磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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日本原発小説集

2011年11月26日 | 読書日記など
『日本原発小説集』
   井上光晴、清水義範、豊田有恒、野坂昭如、平石貴樹・著/柿谷浩一・編/水声社2011年

--科学を理解しようとしない者が、いい加減に原発のことを語らないでほしい。
人の命がかかっているんだ!!!
いまだにわからないのか?
--ペテンと事実をならべることが公平などというならば、彼らもまたペテン師だろう。



■目 次■
編者から読者へ まえがきにかえて--柿谷浩一  9
放射能がいっぱい 清水義範  13
隣りの風車 豊田有恒  27
乱離骨灰鬼胎草 野坂昭如  47
虹のカマクーラ 平石貴樹  77
西海原子力発電所 井上光晴  135
解説 原発文学論序説--川村湊  241

【解説】野坂昭如。下「」引用。

「野坂昭如にも、出身地、新潟への思いがその作品のなかに渦巻いているといえるだろう。東京電力が大都市への電力供給のために、新潟の不毛な砂丘地帯に建設したのが、柏崎刈羽原発である。かつては、零細規模の油田があり、それも忘れられてしまった極貧の土地。そこに目をつけたのが、東京電力であり、金権政治の権化だった田中角栄だった。新潟選出の衆議院議員だった角栄に対抗して、彼の選挙区から国会議員に立候補したこともある野坂昭如は、「乱離骨灰鬼胎草(らんりこつばいおにばらみ)」(や「山師の死」)などの短編小説で、裏日本の沿岸の漁村に作られた原発の放射能によって、一つの共同体が死滅してゆく、陰々滅々たる因果物語を語ってみせたのである。その作品のなかには、悲惨さを強調するあまり、遺伝的障害を過度に強調すると相俟って、原発という存在のおどろおどろしさを十分に描き切っている。」

反戦も反原発も熱心な野坂さんである。

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