■2005年 アメリカ 93分
■原題「HOSTEL」
■2008.7.19 DVD
■監督 イーライ・ロス
■出演
ジェイ・ヘルナンデス(パクストン)
デレク・リチャードソン(ジョッシュ)
エイゾール・グジョンソン(オリー)
バルバラ・ネデルヤコーヴァ(ナタリーア)
ヤナ・カデラブコーヴァ(スベトラニャ)
ヤン・ヴラサーク(オランダ人ビジネスマン)
リック・ホフマン(アメリカ人ビジネスマン)
《story》
ヨーロッパを自由気ままに旅する2人のアメリカ青年。途中で、アイスランド人と意気投合。アムステルダムんぽホステルで出会った男によると、男性にとってパラダイスのようなホステルがスロバキアにあると言う。早速スロバキアに向かい、噂のホステルで魅力的な女性と出会い甘味に酔う。翌朝、一緒に帰ってきたはずのオリがいない。フロントに聞くとチェックアウトしたという。必死になって捜すが見あたらず、やがてジョシュも消えてしまう。パクストンは、ホステルの女を見つけ、彼らの所に案内させる。しかし、そこは想像を絶する拷問の世界だった。椅子に縛られ、見知らぬ男が拷問道具を持って襲いかかる。辛うじて抜け出したパクストンは、別の部屋で目玉をくりぬかれていた女を見つけ、いっしょに連れだし、車に乗り込み逃げるが・・。
現実にあるかも
平和な日本に住んでいれば想像もつかないことだ。でも、治安の悪い国では、殺人クラブもあっておかしくない。「闇の子どもたち」のようなことも現実にあるのだろう。人間の心は愛と悪魔が存在する。理性と欲望が混ざり合う。いつ自分が、どちらの世界に転ぶのかわからない不安。「だれでもよかった」と簡単に起きる通り魔殺人。満たされない心は、愛を求めて悪魔となる。そんな恐怖こそ本当に恐ろしい。
あの青年たちも、殺人を楽しむ人たちも根は同じかもしれない。満たされない心を満たそうと、欲望のまま行動する。どうすれば心は満たされるのか。誰かを傷つければ満たされるのか。だれかに愛されていれば理性は働くのか。どんどん心は壊れていく。
作り物だから見ることができるけど、現実の場面だったら、きっと見ることはできない。でも、怖いもの見たさのようなワクワク感はある。それが悪魔への入り口なのかもしれない。いつもは押さえているけど、何かの拍子に顔を出す。でも、あわてて隠す。それがネットの世界では押さえることなく出してしまう現実がある。顔も名前のわからないところで、欲望のまま言葉を発する。それこそ、だれにもわからないだろうと意識的に悪魔の世界に顔を突っ込んでいるのだ。決してそれ以上足を踏み入れてはいけないのだ。