あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 ![]() 195 ノーといえるミニスカおじさん でも、故人である富士山優次郎の兄であることは知っている。 芸能界についてはよく知っているのであるのだが、彼が芥川賞をとったのは知らない。 「富士山慎太郎っていう人、ノーといえる男性という本を書いているのよ」とオカネスキーが教えてくれる。 「ノーといえる男性?」 「そうよ、女性に男性はノーなんて言えないでしょう。だから、きちんとノーと言えるようにって、本を出したのよ」 けっこうけなげな男性である。 「言えないのかしら……」 と、テレビの前の茜はオカネスキーに尋ねた。 「そんなこともないけど、そういうのが日本文化でもあるものね」 と、手編みをしながら話すオカネスキー。 「そんな世界、おもしろくないわね」 「ええ、でも、それは男性にとってでしょう。女性はそんなことはないからいいじゃないの」 「そんなこともないんじゃないかしら……」 「ノーはいうべきよ」 「でも、ノーといったら、ノーといわれるのよ」 「言わせておけばいいのよ」 「それが個人のレベルならいいけど……。国同士なら……」 「自由と平等を愛する民主主義なら、差別はいけないわよ」 茜は当然のことをいった。 「あら、そうね、民主主義国家というなら……」 「そうよ! それも、個人レベルでも同じことよ!」
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