磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

アメリカは忘れない 記憶のなかのパールハーバー

2007年07月03日 | 読書日記など
『アメリカは忘れない 記憶のなかのパールハーバー』
    エミリー・S・ローゼンバーグ(著)/
         飯倉章(訳)/法政大学出版局2007年

記憶はつくられるという本があったと思います。まさに記憶をつくることが上手なアメリカの軍国主義者たち……。軍国主義とさえ思わせません。




アメリカ人は原爆のことをいうと、

「リメンバー・パールハーバー」

と、かみ合わない論理を語るという……。


帯に書かれてあります。下「」引用。

「歴史的記憶、記念、
スペクタルにおける
聖像(アイコン)としてのパールハーバーを吟味し、
現代のアメリカの文化を読み解く」

この本は平和主義者の方が書かれたように思います。
題名を見たら、逆ですが……。

そして、真珠湾攻撃よりも、「新しいパールハーバー」についてより、力点をおいておられます。

つまり、イラク戦争で利用されたマインド・コントロール。
この手法は、今できたものではないので、多くの人たちは伝統……。
あるいは、もうそれが真実であるかどうかも考えていないようです……。

だけど、この著者はきちんと考えている人たちの一人です。

また、映画『パールハーバー』が、どのように政策に貢献し、自らも利益をえたかも書かれています。

ディズニーは第2次世界大戦のときも、戦意高揚をしましたが、またも同様のことをしたわけですね。

何の反省もなく、彼らもまたもやったのです。

「真珠湾を忘れるな!」という前にも同じようなスローガンがあったという。
「アラモを忘れるな!」「メイン号を忘れるな!」

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インディアンを悪役にして、その土地を奪った。
その方式をいまだに使用していると非難する人たち……。

歌や映画、メディアもそれに協力したのがアメリカの歴史。

しかし、イラク戦争のときも、反対するアーティーストもいた。
有名なアーティストで、戦意高揚に協力した者は知らない。

やはり、ジョン&ヨーコの威力たるや、素晴らしいと思う。








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The War Song Boy George

2007年07月03日 | 読書日記など
反戦ソング

The War Song
Boy George


「戦争は愚か」
「戦争はバカらしい」

アルバムの解説に書かれてあります。下「」引用。
「お楽しみはこれからさ!
ボーイ・ジョージも言っているよ。
「戦争なんて反対!」
ぼくらの時代は、ぼくらの手で
作りあげてゆこうよ、みんな!」


気楽に戦争反対を訴えています。

たしかに、第三者的になれば、戦争はバカらしい。

--犯罪も同様だよね?

途中、日本語がでてきます。
「戦争反対!」
ボクでもわかる英語
「No more war!」




しかし、バカにされて「ありがとう!」と態度をかえる人もいまい。

犯罪はバカらしいといわれて、犯罪をおかしている人が、「そうですね」と客観的にみれる人は少ないだろう……。







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085 ノンゼロサム

2007年07月03日 | ライト小説
総理がコジキでコジキがソーリィー

四章、ゼロサム社会




085 ノンゼロサム


「そう、逃げてきちゃった。今までどうして、そんなことも考えつかなったかわからないよ」
「逃げてきたのかあー。ぶん殴ってやったらよかったのに」
するめを口にした吉谷が口を出した。彼も老人のホームレスである。

「だめ! ぜったいに、そんなことをしてはいけないんだ。“いじめ”は、対等じゃないんだ。相手は集団だったり、力が強かったりするもんなんだあー。自立自助の精神のあるアメリカ人でさえ、闘うな! と教えているくらいだ。もし、無責任に闘って、今以上にこの子がいじめられたら、吉谷さんはどうするつもりですか? テレビの無責任な文化人のように、何の責任もとらないのに、自分は偉いとだけ思って、自分は闘って勝ったなんてアドバイスする人がいるけど、負けたらどうするんですか? “いじめ”なんかするやつは、そんなフェアーな精神はないんです。そんなやつとは闘わないことが肝心なんですよ」

「そうよ、ソーリィーのいう通りよ。わたしが留学したイギリスでも、そう教えていたわよ」
「へえー、ねえちゃん、イギリスに留学なんて、すごいじゃないの。お金持ちなのかい?」

「そんなことはないわよ。“いじめ”はイギリスでも問題になっているのよ」
「なんだなあー。“いじめ”なんて陰湿なことは、日本だけのことかと思っていたよ」

「陰湿かあー。そうだよなあー」

「俺は陸軍にいたんだけどさあー、軍隊の“いじめ”もすごかったよ。もう言葉にできないよなあー。思い出すだけで嫌になってくる。ホームレスになって、悲惨な生活をしている現状だけど、あのときよりは気持ちは楽だね」

「こっちも大変だよ」
「そりゃー、そうだよなあー」

「ゼロサムとは違う考えってあるのかな?」
三沢少年はソーリィーに質問した。

「あるよ、ノンゼロサム。つまり、経済だね。お互いに繁栄しようというものだ。ゼロサムは今の政治だね。相手より少しでも優越しようとしている」

「そうだよね、何か威張っている人たちが多い。優越ってそういうことでしょう……」

「まあ、似たようなもんだ。ノンゼロサムなら、共存共栄という言葉もいえる。軍事というのも、相手より優越しようとお互いに思えば、ゼロサムになるという」

「ぼくもノンゼロサムで生きていきたいなあー」

「そうだね。政治家もそうあって欲しいわあー。中国のとう小平は生き残ったけれど、ソ連のゴルバチョフが失脚したのは、その差だという人もいる……。たしかにゴルバチョフは政治的だった……。とう小平は共存共栄だった……。政治的には自由平等だったのはゴルバチョフだったけれど……」

「ゼロサムの政治家たちが、いばっている社会ではパイが小さくなっていく……。クラスも同じことだろうなあー」

「ゼロサムなんて、いい格好をしているが、それは“ごうつくばり”ってことだろう。サラ金会社みたいな奴等ばかりだよ」

「イメージは違うものでも、質は同じものだろう……」

ごうつくばりの政治家、ごうつくばりのマスコミ、ごうつくばりの学者、ごうつくばりの行政マン、ごうつくばりの企業家、日本は“ごうつくばり”国家にいつなったのだろうか?







閑話休題

このゼロサムなどという考えは、

日本の外交がどうしてダメなのか?

教えてくれる論理の一つですね。

もちろん、日本の外交だけに

限らないとも思いますが……。


外交政策はなぜ誤るのか











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