バスに乗って漁港まで出かけた。画像は10日、枕崎市で写す。
昼寝
威勢のよい鰹の陸揚げを期待して出かけたが、人影がすくなく、あたりは深閑としていた。
漁港ですぼつぼつみんな昼寝でしょう 篤
暦の上では秋が訪れたが、漁港は夏の季語の昼寝の季節がまだ続いているようだった。
女子社員
女子社員が書類を持って、事務所に入った。みんなと一緒に昼寝をするわけにいかないのであろう。
晴着にて女子事務官の事務始 蓬 村
漁港の正月を見たいものだ。
シャワー
若い男が埠頭で水道水をシャワーにして浴びていた。写真を撮ると、
「オイバトッテイケンスットヨ」
と、いった。意味がわからなかったので、愛想笑いして後ずさりした。帰宅して調べた結果、
「俺をば撮って如何にするとよ?」
という意味らしかった。
シャワー浴ぶ悪事の前とその後と 未知子
不倫がテーマの句と解釈されても、やむを得ないと思う。
帰港
漁船が静かに帰ってきた。
音止めて漁船入りきし朝の蝉 柿 葉
豊漁の場合は鴎にまとわれると思っているが、鴎のすがたはどこにもなかった。ときおり、鳶が上空で舞っていたが。
秋の海
東シナ海は水平線が見えた。土用波を見たかったが、波は静かだった。
今立てる一白波や秋の海 杞 陽
秋の波の特徴だろうか、波音は聞こえなかった。