ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

速すぎないか

2012年02月26日 23時03分24秒 | コンケン 第9特別教育センター
2月14日に送った荷物。      (→ 過去ブログ 「ワンバレンタイン 荷物第一次出発」

船便では約1ヶ月かかるから、私が帰国したころには着いているようにと
忙しい中に、まだ先のことなんて考えられない中に、
必死でいるもの、すてるもの、この先ここで着るもの、日本に持って帰るものを考えて
荷物を整理し、ひいひい郵便局に運んで送った。
      


それが、届いたよと家族から連絡がくる。
たった、8日。
たった8日で 船便が日本に着いた。


は、速すぎないか??????????



3ヶ月もかかったという人だっている。
他国では3ヶ月かかったなんてざらだ。

なんでコンケンから出発した船便が8日で着いちゃうのか。
まるでミステリーなくらいに摩訶不思議で、あんなにあくせくしたのが
ちょっと拍子抜けしてしまうくらい。

だけど、ロスト小包にもならず、 ちゃんと海を渡って日本についてよかったよかった。
荷物第2時出発も間近。

ポーメー

2012年02月26日 22時13分46秒 | 日記

朝日がのぼる。
ソイローポーショーで見る太陽は大きい。
      


2日前からポー(ナムプリック屋のお父さん)が南部の親戚のお見舞いに行っている。
ラッキーはそれから元気がない。
メー(お母さん)が 「ラッキーキットゥンポー」(ラッキーはお父さんが恋しい)
と言う。
      


朝も昼も夜もナムプリック屋のお母さんたちと食べる。
「ポー」(お父さん)
「メー」(お母さん)
と呼べる人たち。


夕方、近くの商店にいくと、ばったりと日本人女性と遭遇した。
タイ人と結婚して、なんとこのソイローポーショーに住んでいる。
私のアパートから歩いて行き来できる距離に。
それも、一年以上も前から。

こんなに近くに?! 知らなかった!とただただびっくりしていたけど、
その女性はずっと私に会ってみたくて探していたのだという。
近所の人たちが この近くにサーイという日本人が住んでいるから
話してみるとおもしろいよ、とこれまでにずっと言ってくれていたのだという。
それも、私も知らないような人たち、そこら中の人たちから。
今日も、商店で「サーイは今日朝買いに来たから、もう今日は来ないと思う。残念ね。」
と言われたばかりで、ばったり遭遇したというわけだ。

私はローティ屋台の夫婦からは
「白人はいるけど日本人はサーイだけ」
とはっきり言われこそすれ、一度も
「近くに日本人がいるよ」なんて言われたことがなかった。
それは言われても分かっていなかったのか
それとも、自分ばかりがしゃべってそんな話になることもなかったのか、
不思議な一年だったものだと思う。



夕食も食べないラッキー。
お父さんが毎朝水浴びをさせて、体を拭いてやり、話しかけて
一緒に過ごしていたラッキーだから、お父さんがいないことが
心配で不安でたまらないに違いない。
いつ帰ってくるんだろう、帰って来ないのかな、と考えてばかりいるのかな。
            


家族もみんな心配。
      


お母さんがお父さんに電話をかける。
「お父さん、ラッキーがごはんを食べないの。」
お母さんは電話の通話音量を最大にして、ラッキーの耳に受話器を当てる。
      


「ラッキー お父さんだよ。 ごはん食べたかい?
 いい子だねえ、ラッキ-。
 ごはんを食べるんだよ、ラッキ-。」
      


お父さんの声を聞いたラッキーは、じっと目を閉じていた。
お母さんが
「まあ、安心した顔をして。」
という。
      


賢いラッキーはすでに、お父さんの息子になっている。
そして、こんな私も、お父さんから娘と呼ばれ、お客さんにも娘だと紹介され、
ある日気づくと、お父さんのFACEBOOKでは
「家族」の欄に「娘」として私が登録されていた。
胸がきゅーんとなる、うれしさを感じた。


お母さんが、私に向き直って、居住まいを正して言う。
「さちえのことは200%信じている。さちえを愛しているから。
 だけど、誰でも信用するわけではないのよ。
 いい人もいれば悪い人もいるからね。
 さちえも、誰と出会ってもしゃべってもいい。
 だけど 頭から人を信用しすぎずにね。
日本人同士でも、タイ人とでもそうよ。
 さちえを傷つけられることが、お母さんは心配なの。」

いい人も悪い人もいるのだから、誰でも信用しすぎないこと、
いつもほがらかなお母さんからこういうこと言われたのは驚いたけど、
こんなこと、あえて言ってくれる人はやっぱりお母さんだなと思う。
「メーブンタム」(本当の母ではないけれど、母親であること)