子どもたちと一緒に鶴を折る。
日本では折り紙と言えば鶴、というくらいのセオリー中のセオリーだが
そんな器用な芸当を多くの人間が当たり前のようにできるのは日本人くらい。
線の通りに折る、角と角をぴったりと合わせる、手を入れて紙を起こす
ということが、タイ人にはとても難しく、試行錯誤して折る。
なぜ鶴を折ることになったのかというと、
聴覚障害クラスの先生が出張で不在。
クーサーイ何かやってちょうだいと急にふられたから。
じゃあ、折り紙をしましょう。
難しいけれど、鶴を折ってみましょう。
日本人の多くは鶴を折ったことがあります。
そして、困ったとき願い事があるとき、1000羽の鶴を折ります。
今、日本の被災者に鶴を折って送ってくれる人々がいます。
今日は日本のために鶴を折ってくれませんか。
タイ人が鶴を折っている写真を見せ、(→3月22日ブログ 「東北地方太平洋沖地震 タイから日本へ たくさんの支援」)
バードの歌を聴き、(→3月28日ブログ 「Thai for Japan」)
日本の震災の被害の話をすると
保護者はみな悲しい顔をしてうなずき、子どもにかみ砕いて伝える。
難しい鶴を、私と一緒に一生懸命に折ってくれた。
色を塗りましょうと促すと、日本とタイの国旗を描いてくれる。
この思いのこもった鶴たちが並ぶと、写真を撮りながらも胸がいっぱいになった。
お母さんたちも目を潤ませて
「かわいそう、日本がかわいそうでテレビを見ては泣いているのよ、いつも。」
という。
遠く離れた国のことでもわがことのように感じ、涙を流してくれるタイ人のあたたかさ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/b5/00c2c205e53aac617189bd362cf31bef.jpg)
そのあとは、
「日本におくってちょうだい、クーサーイ」とメッセージを書いてくれた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/bb/206a692028b6b0c661a01ec78dd28ad2.jpg)
私にできること。
昨日考えたのは、本来つながるはずもなかったこのコンケンの人たちと
つながっている今、コンケンの人たちの願いや祈りを
日本に伝える役割をすること。 (→昨日ブログ 「今私にできること」)
こういうあたたかい思いを日本に向けてくれるコンケンの人たちがいて、
すぐそばに日本人の私がいる。
私がいなければ、この東北のとある特別支援センターにいる人たちが
日本にどんなに思いをもっていても、形にして届けることができるだろうか。
この人たちの祈りを伝えることができる、日本に運ぶことができるのが私。
このブログを通して、
そして実際に手に渡るものを、
この人たちが日本に渡したいと思っているものを
日本に届けようと思う。
今日決めたこと。
“日本の被災地の皆さんにメッセージを送ろうプロジェクト”を立ち上げる。
タイ人のみなさんが好きな「プロジェクト」という言葉をつかうことにする。
ここにいるみなさんにメッセージを募り、それを私が届ける。
さっそく、寄せ書きの台紙を作って掲示するためのグッズを作る。
被害状況の写真、タイ人が日本を助けてくれているいろいろの写真、
今の日本の様子、写真や文章を掲示板に貼り、朝の集会で呼びかける。
そして、一人一人に私が足を運んでメッセージをお願いする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/47/3709fc431f4cadc1399982da3c5abfcc.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/7d/b325315b4d8902c78b92d6abb88537dc.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/ed/3bae4fcb4f126ee3808bf36552e3754b.jpg)
タイ王国からの多くの支援に日本が助けられています。とても感謝しています。
皆さんの思いをどうか、メッセージにして書いてください。
私が日本の皆さんへ届けます。
できあがった台紙をもって、まずは一番心落ち着ける
いつも応援してくれる給食のおばちゃんのところに行く。
話を聞いて、すぐに書いてくれる。
修理工のお兄さんも仕事の手を止めてかいてくれる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/73/cc9f89a54ddbf26acef2cb55fc9e9762.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/1f/f250db4c39769eeb509fdd3199a3c247.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/c5/fa1d4829ebc728973e06925cdc11a96a.jpg)
通りがかったお母さんも自ら書いてくれる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/71/f5fd557b53dc85dcb0edc9ac7b0d82f1.jpg)
ちょっと時間がかかるだろうが、一人一人に足を運んで
書いてもらおう。
そして、ここコンケンにいる人たちの思いを日本へ届ける。