磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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水爆が消えた〈核積載米機墜落事件〉

2007年07月04日 | 読書日記など
『MAINICHI NON-FICTION
    水爆が消えた〈核積載米機墜落事件〉』
     タッド・ツァルク(著)/
       毎日新聞社〈外信部〉(訳)/毎日新聞社s42年

これは、ミステリー作品ではなく、ドキュメンタリーといっていいと思います。



年表では。下「」引用。

「1966年1.17. スペイン上空で水爆搭載の米国B52墜落。放射能汚染。」


APのスクープとしてはじめは伝えられたようです。下「」引用。

「アルメリア上空で空中衝突が起こったという第一報は、事件発生三分後の午前十時二十五分、マドリード郊外の第十六空軍トレホン・デル・アルドス基地にはいった。この一報は、先頭のKC135給油機の給油係から“B52炎上中”という緊急通報を受けたばかりのモロン基地カラもたらされた。」

ここでも、暗号名は「折れた矢」です。


核汚染されたため住民を安全なところに移動させようとするが、米軍では移らず現地の警察へ。

しばらくは水爆の所在不明。下「」引用。
「へんぴで、強い風の吹くアルメリア海岸では、二月は、海岸でも海でも、捜索者たちに欲求不満をもたらした。水爆はがん固もののように失われたまま姿をみせず、人や船や、潜水艦、ヘリコプター、計算機に抵抗し続けた。自然もまた、捜索者たちの任務に対する勇気をくじきそうだった。」


村人の健康を害する危険性もあるが、その可能性は小さいと、ランダム博士。


3月15日、アルビン号がパラシュートを発見。

苦労して引き揚げ。




まさに、核時代の悪夢ですね。下「」引用。

「広島、長崎、第五福竜丸、それにこんどのパロマンスの汚名は、水素兵器が日夜運搬され、また運搬されなければならない世界では、免れ得ない。恐怖から解放されることを望むことはできる。それを合理的に扱うこともできる。しかし、恐怖から解放され、その状態で毎日を送ることはできない。
 核時代の悪夢、パロマンスの物語の意味はおのずと明らかであろう。」


米軍の核の傘にいる日本も他人事ではないかもしれない。







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