あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 ![]() 047 女性は太陽、男は月 「月も魅力あるものでござるよ、太陽より、よほど風流でござるよ。昔から、月をお題にして歌を詠む人はいるでござるが、それに比べて太陽は少ないでござると思うよ」 「そうかー、まあ、芸術とかなんとかは、そうだろうなあー。気休めというものは、男性的なものが多いものだよ」 「昔は、男もおしゃれをしていたのでござるよ」 「女はするべきじゃないよ。女は仕事とか、活動的なスポーツなどに取り組むべきなんだよ。女のおしゃれは、みっともないと言ってもいいんじゃないのか」 「そちらでは、そうなんでござろうよ。武士というものも、女性がなっていたんでござるか」 「そうでござるよ。当然でござろうよ、ヌフフフフ……」 茜はオカネスキーの真似をして喜んでいる。 「うーん、女性と男性のファッションが違うようになったのは、戦争でござるよ。戦争という歴史は日常にも陰を落としたのでござるよ。男はちゃらちゃらしたものは、駄目で汚れの目立つ色は、さけるようになったんでござるよ。そして、スーツはドブネズミといわれるように地味な色になったのでござるよ」 「戦争ね、わたしも戦争には反対だよ。何事も話せばわかると思っているよ」 「そうでござるよね。でも、近代はそういう歴史ではなかったのでござるよ」 「現在も違うね。東西の対立は上辺ではなくなったけれど、民族紛争は激化をたどっているといってもかまわない状態だよ」 「こちらの世界といっしょでござるなあー。男は戦争に行く、つまり兵隊になり、国を守るからこそ、男には選挙権は与えられたが、女子には与えられなかった。国こそが一番に守る大切なものでござるというのが、近代の考えでござったよ」 「こっちでは、まだ男子に選挙権がないのか? いや、間違った、間違った。女には選挙権がないのか」 「あるでござるよ、国会議員になっている人もおるでござるし、知事で土俵入りしようとした人もおるでござるよ」 「女性が土俵入りをするのは、当然! あははは……、こちらの世界では反対か……」 「そうでござるよ。残念なことに、太田府知事はだめでござった。相撲界もあそこで、差別とは何か、本当に強いとは何かを考えてくれていたら、以後のスキャンダラスな事件もおこらなかったでござるのに……。差別はいろいろな犯罪や事件をもうむでござるよ」 「私の世界では石原慎太郎男性都知事が伝統ある国技にと、非難されていたよ……」 男が女で女が男の世界なら、そうかもしれないとお互いに思う。
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