最終回文庫◇◇雑然と積み上げた本の山の中から面白そうなものが出てきた時に、それにまつわる話を書いていきます◇◇

※2011年9月以前の旧サイトで掲載した記事では、画像が表示されないものがあります。ご容赦ください。

私のコレクション 坂本一敏(2) 『古書の楽しみ』(特装限定95部)

2011年11月09日 | 特装本





坂本さんの思い出は尽きませんが、ご厚誼をいただいたそもそもの始まりは、坂本さんが雑誌「古書通信」に「雨亭文庫」という名で古書店をなさっていた頃でした。後から聞けば、古書籍販売の鑑札まで取っていたのだそうです。

その時は、すごい経歴の方とも知らず、ふつうの古書店に注文するように、注文葉書に「目録によく載っている蔵書票(書票)というものについて教えてもらいたい」と書き添えたところ、注文した本と一緒に、たくさんの書票を送っていただきました。それから、書票の魅力にはまり込んでいったのです。


そんな坂本一敏さんの著書『古書の楽しみ』の私家版特装限定本。限定95部(別に家蔵本15部)。

左がかぶせ函、右は愛用の着物を表紙にしています。


函を開いたところ。


宮下登喜雄さん制作の書票が入っています。


添えられている「私家版刊行覚書」。


奥付。


そんなことから始まったおつきあいでしたが、やがて雨亭文庫で刊行していた豆本シリーズの発送をお手伝いするようになり、お宅に何度もお邪魔するようになっていきました。

ご相談を受けて、ご自身の自選歌集を造りたいということで和装本を造ったりもしたので、それは次でご紹介します。