ドライブに誘われて、棚田のあたりを散歩した。棚田らしい棚田を見たのは初めての経験だったが、日本全国どこの棚田も石垣によって支えられているのだろうか。
画像は20日、鹿児島市郡山で写す。
空へ棚田豊の秋なり嫁に来い 博 明
石組みの手伝いは、させないのであろう。
源流
薩摩半島を代表する川の源流には、秋海棠が咲いていた。
そのほとり秋海棠の濡れ易し 夜 半
暴れ川の源流と思えなかったのは、秋海棠のせいであろう。
黒揚羽
曼珠沙華から曼珠沙華へと、黒揚羽がわたり翔けていた。
黒といふ派手な色あり黒揚羽 淳一郎
曼珠沙華が原因なのか、一句からは喪服美人を連想した。
蕎麦畑
畑に蕎麦の芽が育っていた。
種蒔や祖先の恩地無二の畑 桜 子
畝をつくらずに種をばらまいた感じだったが、それで効率よく蕎麦が稔るであれば、たしかに「祖先の恩地」であろう。
ひともじ
農夫が種蒔をしていた。葱の種を蒔いているのだそうだ。
ひともじに日のさす畠持ちにけり 樗 屋
ひともじの漢字は一文字で、葱のことだそうだ。女房詞ではネギはキと一音だったからという。