388345f158fc2156777.jpg)
『東京近海 島の写生紀行』 博文館 昭和3年8月4日発行 初版
通販 旭川市古書むらた書店 購入時期:平成8年 購入価格:3,500円
函
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/a7/4c86ea1d1dcbaa49cf9deb2b137386e4.jpg)
表紙
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/af/3754635768c9408accab7b1040989aa1.jpg)
『楽しきスケッチ画法』 博文館 昭和4年9月10日発行 初版 裸本
通販 呉市古書籍BOX 購入時期:平成6年 購入価格:1,000円
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/16/7559ad13a06c105b2085e527d7785c44.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/27/43f919bc9fb501a2cb7ce423e120383a.jpg)
『露店研究』 出版タイムス社 昭和6年6月15日発行 初版
購入店:古書展 購入時期:1991年12月26日 購入価格:20,000円
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/e9/a532e4cb5ee6a32fc1d3b8b13c991630.jpg)
『童話のお蔵』 新日本の子供文庫6 北信書房 昭和21年9月15日発行 初版 表紙ヤブレ、記名あり
通販 購入時期:平成6年 購入価格:3,000円
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/07/0084b606e50900f6edbfe1f15a5742ca.jpg)
標題紙
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/40/9995345aaeae87470c1d36bb1810bb34.jpg)
一番最初に購入したと思われる評伝。今だともっと安い値段で入手できます。
『脱俗の画家 横井弘三の生涯』 飯沢匡著 筑摩書房 1976年11月30日発行 初版
通販 福島県平読書クラブ 購入時期:平成2年 購入価格:4000円
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/f9/345a19dad53587fa7a4fd01d162dce9a.jpg)
【参考】復刻版が見つかったので、画像を追加します。
『グスコーブドリの傳記』名著復刻 日本児童文学館第二集 ほるぷ出版昭和51年の函
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/bd/b4d766fd7cacc0e17fa1d237e5417830.jpg)
同書の表紙
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/93/f7866d08289b08ed1c1c37b85341f187.jpg)
一昨年だったと思いますが、国会図書館報に横井さんのグスコーブドリの本の写真が掲載されました。
またよろしくお願いいたします。
横井弘三さんの著作がどれほどあるのか検索していたときに、「横井弘三とオモチャン会」というのがあることを知りました。その会の方からコメントをいただけて嬉しいです。
値段で折り合いがつかずに見送った著作もたくさんありましたが、長い年月の中で少しずつ集まってきたものです。
11月8日までですので、ぜひ御都合をつけておでかけいただければいいなぁと、思っています。
展覧会が開かれていることは偶然知りました。近ければすぐにでも行くのですが……う~ん、と逡巡しているうちに終わってしまうんですよね。
横井さんの著作も展示されています。「島の写生紀行」に使われた挿絵の原画も実際に見ることができます。お皿に載った魚の絵の裏には、たくさんの魚の名前が書かれているそうでした。