ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

桜の木に集まるのは

2012年02月07日 22時01分40秒 | コンケン 第9特別教育センター

この間作った桜の木。    (→ 過去ブログ 「桜の花を咲かせよう」
自閉症クラスに咲き誇っている。
とくに保護者が喜んでくれて、
「香りが漂っているみたい」
なんて言ってくれる。

だったら、今日は、その香りに集まる生き物をみんなで作ろうかと思う。
香りに集まってきたクラスのみんな、お母さんたちが、自然の生き物になって
桜の木のまわりに集まる。
そんな光景をイメージして。


二つに折った紙を、書かれた線の通りにハサミで切る。
      


開くと左右対称の生き物ができるようになっている。
開いたときに、「おおお、トンボだ!」「チョウチョだ!」
まず、ここでちょっと嬉しい。


好きなように色を塗る。
私はこの時間が一番楽しくて、みんなが今日はどんな色づかいを見せてくれるのかと期待して見る。
固定の概念のちっともとらわれない色づかいをする人たち。
その色づかいからも、この人たちの内面の豊かさを感じる。



ハサミを使うのは苦手で、お母さんに任せっきりだったこの子も
      

色を塗るのは得意で、好き。
誰の力も借りずに、一人でどんどん塗っていく。
自信たっぷりに塗っていく。
      
お母さんが、「クーサーイ」と小さい声で私に合図する。
「見てみて、この子、一人でやってるの、すごいでしょう?」という合図。
お母さんと目をあわせて、この子の後ろからすごいすごいと小さな声でひそひそ
ほめる。



この日は月曜日で、曜日のカラーは黄色。   (→ 過去ブログ 「月火水木金土日 曜日カラー」
黄色の服を着た親子が、黄色に   チョウチョを塗っていて、それもおかしくて
「月曜の服を着たチョウチョ!」
とお母さんと一緒に笑う。
    


トゥッケーを担当しているこの子。
お母さんが「まあ、こわい、こわいねえ。」
と声をかけながら一緒に色を塗るが、このトゥッケーのカラフルで愛らしいこと。
なく子も黙るトゥッケーのはずなのに、この子のトゥッケーは全然怖くない。 (→ 過去ブログ 「トゥッケー」
しかも、最後はこんな顔を描くとは。
あまりのかわいらしさに吹き出してしまった。
    


友達列車を作って以来、日本の国旗が気に入っているこの子。  (→ 過去ブログ 「友達列車」
日本の国旗を描いて、作ってとせがむので、この課題が終わったらすぐに作ってあげると約束。
そのあとは、テントウムシの点々を模様をひたすら描く、がんばる。
      

ハイ
約束通り、日本の国旗をプレゼント。
他の子も興味をもって近寄ってくる。
     
日本の子どもから愛されない日本の国旗を、タイの子どもが慈しんでいる。
手に持って喜んでいる。
日本ほど国旗を愛さず、国歌国旗に不満を持ち、誇りをもたない国はないなと
ここにいるとよく思う。


できあがった生き物たちが桜の木に集まる。
     


今日のMVPは、なんてったって、このカラフルで愛嬌たっぷりの表情の
このひょうきんなトゥッケーでしょう。
     




ヌア・デッディアオ  肉を干す人

2012年02月07日 12時41分41秒 | タイ料理
เนื้อแดดเดียว ヌア・デッディアオ 牛干し肉
     


コンケン大学の敷地内にある道路を歩いていたときに
道ばたで肉を干しているおじさんを発見。
   


鍋の中には牛肉がたれに漬け込まれていて、
それを天日干しにしている。
      
    



日本人は干し肉という食文化がないが、タイ人はよく干し肉を作る。
灼熱の国対では、暑くて食べ物が腐りやすい。
だから、タイ人は塩漬けや発酵食品など、いろいろな保存食を作る。
これも、その一つ。
太陽の力を使って作るタイの乾燥保存食。
乾燥させることで、生肉とは違うおいしさが出る。

タイの食のバラエティには感心するばかり。
アジアで最も食文化が豊かな国ではないかと、私は思う。


牛の干し肉を เนื้อแดดเดียว  ヌア・デッディアオ、
豚の干し肉を หมูแดดเดียว  ム-・デッディアオという。


ニンニクやナンプラーなどにじっくりつけ込んでから干し、
揚げて甘く味付けしたものを ヌア・デッディアオ・トートといい、
香ばしくて甘辛くて、カオニャオがどんどんすすんでしまうおかず。
ビールのおつまみにもぴったり。