アカネさんシリーズ001 恋のタイムマシーン 075人気者、小一郎! 「そうですね。失礼しました。はじめまして、ケース・ワーカーの永山道夫と申します」 「はじめまして、わたしは小野文代と申します。今日一日見学をさせていただきます」 「はい、小一郎さんから、それはきいております」 「はい、はい」 「小一郎は、とてもご老人に人気があるんですよ」 「そうですか」 「名前が時代劇に出てきそうだし、それでじゃないですか」 小一郎は照れていた。ぶさいくだけど、照れると不思議とかわいい。 「まあ、生活相談室に来てください。いろいろ説明します」 「ぼくは?」 「まあ、朝のコーヒーとしましょう」 「ええ」 「小野さんは、糖尿病とかではないですね」 「糖尿病、何よ、そんな物は老人がかかるものでしょう。更年期障害とかいうんじゃないの?」 「はははは、まだまだ、お若いというわけですな。いいですな……」 小一郎の先輩は明らかに勘違いをしているわと、茜はムッとしたが、仕方がないわとも、すぐに思う。 生活相談室に入る。応接セットがあるだけだ。 「コーヒー、三つ、お願いします」 お茶はコミュニケーションをスムーズにするためのツールとして大切なものだと小一郎は先輩から習ったことを思い出した。 だから、街角でよく「お茶しな〜い♪」とナンパしている人もいるのだろうと思う。 でも、小一郎にはそんな余裕はない。
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