ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

日曜日

2012年02月12日 23時45分53秒 | 日記

日曜の朝はのんびりできて嬉しい。
朝のサイバーツを終えて、ゆっくりとお父さんお母さんたちと過ごせる。
のんびり、オーワンティン(麦からできたココアのような味の飲み物)を飲み、
お父さんの話を聞く。

近くに新しく土地を買ったお父さんは、そこに
ナムプリックの工場を建てて、ゆくゆくはのんびりとそこで畑を作って
過ごしたいという夢がある。
だから、長靴と鍬を担いでは、ちょくちょくとその庭(とお父さんは呼ぶ)にいって
木を切ったり、畑を耕したりしているのだという。
お母さんがたまに、
「今日はお父さんは庭に行ったまま、まだ帰ってこないのよ!」
と、困った子どものことを話すように笑いながら言うことがある。

その庭に行くというので、私も行きたいとつれていってもらった。
庭と呼ぶには広すぎない? というような広大な土地。
      


これは芋だよ、と木の根っこから、芋を掘り出す。
日本の芋は地面から葉っぱが茂るが、この芋は木。
まるで根っこで、白い樹液も出てくる。
美味しいのだとお父さんが教えてくれた。
      


これは、木の枝になっていた豆。
これも、持ち帰って朝ご飯に食べようね、お父さんが言う。
      
 

木になる赤い実をお父さんが一生懸命にとってくれる。
食べると甘くて甘くてびっくり。 
まるで砂糖のかたまりのようで、ノーイナーにそっくりな味。 (過去ブログ → 「ノーイナー」
      



「今朝はね、ラッキーをアプナム(水浴び)させてあげたんだよ。
 寒かったからね、お湯で洗ってあげたんだよ。
 きれいにきれいにふいてあげてね、タオルできれいに拭いてあげたんだよ。
 ラッキーもとてもきれいになってね、喜んでたんだよ。」

とお父さんが嬉しそうに言うのを聞きながら店に戻ってくると、
ラッキーが泥まみれになっている。
その時のお父さんの悲鳴。
「ラッキー!!どうしてそんなに汚れてるの!?」
お父さんの思いをわかってか、ラッキーはちょっとすまなそうにしている。
     





朝ごはんを一緒に食べる。
     

カオニャオ(蒸したもち米)にはアリンコがたくさん。
お母さん、アリがたくさん来てる、と教えると、じゃあアリがないのを持って来てあげる、
と新しく持って来てくれたカオニャオにもアリンコがたくさん。
アリはカオニャオが好きなんだな。私と一緒。
ええいめんどくさい、アリごといただきます。
     


部屋に帰ろうとすると、お父さんが
「ちょっとまって、少しそこに座っててね。」
と、はじめて引き留める。
いつも、引き留めるということを絶対にしない人たちだから、
私もこれまで気楽に行って気楽に部屋に帰ってきてきていた。
この人たちの素晴らしいところだと思う。
そのお父さんがはじめて引き留める、なんだろう?と座って待っていると。



食事を終えたお父さんが、さあ一緒に行くよとつれていってくれたのが、
近所の仕立て屋さん。
ポロシャツやジャケット、なんでも仕立てる。
   


そこで、私の寸法を測ってもらうように頼むお父さん。
「ナムプリックプラットゥークンリアン」という店の名前が入った青いポロシャツ。
私がお父さんたちからほしいとお願いした唯一のもので、誕生日にもらったもの。  (→ 過去ブログ 「誕生日」
それを、今度は新調して新しいのを私にくれるという。
寸法を測りながら、じーんときちゃう。
       


     

店に帰る道すがら、ほんの短い道のりだけど、
お父さんは有名人なので、そのお父さんが日本人の私を連れて歩いているから
ソイローポーショーの人たちがみな振り返って見ていた。
店に戻ると、「さあ、部屋で休みなさい」というお父さん。
いつもこうやって、まず休みなさい、休憩しなさいと言ってくれる。



仕事や荷造りをしながら、
お昼には、果物屋のおばちゃんの所へ手作りの写真ボードを渡しに行く。
おばちゃんの反応が楽しみと思っていたら、やっぱり
キャアキャア大笑いして、大喜びしてくれる。
    


そして、一段落したら、なんとも嬉しそうに、愛おしげに写真を見つめて
「この時にはサーイがお寿司を作ってくれたのよね。」
「この写真はとてもきれいね、ずっと見なくちゃね。」
としみじみ言うので、私もなんだか胸がいっぱいになる。
      



休日の今日は、お母さんからリクエストされて、
夕方から餃子を作る。
以前も作ったことがあって、その時には私がさっさと作って
食べてね、とおいて来た餃子だったけど、今日はお母さんと一緒に餃子を作る。
      


お父さんが現れて、「おやおやそうやってつくるの?」
お母さんが、「ほら、こうやってこうやってね、こうやるのよ。」
      


「日本では家族でよくこうやって餃子を作ったの。
 つくりながら、みんなでおしゃべりして、その時間がいいの。」
そうかそうか、楽しいねえ、と3人で餃子をつつむ。
      


果物屋のおばちゃんから今日もどっさりともらったマンゴスチン。  (果物ブログ→「マンゴスチン」
「お父さんがむいてあげるからね」と、一つ一つむいて渡してくれる。
本当に、いつもこんな調子でお父さんは変わらず優しいのだ。
      



せっかく今日は私も「ナムプリックプラットゥークンリアン」のポロシャツを着ているから
一緒に写真を撮ろうというと、お父さんが
「じゃあ、もっときれいな服に着替えてこよう」
なんて言うので、娘のレックから
「お父さん!その格好がいちばんきれいで素敵なのよ!」
と諭され、
「でも、ボタンが取れているから」
とまだ渋るお父さんをレックと二人で諭して一緒に写真を撮る。
    


みんなでノリノリになって写真を撮る。
お父さんを囲んでハートを作ろうとしてみたり、背中のバックプリントを見せびらかしてみたり。
ラッキーも一緒に入って写真を撮る。
    

  

      


こういう土日を過ごせるのも、あと4回。