ターボの薩摩ぶらり日記

歳時記を念頭において

枕崎港

2008年09月11日 | 俳句雑考

バスに乗って漁港まで出かけた。画像は10日、枕崎市で写す。

 昼寝

威勢のよい鰹の陸揚げを期待して出かけたが、人影がすくなく、あたりは深閑としていた。

   漁港ですぼつぼつみんな昼寝でしょう     篤 

暦の上では秋が訪れたが、漁港は夏の季語の昼寝の季節がまだ続いているようだった。

 女子社員


女子社員が書類を持って、事務所に入った。みんなと一緒に昼寝をするわけにいかないのであろう。

   晴着にて女子事務官の事務始    蓬 村

漁港の正月を見たいものだ。

 シャワー

若い男が埠頭で水道水をシャワーにして浴びていた。写真を撮ると、
「オイバトッテイケンスットヨ」
と、いった。意味がわからなかったので、愛想笑いして後ずさりした。帰宅して調べた結果、
「俺をば撮って如何にするとよ?」
という意味らしかった。

   シャワー浴ぶ悪事の前とその後と     未知子

 不倫がテーマの句と解釈されても、やむを得ないと思う。

 帰港

漁船が静かに帰ってきた。

   音止めて漁船入りきし朝の蝉     柿 葉

豊漁の場合は鴎にまとわれると思っているが、鴎のすがたはどこにもなかった。ときおり、鳶が上空で舞っていたが。

 秋の海

東シナ海は水平線が見えた。土用波を見たかったが、波は静かだった。

   今立てる一白波や秋の海   杞 陽 

秋の波の特徴だろうか、波音は聞こえなかった。