磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

文春文庫ビジュアル版 夏目漱石 青春の旅

2007年06月02日 | 読書日記など
『文春文庫ビジュアル版 夏目漱石 青春の旅』
      半藤一利(編)/文藝春秋1994年

写真がいっぱいの文庫本です。このシリーズには『目でみる「アンネの日記」』もあります。



表紙の写真について。下「」引用。

「〈カバー表・写真〉協力・道後温泉本館
明治28年10月、松山にて撮影された漱石の見合い写真。同月上旬、中根鏡子の見合い写真(33ページ参照)が送られて来て心の動いた漱石は、さっそく写真館に出かけ、この写真を撮らせた。種痘痕は修正されている。」

吾輩はお見合い写真撮影中であるといったところでしょうか……。

ううーん、まさに、漱石の青春ですね。

漱石と子規の関係を高浜虚子が書き残しています。下「」引用。

「高浜虚子が、その想い出の記『漱石氏と私』(大正七年、アルス刊)で、漱石の談話を伝えている。
「子規といふ男は何でも自分が先生のやうな積りで居る男であつた。俳句を見せると直(す)ぐ直したり圏点(けんてん)をつけたりする。……それで今度は英文で綴つて見せたところが、奴(やつこ)さんこれだけは仕方がないものだから、Very Goodと書いて返した。」

このへそ曲がりなところが、実に楽しい。

明治男というのは、こんなことでも多くは根にもたず、笑っていたのだろうと思う。

楽しい話だなあーと思う。

漱石記念館というのもあるそうな。下「」引用。

「五番目に内坪井町の家に移っている。鏡子夫人の『漱石の思い出』によっても「この家は熊本にいた間、私どもが住んだ家の中でいちばんいい家」であった。一部が原型のまま残っており、いま「漱石旧居趾」の名で熊本市が漱石記念館として保存している。」

お孫さんも文章と写真などで登場。下「」引用。

「夏目姓を名乗る文豪の男孫は
夏目房之介氏、一人しかいない。
文豪の孫であることが
抑圧となった青春を脱け出した筆者がいま、
祖父と自らの青春を振り返りつつ、
初めて筆を執る。」

「吾輩は孫である」と、気位たかい江戸っ子では生きておられなかったようです。

ボクと同時代の人だなあと思いました。

漱石公園には銅像があるという。

『吾輩は猫である』の三題噺(トリロジー) 文と絵 半藤一利(歴史探偵)
書き出しからして楽しい。下「」引用。

「漱石先生の処女作は、ギャグと冗句が弾丸のごとく飛び交って談論風発……言葉遊びの坩堝(るつぼ)だ。歴史探偵が、三つのレンズを引き替え掛け替え、この壮麗な織物(テクスト)を綿密に観察、かつその上を、軽やかに徘徊する。」









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講談社現代新書1540 戦争を記憶する 広島・ホロコーストと現在

2007年06月02日 | 読書日記など
『講談社現代新書1540
   戦争を記憶する 広島・ホロコーストと現在』
     藤原帰一・著/講談社2001年

記憶について書かれています。テレビの討論番組を見ていると、まだ、生まれてもいなかったのに、まるで体験したように語る人たちがいて、嘘っぽいなあーと、よく思う。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。
「記憶をめぐる争いとは何か。--こうしてそれぞれが自分の愛する人々を犠牲者として悼み、戦争を記憶するという、それ自身は当然の行動が、強烈なイデオロギーの基礎をつくることになる。そのなかから、どのような戦争の意味づけが最終的に生まれるのか。そのような意味づけは、地域によってどう違うのか。そして、相手を歴史の修正だと非難するような、戦争の記憶をめぐる争い、記憶の戦いがどうして生まれるのか、それが、この本の課題である。」


アメリカと日本の記憶は反対。
アメリカは『原爆神話』
そして、日本は『核兵器は絶対悪』

このような差は南京大虐殺でもある。
1970年以後の日本の見直しでは、なかったという人たちも登場。


戦争中に生きておられた方たちには、「戦争責任」があるという。

ボクも戦後生まれ、戦後生まれには、「戦後責任」というのがあるという。

たしかに。
--忘れないというよりも、覚え方というのは事実ですね。下「」引用。
「戦争を忘れてはならないと語る人々が多い時代だけに、なぜ覚えようとするのか、どんな覚え方をするのか、考えてみよう。」

受け入れられた広島、ホロコースト博物館と書かれてあります。

ホロコースト映画『シンドラーのリスト』テレビ放映。
アメリカの議員は、残虐や裸体のシーンがあるので非難。
たが、ほとんど満場で、この議員が非難を受ける。
「見なければならないもの」、それがホロコースト。

広島もまた同様であるとボクは思います!


栗原貞子の詩がとりあげられていました。下「」引用。

「原爆投下がお慈悲であるならば、
皇軍の南京大虐殺二十万も
ナチスの毒ガス虐殺六百万も
お慈悲であろう」

原爆正当性の背後には、戦勝に支えられた自己愛とナショナリズムがあると藤原は書く。

……自己愛とナショナリズム。
日本も立場を入れ替えれば、似たようなものだとボクも思います。

吉本隆明などは平和運動を「左」の運動とするが、藤原はほとんどが左翼でない人たちと書く。

これが事実ですね。

テロの暴挙にあった二人の長崎市長、伊藤さんも本島さんも、自民党員。









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ハモちゃん募金

2007年06月02日 | 読書日記など
gooはやってくれますね!?

ハモちゃん募金
クリックしてくださった方へ


このブログは無料のブログでやっています。

もし、ボクが亡くなってもそれならば残る可能性があるだろうと思っています。

有料ならば削除されますね……。

先日、このgooのブログで、スポンサー・リンクというのができましたね。

「スポンサー誘導枠」についてのご報告【gooブログ スタッフブログ】

無料のをやっていられるというのも、gooさんのおかげ。

ということで、スポンサー・リンクが、下のほうにあると思います。

それはお金をもらえるということなんですが……。

どこか困っている方たちのところに募金をしようと思いました。

そのまま銀行の口座番号を登録したらよさそうなんです。

たぶん、できると思うんです……。

手続き苦手ですから、自信はありませんが……。


でっ、どこか募金するいいところないでしようか?

一番困っておられる方たちへ募金しようと思います。



こんなことを思いついたのは、クリック募金というのを、

見たからです。

でも、電気代が無駄な気もします。

ハモちゃん募金になっても、必要でもないものは、クリックしないでください。

無駄なエネルギーを消費しないためです。

何事も環境に配慮を少しはしたいものですね。


一円を笑う者は一円に泣く。

母に習いました。

でも、一円もなかったりして……。(-_-;)


これも、気持ちだけは、「積極的」平和を願うことですね。

構造的暴力で苦しむ人たちのために……。


ええとこあったら、コメント欄かTBででも教えてください。

自分でも、さがしますけど……。











もくじ

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054 私立英才高校

2007年06月02日 | ライト小説
総理がコジキでコジキがソーリィー

三章、ノー・ファイトバック




054 私立英才高校



「別に……」
「昨日、三沢くんは、ホームレスと公園で話していたそうですよ」
教室中がざわめく。

「おー、ホームレスとか……」
鼻で笑っている教師。

「将来の職場の見学というわけか!」

三沢は下をむいたままである。

「まあ、おまえにはふさわしいだろう。そんなつまらない生き方をしていたら、将来はホームレスだろうなあー。まあ、いいかあー。将来が決まったやつのことは」

「いじめ」と、口ずさんだ三沢。

「何か言ったか」
「言ってませんよ」

「そうですよ、先生」

「そうだろうなあー。いじめなんて、この学校にはない。いじめなんて、そんな低俗なことは公立校のことであり、私立のわが校にはない。あるわけがない。あったら、そいつは退学処分だ。本校の教育方針からはずれているからなあー」

むちゃな論理である。

その論理が通るのが私学でもあるかもしれない。

私学だから、よいとは限らないのである、悪いとも限らないが……。

「いじめというものは、存在すると思ったときに、存在するらしいが、それは間違った民主主義の話だ。強いものが勝つ、それが民主主義だ。勘違いをしてもらっては困る。きみたちが、この学校に来られるというのも、民主主義のおかげだ」

理屈なんてない。あるのは支配だけである。

「おい、三沢、いじめなんて言うのなら、公立学校へ行け! そんな暇人は、公立学校に行くべきなんだよ」

「先生、もうそれでいいよ。先生、教育の理想なんて、思っているんじゃないですか」

「そんなこと思うわけないだろう」

「でも、こんなやつ、放っておくのが、民主主義でしょう。こんな弱虫のことで、時間をさくのなんて、民主主義ではないですよ」

ここでも、民主主義の認識も一般とは違う。そして、政治家たちや大手マスコミのエリートも一般とは違う……。








閑話休題

以前、記事をかいたのですが、

そのYouTubeを翌日はりました。

見てない方もおられるかもしれない、

そう思ったので、本日もはります。














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