『MAINICHI NON-FICTION
水爆が消えた〈核積載米機墜落事件〉』
タッド・ツァルク(著)/
毎日新聞社〈外信部〉(訳)/毎日新聞社s42年
これは、ミステリー作品ではなく、ドキュメンタリーといっていいと思います。
年表では。下「」引用。
「1966年1.17. スペイン上空で水爆搭載の米国B52墜落。放射能汚染。」
APのスクープとしてはじめは伝えられたようです。下「」引用。
「アルメリア上空で空中衝突が起こったという第一報は、事件発生三分後の午前十時二十五分、マドリード郊外の第十六空軍トレホン・デル・アルドス基地にはいった。この一報は、先頭のKC135給油機の給油係から“B52炎上中”という緊急通報を受けたばかりのモロン基地カラもたらされた。」
ここでも、暗号名は「折れた矢」です。
核汚染されたため住民を安全なところに移動させようとするが、米軍では移らず現地の警察へ。
しばらくは水爆の所在不明。下「」引用。
「へんぴで、強い風の吹くアルメリア海岸では、二月は、海岸でも海でも、捜索者たちに欲求不満をもたらした。水爆はがん固もののように失われたまま姿をみせず、人や船や、潜水艦、ヘリコプター、計算機に抵抗し続けた。自然もまた、捜索者たちの任務に対する勇気をくじきそうだった。」
村人の健康を害する危険性もあるが、その可能性は小さいと、ランダム博士。
3月15日、アルビン号がパラシュートを発見。
苦労して引き揚げ。
まさに、核時代の悪夢ですね。下「」引用。
「広島、長崎、第五福竜丸、それにこんどのパロマンスの汚名は、水素兵器が日夜運搬され、また運搬されなければならない世界では、免れ得ない。恐怖から解放されることを望むことはできる。それを合理的に扱うこともできる。しかし、恐怖から解放され、その状態で毎日を送ることはできない。
核時代の悪夢、パロマンスの物語の意味はおのずと明らかであろう。」
米軍の核の傘にいる日本も他人事ではないかもしれない。
INDEX
水爆が消えた〈核積載米機墜落事件〉』
タッド・ツァルク(著)/
毎日新聞社〈外信部〉(訳)/毎日新聞社s42年
これは、ミステリー作品ではなく、ドキュメンタリーといっていいと思います。
年表では。下「」引用。
「1966年1.17. スペイン上空で水爆搭載の米国B52墜落。放射能汚染。」
APのスクープとしてはじめは伝えられたようです。下「」引用。
「アルメリア上空で空中衝突が起こったという第一報は、事件発生三分後の午前十時二十五分、マドリード郊外の第十六空軍トレホン・デル・アルドス基地にはいった。この一報は、先頭のKC135給油機の給油係から“B52炎上中”という緊急通報を受けたばかりのモロン基地カラもたらされた。」
ここでも、暗号名は「折れた矢」です。
核汚染されたため住民を安全なところに移動させようとするが、米軍では移らず現地の警察へ。
しばらくは水爆の所在不明。下「」引用。
「へんぴで、強い風の吹くアルメリア海岸では、二月は、海岸でも海でも、捜索者たちに欲求不満をもたらした。水爆はがん固もののように失われたまま姿をみせず、人や船や、潜水艦、ヘリコプター、計算機に抵抗し続けた。自然もまた、捜索者たちの任務に対する勇気をくじきそうだった。」
村人の健康を害する危険性もあるが、その可能性は小さいと、ランダム博士。
3月15日、アルビン号がパラシュートを発見。
苦労して引き揚げ。
まさに、核時代の悪夢ですね。下「」引用。
「広島、長崎、第五福竜丸、それにこんどのパロマンスの汚名は、水素兵器が日夜運搬され、また運搬されなければならない世界では、免れ得ない。恐怖から解放されることを望むことはできる。それを合理的に扱うこともできる。しかし、恐怖から解放され、その状態で毎日を送ることはできない。
核時代の悪夢、パロマンスの物語の意味はおのずと明らかであろう。」
米軍の核の傘にいる日本も他人事ではないかもしれない。
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