磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

「原爆症」罪なき人の灯を継いで 原爆症認定集団訴訟を支援して

2007年06月19日 | 読書日記など
『「原爆症」罪なき人の灯を継いで
   原爆症認定集団訴訟を支援して』
     郷地秀雄(医師)・著/かもがわ出版2007年

被爆者をみてこられた医師がかかれたようです。しかし、原爆から生まれた被爆運動などはあまりご存知ないのかもしれません……。



帯に書かれてあります。下「」引用。

「暗闇を恨むのをやめて、一本のろうそくに灯をともそう
一瞬にして数万の命を飲み込んだ
原子雲の下、その雲の下から
かろうじて生き残った人たちがいた…。
その身体に刻み込まれてきた
原爆の傷を診続けてきた者として
私はあえて語る。
政府はあまりにも冷たく、
社会はあまりにも無関心である。
原爆認定集団訴訟の原告の灯火。
この灯の一本一本が、かけがえのない
原爆の実相と平和を希求する
強い灯となることを。」

ヒバクしていない者が、このようなことを書く資格がないと書かれています。
投下国の人だって書かれています。平和を求める者ならば書いていいと思います。
どうも、今まで多くの苦労して書かれてきたこと、自費出版されてまでも伝えようとされたことを彼はご存知ないようです……。

気になる文章がありました。下「」引用。

「その放影研が、被爆者に対する放射線の影響がもっともでるのは二○二○年になるだろうという予想を二○○○年に発表した。それを要約したのが図1です。」



放影研といえば、重藤氏が局長だったところのようです。
チェルノブイリ事故でわざわざ出向いて、無害のように発表された方です。

チェルノブイリから広島へ

そして、イタイイタイ病でも、国際的に顰蹙をかった人物です。

環境汚染この国のかたち


平成15年、満身創痍の体でガラス片が残る。
体中に突き刺さったガラス片は、放射性物質になって放射線を出している……。
しかし、国は単なる異物として分類し、『原爆症』の認定申請を却下。


谷本清牧師の娘さんがABCCにいかれたことが書かれてありました。

アメリカは自らがつくった綱領にABCCで違反していたという。下「」引用。

「 ニュールンベルグの綱領(一九四七)
1、医学的研究においては、その被験者の自発的同意が本質的に絶対に必要である。
2、実験は、他の研究方法や手段では得られず、かつ行き当たりばったりの無益な性質のものではなく、社会的善のための実り多い結果をもたらすものでなくてはならない。
4、実験は、すべて不必要な肉体的・精神的苦痛や障害を起こさないように行われなくてはならない。」


index

著者は、永井隆博士などの「神の摂理」までにはいかないという……。ボクもです……。








Index





エンタメ@BlogRanking

比較政治学の将来

2007年06月19日 | 読書日記など
『比較政治学の将来』
    日本比較政治学会(偏)/早稲田大学出版部2006年

この本は藤原帰一さんが、一部を書かれているので手にした本です。一人、現実を大切にされていました。机上の論理はまさに部外者のボクのような者にはわからないものです。



放送大学をみていても、現状把握されていないのに、よくもまあこんなことをペラペラ話せるものだとあきれる場合が多々あります。

--社会福祉などというのは、現状の問題とは無関係に、ボクの若いころと同様のことを教えられている方もいます。何も現場で役立たないだろうなあー。

歴史だって、現代に役立つものとして教えられると、司馬遼太郎を読んでいておもうけど……。

歴史を大切にとボクは書きますが、現状を知るためであって、本末転倒したような人たちがいるのには驚きです。

それに比べて現実と関わろうとする学者が、政治や人類学などにはおられて見ていて、いいご意見だと思うこがよくあります。

アメリカに住んでおられる中東の方は60~70%がクリスチャンなど……。



藤原帰一さんの論文「比較政治の危機」。
この論文を書くにもきちんと目的をもっておられます。
当然といえば当然ですが……。

「この文章の目的は現状の把握であり、対策の解明ではない。」

現状の把握もできていない人が、多い時代には貴重なご意見です。

もろちん、ボクも把握できている自信はありません。

「事例」や「データ」だけを相手にした研究。
そのデータは机上にあわせたもの……。

みせかけの一般化なども書かれていました。

さすが、藤原帰一だと思いました。



他の人ですが、中国を新興民主主義国などと書いているのは、そもそも現実ではないと思います。

一党独裁の国がどうして、民主主義国なのでしよう?
冷戦に勝ったということを机上であわせたいのでしょうか。

見せかけの新興民主主義国と思います……。

それに、民主主義国もそんなに理想的な国はどこにもないと思いました。
それが歴史では……。










index

index






エンタメ@BlogRanking

071 ソーリィーがいないから…

2007年06月19日 | ライト小説
総理がコジキでコジキがソーリィー

三章、ノー・ファイトバック




071 ソーリィーがいないから…


冷凍食品を解凍しただけの食事である。

これだけでは、栄養が偏るからって、野菜ジュースを飲む。

でも、ろくな食事をしていないと自分でも思う。

ときたま、気になってテレビを見る。テレビでは船が映ってる。そんなに大きな船ではない。バスを一回り大きくしたような船だ。

定期連絡船で、まあ言えば、海の乗り合いバスという感じである。

「シー・ジャックなんてして、何をしたいんだろうなあー。人を殺して何をしたいんだろなあー」

三沢少年は、つまらないことをしているなあーと思う。ソーリィーのような友達みたいな人がいたら、その人の所へ行けばいいのになあー。

そんな人がいないから、シー・ジャックするのかなあー。

「三日前にも、十七歳の少年による犯罪がありましたね。度重なる犯行ですね」

十七歳といっても、別の人がやっているから、度重なるというのかなー。五十五歳の人が前の日にもしていたら、五十五歳の人による連日の犯行ですとテレビのアナウンサーは言うのかなあー。


「少年の母親が説得するために、大阪府警の警察官といっしょにやってきました」
「そうですか。説得されるでしょうか」

「ええっと、少年は精神病院に入院しており、入院させた母親を恨んでいるようです」

「精神病か、ぼくの母さんは、精神病院に勤めているよ」
と、三沢少年はテレビに話しかけた。

「少年は犯行を予告していたそうです。それなのに、病院は外出許可を出したようです。母親は意見書を出して、少年が犯罪に走るから、外出許可を出さないように伝えていましたが、病院は外出許可を出しました。少年は精神病院に入院させたことで、彼の人生はお先真っ暗だと嘆いていたそうです」

少年は犯行をおかしている少年が他人のような気分がしなくなっていた。

ぼく、あるいはぼくの友達が、犯行していたとしても、別におかしなことではないような気がした。

もし、そこにソーリィーがいたならば、きっと言っただろう。
「風邪をひいて高熱がでたなら、医者に行くように、精神の病気になったら精神病院に行くものだよ。そんなことで差別する奴なんて、くだらない奴さ」








閑話休題

この小説は2000年に書いたものです。

調べたらそうでした。

書くのは止めていたのですが、

書いてしまっていたという作品です。

どうやら、「いじめ」について書きたかったようで、

後半は尻切れトンボです。

書き直そうかと思っていますが、

どうも悩むところです。

130くらいまでは、「いじめ」がテーマで、

がんばっていたようです。

それ以後は一応書いてありました。










下、クリックお願いします。
人気blogランキングへ
ありがとうございます。