そよかぜから-映画

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象の背中

2007年11月03日 | 人間/社会派ドラマ


2007年 日本 124分
2007.10.28 TOHOシネマズ緑井
■監督 井坂聡
■出演
  役所広司(藤山幸弘)  
  今井美樹(藤山美和子=妻)
  塩谷瞬(藤山俊介=長男)  
  南沢奈央(藤山はるか=長女)
  井川遥(青木悦子=愛人)  
  高橋克実(佐久間清=親友)
  白井晃(松井=医師)  
  小市慢太郎(若泉=ホスピス医師)
  久遠さやか(野口=ホスピス看護士)
  益岡徹(山城=同僚)  
  手塚理美(福岡美穂=初恋の人)  笹野高史(高木春雄=取引先社長)
  伊武雅刀(今野=社長)  岸部一徳(藤山幸一=兄)

 《story》

「“今”この幸せを、生きていく」
「人生で最も輝いた、夫婦の180日間」
「象は自らの死を察知したとき、
    群れから離れ、死に場所を探す旅に出るという。
    自分の死を見せたくないのだろうか。
    それともこの世の未練を断ち切るためだろうか。」


48歳、藤山幸弘。不動産会社部長、仕事は順調。子ども二人と妻と幸せな生活を送っていた。ある時、精密検査で肺に末期ガンがあり余命半年であると宣告される。彼は長男だけに打ち明け、治療しないで生きることを決意。今まで心に残っている、初恋の人、けんか別れした親友を訪ね歩く。今までの日常の生活がいかに幸せだったかを感じるのだった。

 そうだよ、あなたは幸せだよ
病気以外に何不自由ない生活を送っていて、何て幸せな人なんだろうと思った。愛人を作るなんて罰当たりな。奥さんに申し訳ないと思わないのか。反対に腹立たしくなった。愛人のことを娘に話そうとしたり、骨を分けろなんてわがまますぎる。夫を信じて家庭を守ってきたのに、さらに病気でこんなに献身的に看病してくれている奥さんがすばらしい人でえらいと思った。彼はそんな妻を前にして、反省なしにわがままいっぱい生きているように見えて、だんだんいやになってきた。もし、病気でなかったら、愛人発覚で、家族はバラバラ悲惨な人生だった。死ぬことは甘えることのような雰囲気があって、象の背中は、何もかも許して、優しく声をかけてくれよと言っているようで、あまりさわやかな感じがしなかった。私の心の歪みのせいだろうか。

 公式サイト「象の背中」