労働審判を終えて

2009年04月02日 | 出来事 -
労働審判は、非常に快適だった。
たった三回だけ、地方裁判所に出向けばよいだけである。
裁判をするよりも、はるかに短時間で、効率よく結果がでる。

    ※労働審判は、弁護士料が安い!のが、何よりである。
    ※裁判になると、少なくても 5~8ヶ月かかることがある。
     それだけでも、弁護士費用は、大変なものである。


また、70%以上が示談となるのも、まさに信頼感を増す一つの要因である。
何と言っても、労務専門の裁判官が、調停をして、双方の言い分を聴いてくれて、
折り合いをつけてくれるようにしてくれるからだ。
どうしても、言い分が平行線の場合は、第三回目の労働審判で、裁判官が、
「Aさんは、Bさんに(たとえば)100万円を支払いなさい」・・・というような
はっきりとした結果を言い渡すこととなる。
もし、これを不服として、労働裁判をしても、結果は同じことになる可能性が
非常に高いために、弁護士達は「労働審判の結果」を重視する傾向がある。


私の場合もまた同様で、折り合いを双方がつけさせられた・・・と言うべきか!
なんとも、はっきり言いがたい・・・貴重な経験だったとは思う。
押したり、引いたり・・・ごねてみたり、強気で主張してみたり・・・で(笑)。


当方は、私「一人」と、担当弁護士「一人」なのに・・・相手側はというと・・・
いい大人が何人も出向いてきては、「あれこれ」やる姿は、可笑しさを誘う。
上場会社ともなれば、コンプライアンスのこともあって、非常に慎重になって
物事を進めようとしているのが、私としては「馬鹿馬鹿しくて笑えた」。
当然のことだろうが、実際の事実を必死に“ねじまげようとする姿”は痛ましい。
全く「潔くない」。
途中、裁判官も(なれたもので)、無表情で「それはおかしいですね」とさえ
言っているのに、主張をまげようともしない。
「有名な上場会社なのに、恥かしくないのか」と、呆れることも多かった。
高額な顧問弁護士を何人も引き連れてくるのであれば、その弁護士料金分を
この悲惨な私に支払ってくれればよいのに(笑)と思ったほどである。
立場を守り、会社の言い分を通すことに一生懸命になっている姿は、まさに
社会の構図を見るようで、一見の価値あり~~。
本当に、良い人生経験だったと思う。


人々が、泣き寝入りするケースが多い中で、果敢に闘ってよかったと思う。
何もしなければ、きっと「いらいら」「もやもや」が離れなくて・・・
裏切られ、騙された想いだけが、歴然と残っていただろうと思う。
それだけでも、裁判所に出向き「やったこと」は、「無駄ではなかった」。

晴れ晴れしく、断言したい。
「労働審判をしたこと」に対しては満足している。



今、多くの人たちが、不当な扱いを受け、違法契約などで虐げられている。
一人で弁護士代を支払うのが厳しければ、数名で闘えばよいのだ。
労働組合をつくり、現状を打破して、果敢に挑んでいくことが、何よりも
後悔を残さない方法だと思う。
仲間もできるし、相談相手もできる。
一人では何もできないことが多いが、市民団体等は弱い人々を守るために、
今もたくさんの人たちが活動している。
実際、地方裁判所の前には、労務関係に対するデモ隊が毎日のように出ていて、
裁判所の中では、日々多くの労働審判が行われており、びっくりするぐらいの
盛況ぶりである。(裁判官は、非常に忙しいとこぼしていた)
それだけ、現在の日本の労働体制は、完璧ではないということだ。

私もまた、今回のことを糧にして、同じような経験をして苦しんでいる人の
相談にのっていきたいと思っている。
労働基準法も、かなり勉強したし・・・世の中はすべて知識を持たぬ者が
虐げられるような構図になっている。
ある程度の基礎知識と経験を持つことは大切だ。(リサーチあるべし)
相手が、たとえ大きな会社だとしても、勇気を持って、挑んでいくことが
決して無駄ではないことが、身をもってわかったことは、大きな収穫である。



上場企業に騙され、虐げられた「私」としては・・・・・結果的には・・・・
(少ないながらも)しっかりと過剰労働分の報酬も入金されたし、
とりあえずは、「めでたし」「めでたし」だ。


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